明日への道標~みんなが幸せになるために

さあ、また書き始めよう。どうしても伝えたいことがあるから。

正しい総括がない限り混迷は続く

2009-01-19 | 政治
私が、「郵政民営化は構造改革の本丸」という主張は
全面賛成ですが、立場としては強烈なアンチ小泉です、というと、
今のマスコミの文脈には上手く乗らないんだろうなあ。

こっちにきても日本のインチキ新聞はいろいろ売ってて、
日本食品店とかに行くと、たまに見出しとかみえちゃうんだけど、
見るたびに憂鬱になるんだよね。

小泉が「市場原理主義」で、それを転換するか、しないか、
みたいな話ばっかし。

バカじゃないのか?

あれほど、民間のミクロに介入した政権は後にも先にもないし、
その過程で、小泉、竹中の腰巾着みたいなのが私腹を肥やした
政権もないぞ。

前回のコラムで書いた「かんぽの宿」の売却について、
郵政族の思惑に乗って横やりを入れる鳩山が最低なのは
当然だけど、一方で相手がオリックスだから紛糾するのも事実。

だって、あの腰巾着の一味については
まともな国民ならみんな詐欺師だと思ってる訳だから。

で、おかしいのはオリックスが詐欺師だと思っている国民は
それでも、小泉内閣は「市場原理主義」だったと言うのか?

ちがうだろう。市場無視のクローニーキャピタリズムだった
からこそ、あんなインチキな政商が活躍できたわけだろう。

そういう総括がちゃんとできていないから、
こんどは、郵政一家が出てきてクローニーキャピタリズム
継続ってことになっても、単にオリックスがギャフンと言えば
それで満足、みたいな人がたくさん出てくる。

多分、今の政治の混乱の原因の大半は
小泉時代に対するマスコミの誤った総括に起因するんだと思う。
でも、そこがちゃんと総括できない限り
この混迷は続くだろうね。



<バックナンバー>
クローニキャピタリズムの絶頂の時に書いた文章。

「クローニーキャピタリズム」

「ダメな政治」から「ダメな政治」へ

2009-01-10 | 政治
もー、どうしようもないな。

「改革」とか言ってインチキ「改革」ばっかり
やってた結果、国民があきれ果ててるのを見て、
今度は露骨な圧力団体への利権誘導政治へのシフトですか?

あっちの「ダメ」から、こっちの「ダメ」へ。
今回ばかりは麻生内閣でも批判せざるをえない。

これで鳩山みたいなキチガイの言い分が通ったら、
自民党支持をやめるぞ。

>「かんぽの宿」オリックスへの一括譲渡、総務相が反対表明
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090107-OYT1T00015.htm?from=nwla

今の所、日本郵政の株は100%国が持っている中で、
こんな事業が赤字を垂れ流していたら、
時々刻々をその価値が下がっていくわけで、
それは、国民の財産を棄損していることだというのが
解らないのかね。

それにしても、鳩山ってのは「ゆとりの教育」を
ゴリ押しして日本の教育を破壊したA級戦犯だし。

なんで、こんなのが自民党の中で生き残って、
大臣までやらせてもらってるのか、さっぱり解らん。
金があるからか?

あと、もう一つ。

民主党ってのは、なんでこういう自民党が「ダメ」な
時だけに限って、自民党の援護射撃をするのかな。

>民主党の枝野幸男衆院議員は鳩山氏の主張に対し、
>「良識ある発言だ」と賛意を示した上で
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090109/stt0901091105002-n1.htm

自民党がまともなことをする時には100%反対するくせに。

本当、日本の政治は絶望的だな。


「長期的な視野の資本主義」へ

2009-01-05 | 政治
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

ところで、何か最近のいろいろな所での議論を見ていると、
非常に単純化して言えば「市場原理主義が失敗」したから、
これからは「大きな政府だ」みたいな議論が多い。

確かに米国で一時的に政府が支えに入っているのは
やむを得ないと思う。

だけど、今回のことを契機に「大きな政府」に舵を
切るのは、やはり違うと思う。

むしろ、「短期的な視野の資本主義」から
「長期的な視野の資本主義」への転換、というのが
テーマになるべきなのではないかと。

特に日本について言えば、「転換」というより
「復帰」ということになるだろうが。

かつての日本企業は、安定配当を旨とし、
景気のよい時には内部留保を貯え、
それをバッファーとして不況を乗り切ってきた。

銀行も不況の時には企業を支え、
企業はそれに応えるべく景気の良い時には
不況の時に支えてくれたメインバンクを大切にした。

これらは別に誰かから強制されたものというより、
各経済主体が長期的な存続、発展を願うなかで、
自然発生的にでてきた慣習だったと思う。

それが、一部マスコミの思い込みを
政治がそのまま「改革」と称して具現化する中で、
経営者は短期的な視野の株主に配慮さざるを得なくなり、
銀行は不振企業を支えると金融庁に潰されるようになった。

最近よく言われている雇用の問題も
本源的な問題は経済の振幅が大きくなりすぎた所にある。

いや、日本については言えば「大きくなりすぎた」
のではなく「人為的に大きくした」のである。

今、やるべきはこの経済の振幅を
「人為的に大きくした」要因を取り除くことであり、
それをやらずに単に生活保護や失業保険を積み増しても、
それは対処療法でしかなく、将来的には副作用も大きい。

足元の状況から一時的な対応の必要性は認めるが、
決して、それが本格的な「大きな政府」への
方向転換となってはいけないと思う。