採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

パンチェッタ・アッフミカータ(塩漬け豚の冷燻)

2012-01-30 | +肉・魚系保存食

この週末は自分の誕生日だったのですが、取り立てて変わったこともせず、ダンナサマと二人でTV(『ミレニアム』シリーズ)を見て、グータラ過ごしていました。
土曜日は、どこかにランチに出かけようかと構想しつつも、結局家から一歩も出ず。
買い物も行かなかったため、変わった御馳走もなし。
(ここ数週間、冷蔵庫や食料庫の在庫に鋭意取組中)
夜ごはんは、マッシュルームのホイル焼き、冷凍してあったパン+缶詰の鮭テリーヌ、ホタテ缶入りクラムチャウダー風スープ、
だったかな。

日曜日こそは、とお出かけした先は、近所の西友。
しかも第一の目的は、ダンナサマの靴を買いに。
私用には靴下をひとつ買っただけ・・・。あと、ゴボウ。
昼ごはんはやはり家で、トマト系ソースのパスタ(実は昨日のミルクスープとベースは一緒)。
夜ごはんは、きのこホイル焼き、冷凍庫でとっておきにしていたイノシシ肉のソテー(タンカン添え)、ジャガイモ、サツマイモのそれぞれオーブン焼き、そして一転和風のおでんおこわ(ゴボウはここに使用)。
デザートは、近所のケーキ屋さんで買ったロールケーキ。

いまいち盛り上がりに欠ける日々でしたが、「Fujikaちゃんは家から一歩も出ないのがいちばんの幸福だよね」と言われて全然反論出来ない私としては、
TVも面白かったし、のんびり出来たし、いい週末だったといえるかもしれません。

でも、週末ダンナサマが家にいると、基本的には嬉しいのですが、(印象としては)ひっきりなしに「ごはんは何?」と言われて忙しいです。
一人だったら、ごはんをチンして海苔で巻いて食べるか、その辺にあるものを食べるだけなのに、パスタを作ったり・・・。

月曜の朝、何だかほっぺが重たいわ、と鏡を見たら、顔がぱんぱんのまんまる!
そんなに食べたっけか・・。


==========================


さて、スモークサーモンを作った際のことですが、折角スモーカーも作ったことなので、お肉もスモークしてみることにしました。
ベーコンというと、本来温燻なのですが、今回の装置だとおそらく冷燻・・・。
オーストリアのスーパーで燻製してある肩肉の生ハム的なものを見たことがあるような気もしますし、まあ、”なんちゃって”でいいのでチャレンジしてみます。


ベーコン作り、お友達のブログではよく拝見していましたが、自分で作ることになるとは思っておらず、作り方の部分はとばし読みしていました。
(もっとちゃんと読んでおけばよかった・・・)
とりあえず手持ちの本と、グーグル検索で上の方に出てきたものを色々読んでみます。

すると、スモークサーモン同様、無数のレシピがあるということが判明。



 表 ベーコンの作り方比較

手法  乾塩法  ソミュール法
  (1) (2) (3)  (4) (5)  (6) (7) 
豚バラ肉  2.25kg  1kg  4kg  1kg  1kg 1kg 2kg
塩  62g
(肉の2.7%) 
35g
(肉の3.5%)
200g
(肉の5%)  
20-22g
(肉の2%) 
392g
(水の%)
150g
(水の9%) 
50g
(水の5%) 
砂糖  50g
(肉の2.2%) 
10g
(肉の1%)  
15g
(肉の0.3%)  
12-10g
(肉の1.2%) 
225g
(水の%) 
15g
(水の9%) 
---- 
その他・スパイス  メープルシロップ60ml (肉の2.6%)      黒胡椒、ガーリック、マスタード、パプリカなど多数。塩とあわせてミルで挽いておく  黒胡椒、オールスパイス、玉ねぎ、にんにく、日本酒      
水  ----  ----  ----  ----  4リットル  3リットル  1リットル 
乾塩法の塩分濃度
(*1) 
(62+50+60)/
2250=7.6% 
 (35+10)/1000
=4.5%
 (200+15)/4000
=5.3%
(20+12)/1000
=3.2%
----    ----   ----  
ソミュール法の塩分濃度
(*2)  
---- ----   ----   ---- (392+225)/(4000+392+225 )
=13%  
(45+15)/(3000+45+15)
=5.2% 
50/(1000+50)
=4.7% 
下ごしらえ
(*3) 
塩漬け7日間

塩抜きなし

ゆすぎ洗い

乾燥12-24時間
塩漬け7日間

塩抜き3時間 

乾燥8時間 
 
塩漬け適宜(2-3週間)

塩抜き適宜(1時間)

乾燥1日
塩漬け1週間

ゆすぎ洗い分

塩抜きなし

乾燥時間 
塩漬け48時間

乾燥12-24時間   
塩漬け11日間

塩抜き1時間
  
塩漬け7日間

塩抜きなし

ゆすぎ洗い

乾燥24時間  
燻製  3時間
(65度)
加温乾燥2時間(50度)

6時間
(70度) 
適宜
(数時間ずつ1-2二回)
(50-65度)
30度以下
2時間 
2-3時間
(65度)   
スモークと乾燥
4日間 
3-6時間  
レシピに関する補足  塩のうち12gは硝石6.25%入りの保存肉用塩(キュアリングソルト)。 

大量に漬け込む際はタッパにすのこを敷きそこに肉を載せる。出てきた汁は毎日捨てる。   塩のうち42gは硝石6.25%入りの保存肉用塩(キュアリングソルト)。      
出典
(*4)
『Charcuterie』 (W W Norton & Co Inc) 『燻製工房』 
(平凡社)  
燻製の部屋>ブログ 煙にまかれて 
>ベーコン
『Charcuterie』 (W W Norton & Co Inc) のぼるとあいこのしあわせレシピ>  (不明・・・) 
               

(*1)乾塩法の塩分濃度: (砂糖+塩)/鮭     計算結果は小数点以下斬り捨て
(*2)ソミュール法の塩分濃度: (塩+砂糖)/(水+塩+砂糖)  計算結果は小数点以下斬り捨て
(*3)ゆすぎ洗いの後はキッチンペーパーなどで拭き取る
(*4)書籍の場合はアマゾンにリンクしています

 

めちゃくちゃ塩分濃度が違うんですけど・・・。
でも、ベーコンの場合、どうせ加熱するし、それ単体を食べるというものでもないので、スモークサーモンよりは気楽でいいことに、しよう。 

結局、乾塩法(2)の『燻製工房』を参考にしてみました。
乾塩法の方が実家への持ち運びも簡単そうです。 

■■塩漬け豚の冷燻
■材料
豚バラ肉(冷凍でないものが望ましいとのこと) 1977g
塩       70g(肉の3.5%)
メープルシュガー 20g (肉の1%)
黒胡椒 (挽く)
ナツメグ (おろす)
オールスパイス (挽く)
シナモン (粉)
イタリアンドライハーブミックス

■作り方
(1)食感・燻煙の染みこみをよくするため、バラ肉の、腹側についているスジや余分な脂を包丁でそぎ取る
(今回は忘れました)

(2)塩やスパイスの染みこみをよくするため、肉全体をフォークもしくは串で突き刺す。
(今回は忘れました)

(3)塩やスパイスを混ぜたものを、肉全体にもみ込む。

(4)(今回は)ピチットシートにくるんで1日おき、ピチットを外す。1日経ったところでまたピチットに包んだ。
(ピチットに包んだ方がいいのかそうでないのかという心の迷いがあったため・・・)

(5)出来れば、肉の色が濃くみっちりした固さになるまで熟成させる。
今回は漬け込み時間不足のためそこまではいきませんでした・・・。
冷凍でないお肉は、水が出にくいと聞きましたがそのせいかどうか、5日ほど漬け込んだ割には水分が抜けにくく、ぷにぷにのままでした。

(6)表面を洗い流し、鍋に溜めた冷水で塩抜き。
味見をして、ちょっと薄いかな、というくらいがいいらしいが、今回は、私:「ちょっと濃いよね?」、父&ダンナサマ:「濃くはないよ。丁度いいくらいじゃない」というくらい。
めんどくさくなったので、塩抜き終了。キッチンペーパーで表面を拭く。
再度ピチットに包んで冷蔵庫待機。

(7)肉と魚は同時にはスモークしないとのことなので、サーモンが一段落付いた頃に、スモーク開始。
吊すという手もありますが、今回は網にのせました。
最初は煙を流しながら15分くらい、その後、半日くらい煙をかけたかな?
途中、網の上で向きを変えてみました。
吊す場合は、アバラの向きと垂直にフックをかけると形が崩れにくいそうです。

(8)1日ほど風乾して、煙臭さを飛ばして出来上がり。
オーブンペーパーに包み、さらにビニールなどに入れて冷蔵庫へ。 

 

こちらが今回買ってきたお肉。
本当ならば大きな塊を買いたかったのですが、この幅のものしか見あたりませんでした。 

生肉に塩・スパイスをもみ込みます。
割とすぐにびしょびしょと水が出てきました。
これをそれぞれピチットに包んで、4つまとめてバットに入れ、重石をして冷蔵庫で塩漬け。 

12/25の晩に塩漬け開始し、こちらが12/31の様子。
多少小さくはなりましたが、色はまだ生肉っぽい感じです。
もっと濃い赤になるのを期待していたのですが・・・。
今回は時間切れ。

塩抜き中。

燻製出来上がり!
冷燻ですのでお肉は生のままで、触るとむにむにしています。

切るとこんな感じ。
浅漬けのパンチェッタの、スモーク風味、ってところかな?

葱と一緒に焼いてみました。

予想以上に、ちゃんとベーコンの味!
 

 

今回のものは多少塩味強めでしたが、調理に使う分には丁度よい位です。
(このくらいの塩分の方が、保存の上では安心)
生ベーコンではありますが、1月28日頃まで、冷蔵庫(チルド)で保存しても全く問題ありませんでした。 


市販の(ちゃんとした)ベーコンって、スライスが数枚しか入っていなくて、えらくお高いです。
今回のように適当に作っても、十分ベーコンの味なので、これは作る価値ありだと思いました。

また作ろう!

電熱器も手に入ったことだし、いずれ温燻にも挑戦する予定です。


■2011年度燻製作り関連記事 
段ボールスモーカー  
スモークサーモンとおまけ  
パンチェッタ・アッフミカータ(塩漬け豚バラ肉の冷燻)    (この記事) 


===================


■参考情報
(1)duckbillさんのブログで燻製について詳しく解説してあります
すごく勉強になります。
 ベーコンの作り方 
 燻製の理論と改造スモーカーの作り方 
 丸ごと雉の燻製  
いずれ、丸鶏の燻製に挑戦してみたいな・・・。 

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6 コメント

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おめでとうっっっ♪ (サクマ)
2012-01-30 20:06:10
ベーコンにも目を奪われたのですが(いや、これはすごい。市販のベーコンよりこんなに厚くてしかもあの味なら、ものすごいことですよほんとに)、取り急ぎ、お祝いを申し述べねば!

お誕生日、おめでとうございまーす(染之助・染太郎調でお読みください)!!!

靴下とゴボウ…なぜかツボに入ったらしく、どうにも笑が止まりません。さっきから、何度か読んでは、その都度声を出して笑っております。
返信する
Unknown (duckbill)
2012-02-01 22:55:12
あれ、お誕生日だったのですね。
遅れましたがお誕生日おめでとうございます。
私も同じ1月生まれです(笑)
記事中でリンクありがとうございます。
すっかり燻製づきましたね~!
今度はぜひ丸鶏燻製をおやりになってみてください♪
返信する
ありがとうございます! (●サクマさま~Fujika)
2012-02-02 17:45:27
ベーコン成功祝いかと思ったらお誕生日への言葉だったのですね~☆
ありがとうございます!
イベントの日とは関係なくワイン飲んだり御馳走食べたりしているので、年中お祭りみたいなものです。なので誕生日ディナーがしょぼくてもまあいいのです。
(でも折角買ったケーキは△、かなあ。自分で作った方が好みだったなあ)
返信する
ありがとうございます! (●duckbillさま~Fujika)
2012-02-02 17:57:27
とすると、duckbillさんも水瓶座でしょうか?

燻製、まだまだ「ワケわかんなーい」、という感じです。でも適当にやってもなんかそれっぽくなりますね?
冷燻は、時間や温度をあまり気にせず、のんびり放っておける感じがしてなかなかいいものでした。
わらびさんも「ハマリそう」っておっしゃってましたよ。
duckbillさんのブログで勉強させて頂きます。
返信する
Unknown (リン)
2015-05-09 15:44:17
アミガサダケの記事にて問い合わせをした者です。
こちらにて質問させて頂きます。

実は私も最近市販品の様な本格的なハムを作ろうと思っているのですが、キュアリングソルトが入手できなくて困っております。
ネットで調べたところ海外Amazonで買えるとのことでしたが、どうも国外発送はしていないようで、量も500gからとアメリカンサイズ…^^;
もし、よろしければFujika様のキュアリングソルトの入手方法を教えて頂けますか?
返信する
普通の塩 (●リンさま~Fujika)
2015-05-15 08:55:32
こんにちは☆
家でちょこちょこ作る際は、キュアリングソルトは使っておらず、普通の塩(海塩)です。
生ハムを仕込む際は、師匠が硝酸カリウムを買って管さて折り(薬局で買えるとか)、それをみんなで少量ずつ分けて頂いています。
あまり参考にならなくてすみません・・・。
ロースハムに挑戦中でしょうか。
本物はとても高価だし、自分で作れたら嬉しいでしょうね!
私もいつか・・。
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