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>元チャンプ「第三の人生」ゴング、市役所辞めトレーナーで復帰

2009年05月07日 04時38分19秒 | 社会
こういう話、好きです・・。

>以下抜粋

>元チャンプ「第三の人生」ゴング、市役所辞めトレーナーで復帰

最後の勤務を終え、同僚から花束を受け取る根本さん(4月30日、埼玉県の草加市役所で) 日本フェザー級王者として通算14度の階級最多防衛記録を持つ元プロボクサーの根本重光さん(58)(埼玉県草加市)が7日、27年ぶりに指導者としてリングに復帰する。

 引退後は草加市職員に転じたが、ジムを経営する現役時代の恩人が失明の危機にあると知り、「恩返しのために残りの人生をささげる」と、退職してトレーナーになる。

 福島県出身の根本さんは、1971年に草加有沢ジムからデビューした。1メートル55の小さな体を丸めた突進からの連打が持ち味のファイター。「スパイダー根本」のリングネームで、一つ年上のガッツ石松さんらとともに高度経済成長期の日本を沸かせた。世界タイトルにも2度、挑んだ。

 82年の引退後は、草加市役所で地域スポーツ振興や青少年育成に取り組んできた。昨年夏に埼玉で開催された高校総体では、ボクシング会場の裏方を務めた。

 トクホン真闘ジム(東京・荒川区)の佐々木隆雄会長(63)が体を壊し、視力を失いかけていると聞いたのは昨年末。9度目の防衛を果たしボクサー人生に迷いが生じた時、別のジムなのに「こんなもので満足するな」と叱咤(しった)し、気持ちを奮い立たせてくれた人だった。この言葉があったから、その後も5度の防衛ができた。

 ジムをたたむしかないと涙する会長夫人を見て、「まだ体は動く。若い時の恩返しをする時が来た」と決心した。定年まで2年分の給料などを失ううえ、選手が少ないジムでは収入も期待できないが、「金のことはどうでもいい」と笑う。

 市役所を退職した先月30日、同僚から拍手で送り出された。「新天地で若者たちの心身を鍛えたい。ボクシングの『寺子屋』みたいなジムがいい」。体重は当時より30キロ以上増えたが、熱い思いは健在。“第三の人生”の始まりを告げるゴングが、間もなく鳴る。

(2009年5月7日04時00分 読売新聞)