先日ダンナサマが、「Fujikaちゃん、おみやげがあるよ☆」 とちょっと鼻を高くして帰宅しました。
えー、おみやげなんて珍しい☆
何かな☆何かな?
中近東で何千年も愛されて(紀元前4千年代にはもう栽培されていたとか)、どんな砂漠にあっても「持ち主のいないデーツの木はない」と言われる程愛されているデーツ。
あまりに奥が深そうで、近寄らないようにしていましたが、なんだかハマってしまいそう・・・。
■参考情報
[1] デーツ専門店パルミラ(ネットショップ)
何と日本にデーツ専門店が!
びっくりだ~。
イラン、オマーン、アメリカ、チュニジアの8種のデーツや、デーツ加工品を扱っているようです。
品種:ジュメル バム アルアイン シュクル ラグレッタ トズール
[2] 日本在住の方のデーツ食べ比べのブログ記事
パルミラの商品8種+αを食べ比べています
[3] マレーシア在住の方のデーツ食べ比べのブログ記事
イスラム系の方が好むのか、沢山輸入されているようです。
4種類を食べ比べ。
マリアミ サファウィ マブルーム アジュワ (品種名なのかブランド名なのかは不明)
[4] 日本在住の方のデーツ食べ比べのブログ記事
Natshellというネットショップの6種類を食べ比べ
品種:ラグレッタ トズール シュクル アルアイン カリン 不明
[5] 中東在住の方のデーツ食べ比べブログ記事
完熟デーツ5種、乾燥デーツ4種を食べ比べ
品種:ハラース スッカリー スガイー フドゥリー レズィーズィー ルシュディーヤ ロザーン
ナブテ・アリー
(スガイーは今回食べたSagaiかな?)
[6] サウジアラビアのデーツについてのブログ記事
冊子の2ページ分、38種のデーツ画像があります。(名称が分かるのは25種)
品種:アジュワ サガイー スィフリー サファーウィー シャイシー シャハル シュベイビー フドゥリー
ヒサーブ フルワ バイドゥ バルニー・アル=マディーナ バルヒー ミスカーニー マジュフール
マブルーム カターラ グル アンバラ ルサイズ ラビーア サーウィー ティグラトゥ・スール フネイズィー フラース
[7] Wikipedia ナツメヤシ(日本語/英語)
英語版の品種のところを訳してみました(分からないところも適当に書いてしまったのでどなたかチェックお願いします~)。
柿には1000以上の品種があると言われているそうですが、ナツメヤシもすごそうです。
名前がついていない(もしくは地域で呼び名が違う)ような品種もありそう。ここにあるのはおそらくごく一部だと思われます。
[1] ~[5] に出てきた品種と思われるものに色をつけてみました。
アラビア語、アラビア語をローマ字表記したもの、カタカナ読みの3者の対応が曖昧(揺れがある)という問題もありますが、それにしても相互の資料に共通に登場する品種は大変少なく、デーツ界は本当に奥が深そうです。
Aabel リビアで一般的
Ajwah サウジアラビアの都市メディナのもの。予言者ムハンマドのハディース(言行録)に登場。
Al-Barakah サウジアラビアの品種。
Amir Hajj もしくは 'Amer Hajj' イラク原産。柔らかい果肉で薄い皮、厚い果肉。来客に振る舞われることから「お客様のデーツ」とも。
Ammari 説明なし。画像のみ有り。
Angou 説明なし。画像のみ有り。
Arichti 説明なし。画像のみ有り
'Abid Rahim スーダンの品種。
Barakawi スーダンの品種。
Barhee or (barhi) (アラビア語のbarh(熱風)から) ほぼ円筒形、熟した状態で明るい琥珀色から焦げ茶。柔らかく厚い果肉で、豊かな風味。
まだ黄色くて若い実である、「khalal」の段階でも美味しい,数少ない品種のひとつ。(ぶどうでいうと、通常のデーツはレーズンだが生のぶどうに相当する段階)
Bejjou 説明なし。画像のみ有り
Bireir スーダンの品種。
Bisr Helou 説明なし。画像のみ有り
Datca Date トルコの品種。地中海地方で北限に育つ品種。
Deglet Noor 'date of light' 太陽にかざしたときに中心が金色もしくは光るように見えることから。リビア、アルジェリア、アメリカ、チュニジアにおける主要品種。
(チュニジアでは?)内陸部のオアシスで育てられており輸出作物の筆頭。セミドライで甘さはほどほど。Wiki英語に単独ページあり。
Derrie or 'Dayri' (the 'Monastery修道院の' date) イラク南部の品種。細長くほとんど黒といえる色。柔らかい。Empress DaVall家(アメリカのカリフォルニア州Indio)によって'Thoory'から開発された品種。
大粒で'Thoory'より柔らかく甘い。上端が明るい黄褐色で下端はブラウン。
Ftimi or 'Alligue' チュニジアの内陸部オアシスで栽培されている。
Gounda 説明なし。画像のみ有り
Gousbi 説明なし。画像のみ有り
Holwah (Halawi) (アラビア語で 'sweet') 柔らかくとても甘い。サイズは小~中程度。
Haleema リビアのHoon地域の品種。Haleemaは女性の名前のひとつ。
Hamraya 説明なし。画像のみ有り
Hayany エジプトのHayani地域の品種。Hayanyは男性の名前。暗赤色から黒に近い色で、柔らかい。
Hissa 説明なし。画像のみ有り
Iteema アルジェリアで一般的な品種。
Kabkab イランの品種。
Khajur インド、パキスタンで一般的な品種。
Kenta チュニジアで一般的な品種。画像あり。
Kentichi 説明なし。画像のみ有り
Khadrawy (アラビア語で'green') 多くのアラブ諸国で好まれている品種で、柔らかく濃い色のデーツ。画像有り。
Khalasah (アラビア語で 'quintessence精髄/典型') サウジアラビアで最も有名なナツメヤシ品種。甘さが強すぎず弱すぎずそれゆえ多くの人に好まれることで名高い。果実は'Khlas'と呼ばれる。
サウジアラビアの東部地方(Al-Sharqheyah)の 'Huffuf' (Al-Ahsa)と'Qatif'のものが有名。
Khastawi (Khusatawi, Kustawy) イラク有数の柔らかいデーツ。サイズは小さく、ねっとりしてデザートに最適と言われる。
Lagou 説明なし。画像のみ有り
Maktoom (アラビア語で 'hidden') 大きく、赤褐色で、皮が厚く、柔らかく、中程度の甘さ。
Manakbir 早い時期に熟すタイプで大粒の実。
Medjool or (Mujhoolah) (アラビア語で 'unknown') モロッコの品種で、アメリカ、サウジアラビア、ヨルダン、パレスチナ自治区、イスラエルでも育てられている。
大粒で甘く、汁気の多いデーツ。画像有り。
Migraf (Mejraf) 南イエメンでとても人気のある品種。大粒で金色~琥珀色のデーツ。
Mgmaget Ayuob リビアのHoon地域の品種。
Mishriq アラビア語で 'East' スーダンとサウジアラビアの品種。
Mozafati イランの品種で、主にKerman地域で育てられている。
その地方の都市の名前をとって "Bam (Mozafati) dates"と名付けられている。ダークな色で柔らかく甘い、中サイズのデーツ。
保存性がよいため例外的に青果(生鮮食品)として流通するのに適したデーツ。5°Cで最大2年間保存出来る。イランの全生産量の10%(10万トン,うち30%が輸出用)を占める
Nabtat-seyf サウジアラビアの品種
Pyarom イランの品種。参考サイトはこちら。
Rotab イランの品種。濃い色で柔らかい
Sag‘ai サウジアラビアの品種
Saidy (Saidi) 柔らかくとても甘く,リビアで人気のある品種。
Sayer (Sayir) (アラビア語で 'common') 濃い橙褐色,中サイズ,柔らかくねっとりしている.
Sekkeri (直訳 sugary) サウジアラビア産.ダークブラウンの皮、きわめて甘く柔らかな果肉。もっとも値段の高価な品種.
Sellaj サウジアラビア産
Tagyat リビアで一般的な品種
Tamej リビア産
Thoory (Thuri) アルジェリアで人気のある品種.
このやや乾いたデーツは熟成させると,赤褐色で青みがかったブルームととてもしわの寄った皮を持つようになる.この果肉は時に固く脆い感じが,甘くナッツのような風味があると表現される.
Touzerzayet 説明なし。画像のみ有り
Trounja 説明なし。画像のみ有り
Umeljwary リビアの品種
Umelkhashab 輝くような赤い色でほろ苦く ,固めの白い果肉.サウジアラビア産.
Zahidi (アラビア語で '[Of the] ascetic禁欲主義者の') 中サイズで円筒形,明るい金褐色のセミドライデーツは,砂糖のように大変に甘い.柔らかい状態,中程度の固さ,固めのそれぞれの状態で売られている.
Zaghloul 暗赤色の皮で細長く,生で供されるときは(大抵そうされる)カリカリしている.
糖分濃度があまりに高いため食べると口が渇くほどである.
この品種は原則としてエジプトだけで栽培されており,エジプト人の郷愁を誘うもののひとつである.(Saad Zaghloulはエジプトの国民的英雄である)
この他にも、例えばイラクには100以上の品種があると言われているが、(公的なカタログにはなっていなくて)いくつかに地方名がついているだけだということです。
[8] デーツの、ソフト・セミドライ・ドライについて
これは、例えば干し柿のようにどの程度乾かしたか、という意味はなく、果実の完熟状態(tamr)での柔らかさを表現している。
デーツの糖分総含有量は80%にも達するが、還元糖(ブドウ糖果糖などの単糖類)と蔗糖(二糖類)の比率でこの柔らかさが決まる。
ソフトタイプはほぼ還元糖のみ。固いタイプ(ドライタイプ)は蔗糖と還元糖が半々程度(品種による)となる。つまり蔗糖が多いほど固いタイプとなる。
中間の柔らかさタイプ(セミドライタイプ)はソフトタイプとドライタイプの間程度(品種による)となる。
[9]DATE PALM PRODUCTS デーツについての解説書(英語)
アメリカのFAOがまとめた報告書のようです。[8]の情報はこの報告書から。
アメリカだけでなく中東各国の写真やイラスト、図も含まれているので、字以外のところだけでも参考になります。グーグル翻訳ツールバーさまもいるし。
[10] デーツ食べ比べ (日本語・ブログ)
Khidiri (キーディリ)、Agwa / Ajwa (アジワ)、Dhawi (ダーウィ)、Sullaj / Silaj (スラジ)、Segai (セガイ)、Kholas (コーラス)、Socari / Sokari (ソカリ)、Wanan (ワナン)の8種類を比較しています。