すごい石炭部の活動

徒然なる ぶろぐ

日本人なら知っておきたい日本文学

2011-09-27 20:59:26 | マンガ



ちょっと息抜きに・・・

久々のマンガです。
しかも、このマンガはあの日本人の知らない日本語の著者でもある海野凪子さんとそのマンガを描いておられる蛇蔵さんです。
ところどころに、外国人の方の日本文学の知識というか思い込みというのかwそういうのが4コマ入れられてます。

このマンガに出てくる人物は、かなーり有名な方たちがでてきます。
清少納言、紫式部、安部晴明 などなど
一度は耳にしたことはある人物ばかりじゃないでしょうか?

けどこの人たちのことを説明しろって言われると・・・できませんよね?
なんとなくは分かるけど、どんなことをした人なのかどういう人だったのか?
そんな、すごーく薄い知識がこのマンガをみると少しは広がりを見せますよぉ。

例えば、「清少納言」といえば「枕草子」。
枕草子といえば、「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは 少し明りて紫だちたる雲の細く長びきたる。」
など、四季の愛でる感覚などが有名ですが、それ以外はからっきし分からないとかw。
それが、この本を読むと実はそんな感覚だけでなく「にくきもの」や「見苦しきもの」などの感覚まで書いてるんだとか。

まぁこれは、「枕草子」そのものを読んだことがある人は知ってるでしょうけど。
中学、高校レベルの学校授業で教えられるのは、最初のかかりの春はあけぼの・・・辺りでしか知らないと思います。

そんな、中学・高校(人によっては大学で日本史をした人もいるでしょうけど。私はやってません。てか理系ですから;w;)では知らなかった清少納言の意外な一面もみることができて愉しめる内容となっていると思います。
それに、私みたく中学で日本史終了の人間には時代背景を思い浮かべるのが難しいのですが、マンガで描かれているとその時代の風景を思い浮かべやすくなってかなりいいと思います。


今回紹介の本
タイトル : 日本人なら知っておきたい日本文学
著者 : 蛇蔵&海野 凪子
出版 : 幻冬舎
ISBN 978-4-344-02037-5


海の底

2011-09-26 19:31:43 | 小説



春、寧日。
天気晴朗なれど、波の下には不穏があった。

本作品は、軍事マニアとかそういう人には分かりやすい話か?
米軍横須賀基地が桜祭りで開放され、その時に停泊中であった海上自衛隊潜水艦「きりしお」。
突如出航命令がだされ、あわただしく出航準備に取り掛かる。
しかし、出航しようとしたところ何かにスクリューが噛みこみ動けない状態に。
まだ接岸している状態なので、隊員が外へ逃げてみると・・・
一面が真っ赤になっている。
巨大なザリガニのようなものが一面を覆っていいるのである。

この謎な巨大生物がなんなのか、そしてこれを処置する方法は?

そして逃げ遅れた、桜祭りに来ていた人たちの運命は?はたまた、隊員たちの運命は?

しかし、塩の街、空の中となんかこうすごく非現実的な内容でしたけど、これもこれで非現実的だけどすごくありえそうな話で怖いですw
生き物の世界なんて人間がものさしで計れるような代物じゃないし、いつ生物が巨大化するなんて分からないし。
しかも、遠い昔には恐竜という巨大生物が地球を闊歩していたという事実があるということもさらにこの話の怖さにも繋がってくるんじゃないかなぁ。

こんな、巨大生物に襲われたとき人間の本質ってのが見えてきますね。
また、日本という国がどういう建前だけですごしてきてるのかをすごくよく見せ付けられます。

ちょっと今回の話は、グロテスクな内容があります。
あまりそういうのが苦手な方は避けられたほうがいいかもしれません。w
頭の隅っこに残って寝られなくなってもしりませんよ


今回紹介の本
タイトル : 海の底
著者 : 有川 浩
出版 : 角川書店
ISBN978-4-04-389802-2


空の中

2011-09-20 20:36:55 | 小説



塩の街と同様に、これまたすごい内容です。

日本の空を日本の翼で―――夢よもう一度

という言葉から始まる本作。
現時点において、日本の空を飛んでるのは言うまでもなく外国産です。
何故そうなってるのかは、本作でもある程度さわりがかかれてますが詳しくはそういうHPをだどられたほうが良いかな?

まっそんな中、本作では200X年1月7日―――2005年に発足した国産輸送機開発プロジェクトが1号試験機を完成させる最終局面を迎えることとなる。
この、1号試験機は「スワローテイル」という愛称で呼ばれる。
そして、このスワローテイルが超音速巡航高度2万メートルで超音速巡航の試験が行われた。
しかし、高度2万メートルに達し超音速巡航をしようとしたところ原因不明の爆発事故を起こす。

その後、200X年2月12日に航空自衛隊が演習航行のため2台のF15J(通称 イーグル)が高度2万メートルの航行を行うことになる。
またしても、高度2万メートルに達したところ1台のイーグルが原因不明の爆発を起こす。

どちらも共通しているのは、高度2万メートルでの突然の爆発。
事故調査委員会も発足し事故の原因究明に出るが、以前としてその原因がつかめないという。

そんな中、航空自衛隊の殉職者の息子「斉木 瞬」が海岸で不気味なものを見つける。
そこから話が、縺れながら解かれながらを繰り返しながら進んでいく。

ここで出てくる、瞬のご近所さんでもある「宮田 喜三郎(愛称 宮じい)」という人物がでてくる。
年配の方で、川漁師をされてる人ですごく気のいい人です。
頭ごなしに言うでもなく、そっと諭してくれるそんな人です。

昔はこんな人いっぱいいたんじゃないかなぁって思います。
自分の昔(ってもそうそう昔じゃないけどw)でも近所の方はこんな感じでしたねぇ。
怒り方や諭し方をよくしってる感じで、やさしい言葉なんだけど胸に響くような言葉を使います。
いやぁ最近の人は見習わないとダメかなぁとか思うんですが、なかなかそう一朝一夕にきはできる業じゃないですねw

この、宮じいも話の中では重要な人物です。


そして、最後の最後では涙が出てきますよ
子供の頃の自分、大事な人を思う自分を考えながら読んでみてください。
きっと心に残りますよ。



今回紹介の本
タイトル : 空の中
著者 : 有川 浩
出版 : 角川書店
ISBN978-4-04-389801-5


別冊 図書館戦争Ⅱ

2011-09-19 18:54:05 | 小説


図書館戦争シリーズ 第6弾

タイムマシンがあったらいつに戻りたい?

そんな話から始まる物語。

私は、タイムマシンがあったらとりあえず中学くらいに戻りたいですねw
中学時代の勉強のしてなさっぷりがすさまじく・・・あの頃からいろいろと自分の人生が変な方向へ曲がっていったような気がしないでもないのでwそこを修正したいかな^w^

と、今回のお話は、今までのシリーズではあまり大きな出番もなくなんとなく流されるような感じでしか登場していなかった「副隊長 緒形」がでてきます。
堂上班が休憩中にそんな話題で盛り上がってるとこで、不意にふられた緒形が何かを思うような遠くを見つめた目線でポツリと
「・・・大学の頃、かな?」
なんていかにも意味深な発言。
そんな緒形の大学時代の思い出や、図書特殊部隊に至るまでの話がつらつらと書かれています。


人生生きてるとさぁ、やっぱり何かしら自分の進んでいく道筋を変えるような人との出会いってありますよねぇ。
それは、大なり小なりみんな持ってると思います。
私の場合は、中学時代の数学の先生かなぁ・・・
っていってももちろん担任の先生でもないし、その頃数学ができてたわけでもありません。
なんてったって・・・高校受験のときにすら連立方程式が解けないくらいのバカっぷりでしたから
でも、私はこの人にあってなかったら数学がまったくできないまま今に至ってると思います。
(今、好きな科目は何って聞かれたら「数学」っていえるくらい数学が好きになってます。 余談ですねーw-)

そして、今回の話では堂上(郁のほうじゃないですよw)の過去も出てきます。
あぁ堂上って、やっぱこういう感じの人だったんだなぁなんて思わせてくれる過去の話。
そんな話に、興味深々なのは言うまでもなく郁です。
やっぱり、男性も女性も自分の好きになった人の過去ネタは好きなんでしょうね。

それから、手塚と柴崎の話がでてきますねぇ。
このすごくまどろっこしい手塚と柴崎の関係がどうなっていくのか。
ずーっと友達のまま?それとも発展して恋人どうしになるの?
こんな二人の間柄が、何故か(何故ってわけでもないかw)玄田にまで飛び火しちゃいます。
他人をうまくやりこむのは得意な玄田 隊長ですが、相手が稲嶺 元司令となると・・・


今回紹介の本
タイトル : 別冊 図書館戦争Ⅱ (図書館戦争シリーズ⑥)
著者 : 有川 浩
出版 : 角川書店
ISBN978-4-04-389810-7


塩の街

2011-09-08 21:28:32 | 小説



白い隕石が落下してきたのとほぼ同時刻に、突然人が塩になるという怪現象が起きる。
そしてそれは瞬く間に広まり、多くの人の命が奪われた。
ウィルス説、電磁波説などの仮説が立てられるがどれも決定打に欠ける。
そして、塩になりかける(塩化)症状がでるともう手の施しようがない。
ワクチンも予防接種もない。
塩化が進むとその先にあるのは死だけである。

まぁすごく突飛な話ですよねぇ。
いきなり人が塩になるなんて。
熱中症対策だなんだのでお馴染みですが塩(塩分)を補給しないと人は生きていけないし、そう考えるとありえない話でもないのかなかななんて思っちゃったりもしますが、ありえないですよねw
万が一にも現実の世界でそんなことが起きたら本の中にあるような慌てっぷりや荒廃ぶりなんてもんじゃないでしょうね。

しかし、そんな中で別のある仮説がでてきます。
これもまた突飛な内容です。
でも、状況判断その他を含めるとそれでしか説明が付かないようなことばかり。
その仮説の元に、とある計画が実行されようとします。
その計画が実行されるのか?それとも実行されずに他の原因を探るのか?

いやぁもうね、いろいろと面白いですよこれ。
人と人との付き合いや感情なんかが分かりやすい形で書かれていて読みやすいです。
まぁところどころアレな点はあるにせよ、面白さはバツグンだと思いますね。
まさか私もこんな突飛な話に夢中になって読むとは思ってもいませんでしたww
ちょっと気になった方は、最初だけでも目を通してみてはいかがでしょう?
次が気になって読み進めてしまうのではないでしょうか。


今回紹介の本
タイトル : 塩の街
著者 : 有川 浩
出版 : 角川書店
ISBN978-4-04-389803-9