「小学校 朗読・群読テキストＢＥＳＴ50」（小池タミ子・上条晴夫編／民衆社）

　小学校では、有名な詩や散文を朗読・群読することが盛んに行われているようですが、人気のある作品を１冊にまとめたのが、この本。谷川俊太郎の「生きる」など、大人も詩の醍醐味が存分に味わえます。

「色を奏でる」（志村ふくみ／ちくま文庫）

　17歳で機を習い、30過ぎて染色をはじめた作家が、長い歳月のうちに、内面に深く潜めた思いの数々を綴るエッセイ集。井上隆雄氏のカラー写真もふんだんに盛り込まれています。
　私は中学の国語の教科書で彼女のエッセイを初めて読みましたが、本書にも同文が収録されており、懐かしい気持ちで読みました。
エッセイには、「自然に生かされている」と感じる作者の自然への謙虚さや愛おしさが感じられます。

「やさしい春を想う」（銀色夏生／幻冬舎文庫）

　本のタイトルに惹かれて、買ってみました。その名のとおり、やさしい気持ちになって、ほのぼの感が味わえる本でした。物語とイラストと詩で構成。強さと繊細さ、可笑しさがバランスよく盛り込まれたビタミン剤のような１冊です。