明日への道標~みんなが幸せになるために

さあ、また書き始めよう。どうしても伝えたいことがあるから。

視野の長期化を図れ

2008-02-01 | 政治
昔は日本では長期的な視野で株式を保有する株主が多く、
その結果、経営者も同様に長期的なの視野で
内部留保や投資を行うことが出来ていたのに対して、
最近は短期的な利益を求める株主が増え、
これまでのような長期的な視野に立った経営が
難しくなったというような話をよく聞く。

しかし、そういう視野の短期化というのは、
経済の世界だけではなく、政治の世界でも同様に
起こっているように見える。

かつて、官僚がそれなりに力を持っていた時代は
彼らはその先、天下り先も含めて何十年も
組織の中にいることが前提としてあるから、
後で問題が起こるようなことは避けようという
インセンティブが働いていたように思う。

一方で、最近のように寄せ集めのナントカ会議に
力を持たせると、彼らはどうせ5年後、10年後には
そこにはいない訳だから、マスコミがわっと飛びついて
名前が売れるような、目先の「はやり」を意識した
派手で迎合的な政策ばかりを打ち出しやすい。

何か最近の極端に走る政治は、そのあたりから
生じているように思えてならない。

もちろん、官僚が長期的な視野で考えるということは
半面、将来の天下り先の確保や、過去の決定の誤りを
認めないことへのバイアスがかかる面もあり、
必ずしも良いことばかりではないとは思う。

結局はバランスなのだとは思うが、
少なくとも現時点では、あまりに政治の視野が
短期化しすぎているように思えてならない。

今は、あえて弊害を飲み込んでででも、
官僚の側に軸足を戻す方向で政治を動かし、
視野の長期化を図った方が、総合的には良い結果が
得られるのではないかと思う。