採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

マイタケ2013:伏せ込み(by 父)

2013-09-12 | +きのこ原木栽培(マイタケ等)

今年の2月上旬、マイタケ原木の仕込みをしました
椎茸は、丸太にドリルで穴をあけ種駒を植え込む、という方法ですが、マイタケは「殺菌原木栽培」というものです。
4時間くらいかけて、丸太を煮沸消毒しなくてはいけません。

しかも、種菌をふりかける際など、その後の全行程で雑菌混入に最新の注意を払わないとならず、雑菌が入るとマイタケ菌は負けてしまうのです。
雑菌だらけの自然界で、こんなにひ弱でどうやって生き延びてきたんでしょうね?

30リットルのオイル缶3つを使い、4時間×3回(1日半)、延々たき火をし続け、延べ18玉の原木を煮沸しました。
(たき火で焼いた塊肉ローストポークは旨かった☆)

一旦は順調にマイタケ菌が繁殖して丸太が白い菌糸で覆われます。
しかし、その後カビが!

途中段階でどんどん処分して行き、大分減りましたが、いくつかはマイタケ菌優性の状態を保つことが出来ました。

6月7日、父がひとりで伏せ込み(地面に埋め込む作業)をしてくれました。(私は不参加)
名札までつけて、携帯写真を沢山撮ってくれたので、成績のいい方からご紹介します。
写真多めなところに、父の期待を感じて頂ければ・・・・。

●1号
種菌のおがくずをまぶしたのは上面の木口だけでした。
なのに樹皮部分も含め表面全体が真っ白な菌糸で覆われて、マイタケ菌はすごく元気そうです。
ところどころ飴色になるのも、いい傾向らしいです。

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み
マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み


 

●2号
こちらも好調。ほぼ全体が白いです。なぜか樹皮の一部、菌糸に覆われていない場所があります。
(理由をご存知の方、是非教えて下さい)
お椀の中のものは原木を保管してあった袋の中にたまっていた水。
これのようにマイタケ菌が優勢ならば、この水は黄色~飴色です。 

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み
マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み

 

●3号
こちらは、白さというよりも飴色が強め。
でもこれも、状態は悪く無さそうです。
木口のところにリボン型の茶色いところが。
納めていたビニール袋のしばりかたがきつかったのかな? 袋があたっていたところが茶色くなったのでしょうか。 

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み
マイタケ伏せ込み  

 

●4号
こちらは、マイタケ菌優勢ではあるものの、樹皮の半分くらいが菌糸で覆われていません。
煮沸時間の問題なのか、育成中の袋の中の水分量?空気? 雑菌?
とはいえ目だったカビはないようです。 

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み

 

 

●5号
いよいよ恐ろしいカビの影響が。
「上部にカビあり」と父が書いたように、木口のところ、そして樹皮の4分の1くらいのエリアがカビにやられています。
でもそれ以外の部分はマイタケ菌優勢。
袋の中に溜まっていた水も飴色で、わりといい傾向です。 

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み
マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み



●1~5号伏せ込み
それぞれの原木は、かなりの大きさです。
なので、埋め込むにも以外とスペースが必要。
那須の庭のあちこちを探し回って、
・ヒラタケなどの他のホダ木が埋まっていない
・ヤマユリの球根がない
・樹木の根がない
・ほどほどの日当たり
・大きい岩がない
という条件の場所をウロウロ探し回ったとか。で、結局、以前マイタケのホダ木を埋め込んだ場所を掘り返し、そこに埋め直したそうです。

掘ってみたら古いホダ木が出てきました。
持ち上げてみると、随分とスカスカに軽くなっていたそうです。下部にはマイタケ菌の白い株(菌糸体?)がまだあったそうです。
新しいホダ木も沢山あるし邪魔だし、ということで、捨ててしまったそうですが、新たなホダ木の隙間にでも入れて、マイタケ菌の援軍にするという手もあったようにも思います。
後から私が提案したら、そうか、そういう手もあったか、と言っていました。
(ひとりで作業中はいろいろやることがあって、それどころじゃないんですよね。分かります)

(写真左上)1号を個埋め込んだところ (写真右上)1~5号を埋め込んだところ
(写真左下)古いホダ木。通算数キロの舞茸を発生させて、もはやボロボロ。
(写真右下)古いホダ木の株には、まだ白い菌糸の塊(サルノコシカケの小さいヤツみたいな)がモコモコとあったとか。もう1回くらいちっこいのが発生したかも?。 

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み
マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み



さて、次はけっこう悲惨なグループ。


●6号
木口の両面ともに、マイタケ菌は育っていたようで、白もしくは飴色ですが、上面の一箇所にカビが見えます。
底面が白く上面は飴色なのは、上面の方が酸素の供給が多くて熟成が進んだからでしょうか。
樹皮はほとんどが黒っぽいまま。
そして、袋の中にたまった水は・・・青カビ色!きゃー。やられたー。

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み
マイタケ伏せ込み  



●7号
一応上下の木口にはマイタケ菌は育っていたようですが、片側の、木口の一角に青カビのコロニーがあります。
そちら側の樹皮には、マイタケ菌糸は伸びておらず、黒っぽいままです(写真右上)。

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み
マイタケ伏せ込み  


●8号
父がラベルに書いているように、カビだらけ・・・。
かなり厳しい状態です。
途中段階での父のチェックによると、少なくとも木口は、最初の段階ではマイタケ菌に覆われていたはずです。
その後雑菌が繁殖してしまったものと思われます。

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み


 

●6~8号伏せ込み
カビ被害が多めの6~8号は、成績がよいものとは隔離して、この3つだけで伏せ込むことにしました。
もしかしたらマイタケ菌が盛り返してくれるかもしれないし。頑張ってほしいものです。
穴を掘って重いホダ木を配置し、再び土でカバー。
発生が近づいたら落ち葉をしっかり敷き詰めると、マイタケに砂が食い込まないです。 

マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み マイタケ伏せ込み


 

●お父さんへ
減ったとはいえこんな沢山のホダ木の運搬、穴掘り、などなど、お疲れさまでした!
写真も沢山、名札とかメモ書きとかもつけて、ばっちりです。ブログにしやすくて助かりました。
落ち葉かけ、よろしくお願いします。
出てきたらまた写真をお願いします(ティッシュの箱とかをそばに置いて)。
あと、また冬に、煮沸再挑戦やりましょう。ドラム缶も手配しておくのはどうかしら?



●メモ
・袋詰めする際、シールで番号や何回目の煮沸なのかなどの情報をつけておくと、どの条件のものがカビたのかが分かって参考になるかも。
今年の2月の時もうっすら脳裏をよぎったのだけれど、ドタバタに紛れて忘れてしまった・・・。


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今回写真が多いためレイアウトをいつもと変えています。
携帯やスマホ、タブレットなどでご覧の方でレイアウトが崩れて見にくい場合はご一報下さい。



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■マイタケ関連記事
(1)マイタケ植菌奮闘記(父が作業) 2009年3月
(2)2009年10月 初のマイタケ発生
(3)2010年 記録なし。猛暑乾燥の夏で発生しなかったのかな?
(4)2011年10月12日(うちに届いた日) 巨大マイタケ発生! 1.4kgもありました。 
(5)2012年10月8日(うちに届いた日)  大きいです。 1.0kg。 
(6)マイタケ2013:原木づくり2013
(7)マイタケ2013:マイタケ菌苦戦
カビが・・・。
(8)マイタケ2013:伏せ込み(by父)  (この記事)
 成功率は低いですが、カマンベールチーズのように真っ白にマイタケ菌が育ったものがいくつもありました。
でもこの時の秋のマイタケの発生はなし(無念)。
雨などの条件が悪かったのだと思っているのですが・・・。
(9)マイタケ2014:原木作り
(10)マイタケ2014:伏せ込み
(11)マイタケ2014:巨大マイタケ発生! 
この記事で伏せ込んだ場所のうち、カビなしの方から、2.7キロの巨大マイタケが出てきました!   
(12)マイタケ2015:三箇所から発生
2013年と2014年に伏せ込んだ場所、あわせて3箇所から多数出てきました。
計量しそびれましたが、全部で4キロ以上とれたのではないかと思います。   

コメント (2)
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