深堀大三郎の生涯マナビスト

自然や街を歩いて観察するのが大好き、歩いて歩いて楽しみたい。
また、お城の石垣を眺めると力が湧いてくる。

「つれづれなるままに(23)”棒に振る”」

2009-01-23 05:36:02 | Weblog
寒くなるこの時期は、イワシが美味しくなる。
イワシを見ると母を思い出す。
昔、半農半漁でその上豆腐屋をしていた家では、この季節になると母は、イワシの行商をもしていた。
所謂、「呼び売り」である。
イワシを天秤棒で担いで売り歩いたのである。
売り方も下手であったかもしれないが、良く売れ残りの日が多かった。
自分にとっては、塩焼きで食べられるので嬉しかったが、母はさびしい顔をしていた。
いろいろやっても、一向に豊かにはならなかったようだ。
最近、「棒に振る」の言葉は、このような行商の姿から出た言葉と知る。
なんと、身につまされる言葉なんだろう。