観光業界かき入れ時のGWですが、火山活動が活発化している観光各地は閑古鳥が泣いています。蔵王などはキャンセル続出で廃業するホテルまで出てきているようです。朝起きたら溶岩に囲まれていたでは洒落になりません。矢継ぎ早、日本に自然の猛威が襲い掛かります。巨大地震が起こった後は各地で火山噴火なのでしょう。今後火口近辺のホテルを中心に大打撃でしょう。体力のあるホテルは生き残れるでしょうが、長年続いていた経済不況の影響もあり希少かもしれません。折角円安もあり日本に訪れる外国人観光客が昨年来急増する中、残念な思いだと思いますし、長引けば日本経済にも少なからず影響を与えそうです。富士山噴火ともなれば日本に大打撃です。
以下コピー 箱根山で火山活動活発化が懸念される一方、現在、御嶽山、新燃岳など全国13カ所の火山で、噴火警報が出されている。そのうちの1つ、宮城県と山形県にまたがる蔵王山では、噴火の可能性があるとして、4月13日、火口周辺警報が出された。
本来、多くの観光客が訪れるはずのゴールデンウイークだが、深刻な客離れから、あるホテルは、ついに廃業に追い込まれる事態となった。
季節の移り変わりとともに、表情を変える蔵王のシンボル「御釜」。
東北有数の観光地「蔵王」で、このゴールデンウイークに異変が起きていた。
蔵王国際ホテルの佐藤俊宏副支配人は「この時期は、残雪も残っていまして、新緑も見えるということで、大変いい時期でございます」と語った。
雪と満開の桜のコラボレーションを眺められることで人気のホテル。
しかし、帳簿にびっしりと引かれた、キャンセルを示す赤い線。
蔵王国際ホテルの佐藤副支配人は「これが4月の予約の台帳です。(横線を引いているのがキャンセルですか?)そうです、キャンセルの線です。やはり、火山の報道が影響したのかと思います」と語った。
そして、佐藤副支配人は、「キャンセルがこんなに入ることはありません。まずないことだと思います」と語った。
宮城県と山形県にまたがる蔵王山。
その異変は、2014年10月、火口湖の御釜で、湖面の一部が白くにごる「白濁」を確認したことから始まった。
さらに、火山性地震は、2月は7回、3月は18回だったが、4月は319回を記録。
頻発する状況になったことなどから、気象庁は4月13日、噴火の可能性があるとして、警戒レベルを「火口周辺警報」に引き上げ、火口周辺の1.2kmほどの範囲で、大きな噴石に警戒が必要とした。
こうした中で迎えたゴールデンウイーク。
4月24日に開通する予定だった、御釜へと続く道は、閉ざされたまま。
そして、にぎわうはずの麓の温泉街も、人が少なかった。
観光客は、「気に(する)っていうより怖い。震災と御嶽山とは、別にはできないですよね」と話した。
4月の警報発令以降、キャンセルが相次いだホテルも、蔵王温泉街にある。
しかし、警報の対象地域からは5km以上離れていることから、ホテルでは、ウェブサイトなどを通じて、利用客に理解を求めている。
蔵王国際ホテルの佐藤副支配人は「安心して、お客さまにはご宿泊いただけると思いますので、積極的に私どもから、情報は発信していきたいと思います」と語った。
しかし、深刻な客離れから、ついには廃業を決めたホテルもあった。
標高1,346メートルにあるスターライトホテル「樹氷の家」。
スターライトホテル「樹氷の家」の武田義和支配人は、「ゲレンデには音楽とかも流れていますし、それなりににぎわっていたと思いますけれど」と語った。
目の前がゲレンデという好立地で、主に小中学校の修学旅行などに利用されてきた、このホテル。
武田支配人は「本来、5月の連休明けですか、ことしだったら、6日までスキー場やってるはずですけれども、やはりこういう状況で、お客さんが少ないっていうことなので...」と語った。
警戒範囲の外にはあるものの、火口域から3km程度の場所にあり、毎年利用していた学校が宿泊を取りやめるなど、キャンセルが急増した。
武田支配人は、「ここだって、畳入れ替えたばかりなのに...」、「(どうするのですか?)捨てるしかないです。部屋にあったサイズだから、どこにも使い回しできませんから」と語った。
今シーズンの売り上げは、2014年の半分以下にまで減少。
創業58年の老舗ホテルは、5月20日をもって廃業することを決めた。
各地で活発化している火山活動。
それらは、地元を支える観光業の将来を、大きく左右しようとしている