採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

梅干し

2010-07-29 | +ジャム・ピール(果物系保存食)

今年は黄色い梅の綺麗なものが結構沢山あったので、梅干しを作ることにしました。
本当は全部梅シロップかジャムにしてしまおうかと思っていたのですが、ダンナサマが「梅干しは?」「梅干しいいよね~」と言うので(滅多に食べないくせに~)。

梅干しは以前一度作ったことがあります。
あれは申(さる)年だったなあ。(ブログを始める前のことでした)
申年って、いつだっけ。えーとえーと、2004年? 初挑戦なのに、十数キロもの梅があって(たまたまその年も黄色い梅が沢山あった)、本やらネットやらで色々調べて、頭の中は梅でいっぱい、という状態でした。
最終的には、味はまあまあでしたが、重石が重すぎてちょっと悲しいことになり、それ以来挑戦していなかったのでした。
(というか、あの時作ったのがまだある)

今年は思いっきり肩の力を抜いて、適当に作ることにしました。

■■白梅干し2010 覚え書き
■材料
黄色い梅

■作り方
(1)(選別・追熟)
黄色く熟しており、なるべく傷がなく、しかも柔らかすぎない梅を選別する。青みの残ったものは追熟させる。梅ジャム、梅ジュース、梅酒等の用途のうちで、梅干し用が一番いい梅になると思います。
梅干しの出来は、どんな(熟度の)梅を使うかで半分くらい決まってくるのではないかと思います。
(2)(洗浄・計量)
梅を洗い、ザルにのせて乾かす。これを計量し、どこかにメモする。
(3)(ヘタ取り)
なり口のヘタを楊枝などで取り除く。
梅酒などでは必ずしも必要性を感じないのですが、梅干しの際は次の理由でやった方がいいように思います。(今年怠けて必要性を実感)
 ・ヘタをとった方が塩分の吸収が早く梅酢のあがりが早い。
 ・ヘタが残っていると、塩漬けの最中などにぽろりと外れ、これが梅の皮を傷つけて破いてしまうことがある。
 ・梅干しを食べる際に、固いヘタは口に残って邪魔である
(4)(塩計量)
梅の重さに応じて塩を計量し、これもメモする。
10~20%と色々な方法があるようですが、今回は紆余曲折あって、多分14%弱くらいです。
まず2キロの梅を15%で漬け物袋に漬け込み冷蔵庫に入れました。更に追熟させた梅を600g追加。
しばらく後、漬け物袋が何だか漏ることが分かり(貴重な梅酢がだいぶ失われてしまった!)、果実酒用ボトルに漬け替え。
この際、ビニールにジャリジャリと塩が残っていました。梅を足したのに付着分の塩が減っては問題かも、と追加分の梅の10%?(記憶あやふや)の塩を追加。
塩(300g+60g?-α)/梅(2000g+600kg)=13.8%(-α)
教訓:梅と塩の計量結果を何かに記録しておく。袋を使うときは破れてないかチェック。
(5)(塩漬け)
梅を焼酎の中に転がし(塩の馴染みを良くする)、なりくちの窪みに分量の塩を詰めて、容器に漬け込む。全部容器に入れたら塩を上からまぶす。
なお、塩漬けすると梅酢があがってくるため、梅は容器の7分目程度にしておく。
ギリギリまで梅を入れると梅酢が溢れてくる(今年経験済み)。
(6)(重石・漬け込み)
重石については諸説ありますが、経験上、強い力をかける必要はなくて、梅が梅酢に浸っていればよいのではないかと思います。
今回は重石はせず落としぶた程度のものにし、容器ごと冷蔵庫に入れました。このまましばらく存在すら忘れておりました。
今年の梅は熟しすぎなのか皮が柔らかかったのか、はたまた途中の扱いに問題があったのか、破れた梅が多数ありました。梅酢が濁ってしまい少々不安ですが、冷蔵庫なら大丈夫のはず、と自分を慰めます。
(7)(土用干し)
7月下旬の天気の良い日、土用干しをします。
このやり方も、3日の昼干し+3日の夜干しなど諸説ありますが、要するに干すことにより梅に含まれる水分が蒸発し、保存性が高まるという理屈だと思います。
今回は朝ザルに干して夕方容器に取り込む、というのを2日やりました。
梅酢も1日目のみ容器のフタをとって日に当ててみました。
竹製のザルで干す場合、朝干して、数時間後、表面が乾いた頃に一度裏返すとよいようです。これを怠るとザルに皮がぴったりくっついてしまい、剥がす際に破れます。
もしザルにぴったりくっついてしまったら、無理に剥がそうとせず、夜室内に取り込んで、湯飲みなどをかぶせておくとよいと思います。しばらく置いて梅の水分が出てくることで、再び皮がしっとりしてきます。
(8)(しまう)
干しあがった梅干しを容器にしまう。
しまう際に梅酢をくぐらす、ザラメを散らす、など諸説ありますが、私は単にガラス製のビンにしまうのみにしました。
このとき、金属製のフタのビンは、例えゴムコーティングがあって梅干しがフタに触れていなくても、徐々に金属が腐食していくので長期保存にはよくない気がします。
(9)(保存)
18%以上の塩分で漬けてきちんと土用干しをした梅は、何年でも常温保存出来るようです(実際、申年(6年前)に18%で漬けた梅干しはまだ大丈夫です)。
今年の梅は、低塩で漬けてみたので保存は冷蔵庫がいいかも。と思いつつ、いま場所がなくてその辺に置いてあります。
(10)(塩抜き)
梅干しは、そのまま食べるほか、塩抜きして甘酸っぱくするのも美味しいと思います。市販の梅干しは何やら謎の調味料が沢山入っていますが私の方法なら梅100%のまま!同じ方法をあまり読んだことがないのですがとってもお勧めです。
梅干しを自家製の梅シロップに漬けるだけ、です。
梅シロップが濃すぎるようならば、梅酒を(チンしてアルコールを飛ばして)適宜プラス。ある程度の水分がないと塩抜きにはならないのでヒタヒタ以上の水位にして、保存は冷蔵庫がよいと思います。
梅干しを水に漬けてしまうと、塩のみならず味までも水に出て行ってしまいそうですが、梅シロップに漬けるのであれば、希釈する相手も梅成分100%なので水増しにはなりません。
漬けてあった梅シロップは、ほどよい塩分がつきますので、酢の物やピクルスに使うとよいと思います。
シロップに漬ける際に塩もみした赤紫蘇を入れれば、甘酸っぱい赤梅干しが出来ます(赤紫蘇はゆかりにはならないかもしれないけれど酢の物などに)。
白梅干しを作っておいて、翌年はこの方法で赤梅干しをちょっとだけ作る、というのも便利です。

2010/06/29塩漬け開始

塩漬け開始。
新品の漬け物用のビニール袋を使ったのですが、後日何だか漏ることが分かり、果実酒用容器に移し替えました。
梅酢がだいぶ失われました・・・。

2010/07/23塩漬け中の梅

塩漬けされた梅。
塩漬け段階では黄色いです。
ぼんやりしているのは、冷蔵庫から出して容器に結露しているためです。
(梅酢も濁り気味なんだけれどこの段階では沈殿しています)

2010/07/23梅土用干し1日目

土用干し一日目(2010/7/23)。
ぽよぽよほたほたで、お箸で持っただけでも皮が破れそうで、ハラハラします。

2010/07/23梅土用干し1日目

大幅に傷ついてしまった梅は、ザルではなくお皿に載せて干しました。
これはすぐに梅肉ペーストにしてしまおう。

2010/07/24梅土用干し2日目

夕方ザルからこの容器に移します。翌朝には梅蜜がじっとり滲み出してきます。

2010/07/24梅土用干し2日目

土用干し2日目(2010/7/24)が終わって取り込む段階です。
最初は黄色かった梅が、ピンク色というかベージュ色になってきて、持っても自重で破れないくらいにしっかりしてきます。

2010/07/25梅干し出来上がり

2.6kgの梅からこのくらいの梅干しが出来ました。
梅酢は、途中袋が破れて漏れたりしたので、本当はもっと沢山取れたはずなんだけど・・・。

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4 コメント

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梅干つくりは大変 (森の山猫)
2018-07-27 19:55:37
毎年作っているけど、2kgを超えるともう勘弁してってかんじです。
なぜって、へたを取ったり、残っている農薬を洗い流したりと、大変だからです。

わたしも塩分14%に落ち着いたのだけど、違いがあるとすれば、使った塩でしょうかね?
ずーっとゲランドの塩をつかっています。
毎年! (●森の山猫さま~Fujika)
2018-08-02 17:09:28
わー、毎年作っているのですね!すごい!
ゲランドの塩、やっぱり違うのですね。まろやかな感じかな?次に作るときは、ゲランドの塩にしてみます。
梅干しってそのままではちょっと味が強いので、梅シロップに漬けて、少し甘い梅ペーストにして消費しています。
ゲランドの塩 (森の山猫)
2018-08-03 20:03:25
毎年作るといっても4~5K位です。
ゲランドの塩は塩の自由化が始まる以前に紀伊国屋ストアで販売しているのを見つけて以来です。
カマルグの塩も同時期ですね。

自由化されていないのに、紀伊国屋で販売されていたのは謎です。担当者の方もノーコメントでした。

そもそも、この塩を使いたいと思ったのはフランス料理の紹介の本によってなのですが、紀伊国屋で手に入るなんて望外の喜びでした。
実際に使ってみると塩分の濃さは余り感じません。14%で作っても市販品の12%のものより塩分は薄い感じがします。

最近では、各種メディアで紹介されているので認知度は高まりましたけど、プレミアVerがあるのはご存知ですか?
それは ソル ド フレール といって、細かな海藻が入った純白な塩です。
まさしく海の華そのものです。山形の大沼デパートで見つけて購入したのだけれど、以来販売タグが撤去されていて、担当者んに尋ねたところ、入荷の見込みが立たないので、販売中止とのことでした。

でも、東京なら多分、麻布のインターナショナルストアか紀伊国屋で見つけられるのじゃないかしらね。
山形にお住まいかしらん (●森の山猫さま~Fujika)
2018-08-08 15:15:51
海藻入りの塩、聞いたことがあるような気もします。
今度東京に行ったら探してみよう☆

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