すごい石炭部の活動

徒然なる ぶろぐ

神様のカルテ

2011-08-27 21:20:31 | 小説



お医者さんの話です。
栗原一止は、信州にある「24時間 365日対応」というコンビニのような病院(本庄病院)で働いており、独特な喋り方と性格をしています。
それは、夏目漱石の影響だそうですw
一止は、漱石の「草枕」を愛読しほぼ全文を暗誦するほど反読するほどの入れ込み様。

24時間 365日対応というのは、私たち利用者の立場からするとそれが普通のように思えてしまいます。
しかし、それは労働基準が守られてることが前提ですよね・・・
都会の大病院ならいざしらず、地方の病院では医者不足に悩んでいるというのはここ数年ぐらいだいぶ話題になってますよね。
そんな中、24時間 365日対応というのは凄まじい状態です。
2徹3徹当たり前のような無謀な労働を強いられるのが目に見えてます。
例外にもれずこの一止もそういう中で働いています。

そして、さらにこの一止が宿直するとすごい数の患者さんが緊急外来で訪れるというすごい引きをもった人ww
これだけの過酷な労働にくわえ、さらにそれを過酷にする引き・・・なんだか同情すら覚えてきそうになる。

一止は、御嶽装という木造2階建て元旅館の間貸しの部屋に住んでいる。
そこには、男爵、学士というニックネームで呼ばれる人々が住んでいて、コレがまたクセのある人たちばかり。


そんな隣人たちと病院の仲間・患者さんとに起こるさまざまな出来事が書かれている。


最後は涙なしには読めません
これの最後の一言一言がすごく胸にずっしりときます。
コレで泣けない人はいないんじゃないかってくらいグッとくる内容です。

医者ってなんだろう?患者ってなんだろう?隣人ってなんだろう?
細かな問いかけにあなたならどう答えられるでしょう。



今回紹介の本
タイトル : 神様のカルテ
著者 : 夏川 草介
出版 : 小学館
ISBN978-4-09-408618-8


万能鑑定士Qの事件簿Ⅵ

2011-08-23 21:32:25 | 小説



万能鑑定士Qの事件簿 第6弾

町工場が作った服が世界的有名な店に流通されると持ちかける女性が現れる。
その女性が、雨森華蓮 26歳。
ICPOも目を光らせているもう一つの顔の持ち主。
それは、「能贋作者(ALL-round Counterfeiter) 」。

今回は、さすがの凛田莉子も苦戦します。
一般人の先手を行く莉子ですが、今回の相手はさらにその上を行く。
どこで、その相手を出し抜くことができるのか?

まったりした流れの展開ですが、次が気になって読むのが止まらなくなること間違いなし。


今回紹介の本
タイトル : 万能鑑定士Qの事件簿Ⅵ
著者 : 松岡 圭祐
出版 : 角川書店
ISBN978-4-04-383647-5


見とこ、行っとこ、トコトコ関西

2011-08-22 22:38:04 | マンガ



さて、このマンガはヒッキーなもぐらさんが関西を旅する内容です。
しかも、まぁ偏りのある・・・

まずは、大阪編
大阪人は、赤信号でも信号無視して渡るってありますけども、関西というか近畿という括りでいけば普通な行為。
一時期、東京でも私は暮らしてましたけど関東の人でも結構やってます。
割合が関西のが多いだけで関西だけの行為でもない気が・・・

大阪は、大きくわけてキタとミナミに分かれます。
キタはビジネス街、ミナミは商店街な感じかなぁ?
これは、本書でもだいたい同じ感じですね。
こてこての大阪を感じたいのであればミナミがオススメです。
NGK(なんばグランド花月)もミナミですしww

まぁ大阪は基本食に関してはいろいろありますよ。
安いものから高いものまで。
でも基本安い店が多いですね。
やっぱり商人の町なんでしょうか?安い早いがもっとーなところが。
なんで美味いという言葉を抜いたかって言いますと、中には安いだけで美味いわけでもない店もありますので。

もぐらさんが「大阪は皆よく笑うまちだね」って言ってますが、まさにその通りだと思います。
大阪では、どこを歩いてても笑い声が聞こえてくるくらい楽しい街です。


続いては、神戸編
さてここは、私の住んでる県です。
兵庫県です。神戸県ではないですw
なんか、神戸>>兵庫な感じは・・・できればタイトルは兵庫にしといて頂きたかった。
(神奈川県の横浜>>神奈川、愛知県の名古屋>>愛知な感じの知名度みたいな・・・)
それはそうと、神戸の中でも神戸=(JRの駅でいけば三宮~神戸)までが神戸という感覚が神戸の人にはあると有りましたけど。
まさしくその通りです。他の市町村でも神戸というイメージはその辺りにしかありませんw

そして、神戸は坂が多いって言ってましたけどまさしくその通りで坂だらけです。
JRの駅付近から南側では大体平坦ですが、それより北側になるともう坂のオンパレード。
こんなところで暮らしてたら確実にヒザ壊すよって言いたくなるくらいの坂道だらけw
神戸へお越しの際は十分に気をつけてくださいね

それと、本書のように長く住んでこそ良さが見えてくるそんな感じの街であるのも確かです。
自分の気に入ったものがそろえてあるかもしれないセレクトショップ系が見つかればなんか得した気分にもなれますよw

あと、ここの辺りの中高生の女子は他県ではだいたいスカートを短くしますけど(最近は少ないかw)ここでは、なんと逆に長くします。
下手すると70年代80年代を彷彿とするスケバン系ともいえるくらいロングな場合があります。
(ちょっとおじさん世代には残念な街かな?)
これはまぁ、この辺りがお嬢様学校といわれる部類の学校が多いためそこの学校の制服がスカート丈が長いんですよね。
なので、頭のいい子(ハイソな子)=スカート丈が長いという流れからかそういう風な感じでここら当たりではスカート丈を長くしてますね。


残るは、京都編
大阪が動を楽しむ街なら、京都は静を楽しむ街です。

もぐらさんも迷ってましたけど、京都の街は碁盤目状なので見失うと本気でわからなくなります。
通りの名がわかっていればそうでも無いですが、数回訪れただけで覚えられるほど簡単な名前でもありませんしw
(まぁ通り名の唄知ってればって言いますけどそれだけでも覚えるの大変ですから

京都の人は、礼儀に関しては非常にうるさいと思われます。
やっぱり人と人とのつながりを大事にされてるからだと思います。
なので、他所から行くときは礼儀に気をつけましょう。
(ホントかどうかわかりませんけど礼節がきちっとできてないと4年も京都で暮らしてても余所者扱いされるとか・・・)

京都は、観光するには結構いいですよ。昔ながらの町屋風景、神社仏閣にいたるまでこれぞ静って思わせるようなすばらしい街並みです。
食事に関しては、本書でもありましたけど観光客向けのような料亭以外は、基本一見さんお断りです。
(たぶん周知のことだと思いますけど、どうしても行かれたいのなら紹介していただく他ないかと・・・)


(あとコレはどうでもいい話ですけど、京都の方は「~し」という言葉を使われる人がいます。例えば、「明日休むし」とか。
これは単に「明日休むから」なくらいのニュアンスです。が、これを兵庫県(北側はわかりませんけど)で使ったらダメですよ。
兵庫での「~し」の使い方は完全な開き直りのニュアンスが入ってくるので・・・先の例えでいくと何かあって休む必要がある場合は、
「明日休むから」を使いましょう。めんどうくさくて明日休むのなら「明日休むし」と使いましょう。
ただ、後者は先にもいったように開き直りのニュアンスが含まれるので使う場面や相手の心情を考えて使いましょう。
間違えると大変なことになっても知りませんよ・・・)



今回のこのマンガでは、大雑把な三県のイメージを掴むのにはちょうどいいかもしれません。
ふらふらっとこの三県に旅行することがありましたら参考に読んで見られるのもいいかも。


今回紹介の本
タイトル : 見とこ、行っとこ、トコトコ関西
著者 : もぐら
出版 : JTBパブリッシング
ISBN978-4-533-08270-2


レインツリーの国

2011-08-20 23:26:07 | 小説



レインツリーの国。
この本は、図書館戦争シリーズ②の図書館内乱ででてきた本のタイトルです。
本の中の本が出版されるという稀なケースですw
そしてこの本は、先に述べた図書館内乱では重要なものでした。

あらすじは、図書館内乱の中でもでてきましたね。
聴覚障害をもった女性が恋に落ちていく話。

この本を読んで、聴覚障害の区別に中途失聴、難聴、聾唖、聾という4つの大別があることすら知りませんでした。
いやはや恥ずかしい。さらに細かいところにいくと、伝音性難聴と感音性難聴という区別もあるみたいです。
一口に聴覚障害といってもコレだけ区別があるとは思いもよりませんでした。

私が小学生のころ、私の通っていた小学校には養護学級というのがありました。
その中に聴覚障害の方もいました。なので、聴覚障害者と接する機会があったので区別というものは知りませんでしたが、どんな風に聴こえないのかというのは感覚的には覚えていましたね。
さすがに、聾亜・聾の方はいませんでしたが。それでも、世間一般の人に比べればそういう機会に恵まれたとも言えるでしょう。
小学に入ったときからすでにその学級があったので、なんの抵抗もなく受け入れられてたと思います。
これが、中学や高校に入ってからだとそう簡単には受け入れられてはなかったかもしれません。
中学では有りませんでしたが、幸いにも高校時代には養護学校の方たちと一緒に運動会をしていました。
小学校のころから慣れていた(慣れているという言い方は失礼かもしれませんが)ので、これまた普通に受け入れることができました。
できる範囲は違うところはありますが、ある点において健常者より物事をこなしにくいことがある程度で、他の点では健常者以上または同等のことが可能なのです。

さて、今回のこのストーリーでは中途失調の女性がでてきます。
中途失聴者なので、普通に会話しようと思えば可能。ただ聞き取りにくいという点を除けば。
そんな普通に会話できる人を世間一般ではどう捉えるのでしょう。
まず間違いなく、聴覚障害を持った人だと思う人はいないのでは?
たぶん、それなりに経験を持ってる私でも間違いなく聴覚障害を持った人だとは直には気づけないでしょう。
そうなると、いろんなところで弊害がでてきます。
さてそれは、どんな弊害が出てきているかは読んでいただければお分かりになると思います。
十中八九この話と同じような行動を取る健常者、中途失聴者は多いんじゃないでしょうか?
そんなとき、あなたならどう行動ができますか?

と、ちょっと話を戻して、図書館内乱で中澤毬江が次のような言葉を述べてます。
「障害を持っていたら物語の中でヒロインになる権利もないんですか?私みたいな女の子が恋愛小説の主役になってたらおかしいんですか?」
私は、別段ありじゃない?って思うんですけど。しかし、世の中はそうは行かないんですね。
図書館シリーズがアニメになって地上波放送されたときに、中澤毬江がでてくるところがカットされてたんですね。
著者のあとがきにもありましたけど、地上波で放送するには中澤毬江の部分はなしにしないといけないと。
これがもう、言論統制ですよねぇ。

別に差別しているような内容が書かれるとも思いません。図書館内乱にしろレインツリーの国にしろ。
地上波で放送するには、それがダメだという日本。
おかしいんじゃないでしょうか?
本当にそれが、差別になってますか?
もう一度、言葉や表現について見直してみるべきときじゃないんでしょうかね。


今回紹介の本
タイトル : レインツリーの国
著者 : 有川 浩
出版 : 新潮社
ISBN978-4-10-127631-1


別冊 図書館戦争Ⅰ

2011-08-19 22:43:33 | 小説


図書館戦争シリーズ 第5弾

図書館革命の最後のなーんでこうなった?っていう部分が書かれています。
まぁ成り染め?www
今回の内容は、はっきりいって極甘仕様です。
びっくりするぐらいあまーーーーーーーーーーーーーーーい内容です。
何が甘いかって?そりゃもう・・・色恋ネタだとね・・・
女子中学生とかが好きそうな胸キュンラブストーリみたいな・・・

いままでがちょっと堅苦しいところがあったといえばあったようななかったような。
なので、この話はあまり難しいことはでてきません。
けど、心情についてはかなり細かな感じで書かれています。

例えば、好きなあの人のちょっとした行動が気になる。
それが、意味も無い単なる行動だとしても何故か自分が何かやってしまったのかはたまた避けられてるのかとか。
そんな感じの心境がつらつらとあったりw

んー私も好かれるタイプではないので好かれた場合の対処なんてよくわかりませんw
けど、好きな人を思ってる人の気持ちはよくわかります。
それはまぁ、私がそういうのに対して行動的でないせいかもしれません。
いつも思うんだよねぇ、これ以上踏み込んだら今の関係が壊れちゃうんじゃないか?
壊れちゃうならいっそこのままでいい。みたいなw
まぁそんな感じになっちゃったのは、小学生くらいの時のことが未だに忘れられないトラウマのような状態になってるからかもしれないw

とまぁどうでもいいストーリーと関係のない話はおいといて

この話は、まぁほんとに極甘なのでそういうのがキライな人は読まないことを強くオススメしますw
なんせ、まだるっこしい。純情乙女パワー全開ですw
そんな内容が大好きな人には超オススメかも?


今回紹介の本
タイトル : 別冊 図書館戦争Ⅰ(図書館戦争シリーズ⑤)
著者 : 有川 浩
出版 : 角川書店
ISBN978-4-04-389809-1