THE BOOKハンター!

~〈本の虫〉の痛快読書日誌~

「シェイクスピアのソネット」(文春文庫)

2007年05月16日 | Weblog
 シェイクスピア(1564年?~1616年)といえば、「ロミオとジュリエット」や「真夏の夜の夢」「リア王」「ハムレット」「マクベス」などの劇作家として有名ですが、謎のソネット(十四行詩)というものも書いています。
 本書は、シェイクスピアが書いた154篇の詩を全訳したもので、版画家の山本容子さんがその全編に繊細で華麗な銅版画が各編に添えられています。
 シェイクスピアの秘めた愛とは? 詩人と美貌の青年貴族、そして ダーク・レディとの不思議な関係とは? ほとばしる愛、忍び寄る不安、狂おしいまでの嫉妬まで……。決してその文体と内容は簡易なものではありませんが、シェイクスピア研究の第一人者である小田島雄志氏による名訳を声に出しながら丹念に味わいました。