今回は日本では、人気も実力もA級のテナーマンとして代表的な存在であるハンク・モブレーを紹介しようと思います。
彼がブルーノートに残したレコードはたくさんあります。リーダーやサイドプレーヤーとして「ソール・ステーション」「ディッピン」など数えきれないほどの多数のアルバムがありますが、その中でも一押しアルバムが「ワーク・アウト」です。
さてその「ワーク・アウト」はこのアルバムのタイトル曲であり、彼のテナーはテンポが良く柔らかいトーンと滑らかなフレージングで軽快なスイング感になっています。
それにグラント・グリーンのギターソロには実に安定感があり、モブレーのテナーに真っ向から挑んでいる様に感じます。
ウィントン・ケリーの美しいピアノ演奏がこの曲のメロディ-、軽快なテンポには打って付に合っており、又ポール・チェンバースのベースやフィリー・ジョー・ジョーンズのドラムがしっかりしたリズムセクションで、全体の演奏がバランスのとれたプレイになっています。
ハンク・モブレー代表作の1枚であり、尚且つブルーノート代表作の1枚と言っても過言ではないでしょう。
タイトル曲のほかに「アー・ハー」「スモーキン」「ザ・ベスト・シングス・イン・ライフ・アー・フリー」「グリーシン・イージー」などが収録されています。
時間があったら、聴いて見て下さい。
参考資料、東芝EMI(株) YOSHI
特にモダンジャズに関する論評はワインを語るが如く、専門的にうんちくめいてしまいがちですが、テーブルワインの様に気軽に聞いたほうが、楽しいですね。
特に初心者入門としては、プレイヤーよりメロディラインのきれいなものがお薦めです。