岳遊のひとり言

日々の暮らしに農作業や好きな山登りのことなどを伝えていきたいです。

リレー登山完結する。

2007-10-29 13:45:33 | 山登り
昨日村の登山隊「小杉トレッキング倶楽部」の山行に参加し下山してきた。

昨年より始めた槍ヶ岳(3180m)~日本海/親不知(海抜0m)へのリレー登山の仕上げだった。

皆それぞれに仕事を持ちながらの登山、当初1年で終了するだろうと思っていたが、結局2年掛かりとなった。

先月に朝日岳より白鳥山、坂田峠まで繋いで来ていて、今回はその坂田峠より親不知、天険海岸まで3時間足らずの山行である。

朝、僕が農業際に野菜を出品し終わるのを皆待っててくれて出発。
事前に親不知まで車で行き、デポしてタクシーで峠まで入った。天気は昨日の大雨とは一転して薄日が射し風も無い穏やかな日となった。

        
ブナの林の中を行く、紅葉の盛りで眼も心も和ませてくれる。

        
この森の守り神か大きな杉の木だ、僕はこれに弱い、ただただ古いものとか大きなものにそれだけで感動してしまう。
    

     
途中でキノコに出会う杉モタセだ。早速採集し後でのお鍋の具に。
この後もナラのモタセにありついて豪華なお昼の予感(笑。

3時間ほどの山歩きでいよいよ日本海へ

      
ここはそれこそ昔に北陸道の難所中の難所《親不知》だ。
山道があったことはあったらしいが、唯一の街道がこの下の海岸に沿って通る道だったとのこと海岸幅は非常に狭く、時には荒波に阻まれて親子生き別れ、或は非業の死に別れともなったところである。

今はこの上を国道や高速道が通る。僕らはその国道を渡り日本海に足を入れ今回のリレー登山を無事に終えることができた。

       
お祭りなど行事が重なり全員の参加とは行かなかったがお天気にも恵まれこれまでの皆の山行を想い言いだしっぺの僕としては感慨深いものがあった。
このあと持ってきた鍋で鮭や先程採ったキノコなどを入れ祝杯をあげ2年間の思い出を語り合いました。

午後の3時に終了して解散した僕はそのまま畑へ、市場への出荷に向け収穫作業にとりかかる(笑、生き物ですね野菜も、休んではおれないのです(笑。

「日本の、これから」を見ながら

2007-10-20 23:13:52 | 新聞、テレビから

NHKの番組「日本の、これから」を見る。 テーマは『どうする?私たちの主食』
日本の食糧自給率が39%だということを踏まえて、輸入食料が増えてる中で日本の農村、農家が窮地に陥っている今を考え今後輸入を進めていくべきか、または自国の自給率を上げるべきか大きく分けてこの二点に視点をおいてスタジオに生産者、消費者、有識者の方々を呼んで討論をしてもらうものだった。
農業生産者はいかに今の農業がコストが掛かり儲からないかを訴えれば、
工業生産に携わっている人は当然なぜに農家だけを手厚く保護しなくちゃならないのかと答えるし、終いには現在コメは必ずしも主食ではないという意見もでて改めてこの問題の深さを考えさせられた。

議論は「コストを下げて輸入食品に対抗するには経営規模を拡大して行かなければならない」、「いやそうじゃない小規模でも特徴のあるものを作っていけば消費者も付いてくる」、「農家は必ずしも生産だけに携わっているわけではなく農地、国土を守っているのだ」とかなり白熱したものとなったが、
ただ今回この番組に参加された皆さんはどなたも前向きに、真剣に日本の将来を考えて話しておられたことに日本の農業も捨てたもんじゃないなと感じました。

ここでこの番組の全てを述べるつもりはありませんが、僕はこう思っています。
今政府が国際競争に対応していくには大規模経営にしてコストを削減するしかないと言って担い手政策を始動させました。が はたして大規模にするだけが自給率を上げ国内消費が伸びることになるのだろうか、 日本の農業は家族経営型が支えてきたものだと僕は思ってる。それだからその地域、その土に合った農産物が生まれてきたのだ。それを品質がバラバラというのか、それとも個性があるというのか。
僕は後者だと思う。その地域に合ったもの特徴のあるもの、そしていいものを作っていけば消費者も求めてくれるのではないだろうか。
政府にはもっと農業の本質を捉え国際競争に打ち勝つには同じレベルに立つのではなく日本には日本の農業があり日本人にしか出来ない農業があるんだということを感じ取ってこれからの若い人たちにも決して規模が大きくなくても意欲を持たせるような政策を執ってほしいと考えています。

余談になりますが今年も米価が下がりました。新たに導入した機械は年々上がる一方です。 機械を生産されている会社及び社員の方々にすれば製品の値上げは当然でしょうが、農家が頼みの生産者米価は下落の一方です。
このような状況がこの先延々と続き、何れ僕らの特産スイカと同じく担い手が育たず幻のコメとならなければよいのですが。

 


製造年月日偽装を読んで

2007-10-12 20:17:15 | 新聞、テレビから
某有名菓子の○福が製造年月日を偽装してた疑いで立ち入り調査と報道されていた。
またか と思うほどこの手の事件がいかに日常茶飯事のごとく頻繁に発覚し報道されているかということだ。

僕ら農産物を生で扱う者とは違い加工業者はモラルを失ったらどんなことでも出来る。
製造日なんてもちろん、内容についてもいかようにでもなるのだ。 だけど製造者、生産者として道徳心が幾らかでも残っていれば心苦しくて尋常では居れない、人の口に入ると思えばその商品が残っている間は心配でならないのが普通ではなかろうか。

僕は今朝も野菜を直売所に出してきた。 午後には今一度覗いてしなびれた(鮮度の落ちたもの)ものは下げることにしている。
それは買う人の立場にたって考えるからで、スイカにしても当然である。
僕のつくるスイカは加工品ではない、生ものであり中身を目で確認することが出来ないのである。
そのため交配をし、日付を一個一個に記し収穫時期には毎日何個と試し割をし、経験上それでも問題があると疑われる形状のものは容赦なく撥ねていくのだが・・
それでもですよ、中身を確認できないで物を売るって事は僕にとっては怖いことなんです。 家族や兄弟なんかはそこまで神経質にならなくても と言ってくれますよ、組合の先輩もこれまでの経験で分かるじゃないかと言います。

ですけど僕はやっぱり心配なんですね、絶対とは言えないし、絶対って物はないんですから。 買ってもらった西瓜が送り先に届いて何時頃食べてもらえるんだろうとか考えるとやはり収穫日なんか気になりますしね。

なんかグダグダと僕のぐちを羅列しましたが、名もあり社会的地位もある方々が何故に平気でこういったことを行なう、あるいは続けてこられたのか田舎人の僕には理解が出来ないということです。
こういう事が起きる度に言われますよね チェック体制がウンヌンとか報告がどうのとか。
だけど無くなりませんよね、やはり最後は人の良心、道徳心じゃないのでしょうか、歯止めを掛けれるとすれば。

山へ行ってきました(ヤバイ編)

2007-10-01 21:09:33 | 山登り
先月の白馬~朝日登山で思いもかけぬアクシデントに見舞われた。
それは白馬の登りでのこと、葱平で山苺をお腹一杯に食べて満足気分で雲上の小屋を目指していた時、後を歩いていたH君が僕の靴底の踵の部分が浮いてきているのに気付いたのが始まりだった。

それから1時間あまり歩いただろうか、村営小屋が見えてきたところで踵が完全に浮いてしまい、持っていたテープと細い紐で応急手当をするも今度は両方の靴底全体に剥離の兆候が現れた。

リーダに今日は宿泊地の白馬山荘までは行くが翌日は僕だけ往路下山と告げる。
長く山を登ってきたがプラブーツの破壊など他人のトラブルは見聞きするけどまさか自分がそんな目にあうとは迂闊だった。

今回の山行にあたって、小屋泊まりで荷物も軽いし最低2日間は雨だろうと考えゴアテックスの軽登山靴にしたのだ。
実はこの靴ここ2年ほど履いたことがなく登山前日に皮用スプレーを振りかけてきたのだが、そこらへんに油断があったか。

とにかく応急処置をして歩き出したが、山荘を目前にして両方とも完全に靴底が剥がれてしまった。
これではテープと紐で括ったくらいじゃザレた登山道は歩けやしない、友人の軽アイゼンを借りてテープで固定した靴底に装着安定させる。
これでひとまず明日の下山くらいはなんとかなるだろう。

    

    
明日引き返すことを決めた僕は、小屋でザックを下ろし、小屋の草履を履いて皆と一緒に山頂に上った。
実はこのとき密かに草履で下山することを考えていたのだ、下手な靴より草履がいいと。
僕は若い頃朝日岳を草履や下駄で登ったことがあって、それを今の年齢を顧みず大胆な事を考えたわけで・・。

ともかく明日帰る僕は皆と登頂の喜びを分かち合った後 かみさんへのお土産を買おうと売店を覗いたが、気に入ったシャツのサイズが無く小屋のスタッフに伺うと、「外のレストランにあります」とのこと (1500人収容の白馬山荘にはナント個室もありレストランではフランス料理が食べれます。)
それではと覗いたレストランの売店になんと
登山靴がおいてあるじゃないですか、僕は部屋へ取って返し持ってきたお金を全部数えサイズだけで選ぶことが出来ないその靴を迷わず買ってしまったのです。
この時点で かみさんへの山シャツは ホント気持ちだけになってしまったのですが(笑。

後はご存知 (続お山へ行ってきました)と続いていくわけですが、皆さんもくれぐれも山行前の装備の点検は入念にどうぞ、 あと何かあったとき用にストックなんかにテープを巻きつけておいたり細引を用意しとくといいですよ。

オッと忘れてましたその場しのぎで買った靴は、やはり合わず下山した後右足の親指の爪が真っ黒になりました、皆さんくれぐれも御用心を。