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ラディッキオ(紫チコリ)? |
でももっと、巨大なシロモノです。
ニュースでご存知の方もいるかもしれませんが・・・・
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「ショクダイオオコンニャク」という植物を見に行ってきました。 |
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ショクダイオオコンニャク(燭台大蒟蒻)は、スマトラオオコンニャクともいいます。
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温室の外側に植え付けたコンニャク芋の重量見本が置いてありました。 |
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我々が行ったのは5/25の朝9:30頃。 |
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人気がほとんどない温室の片隅に・・・・ |
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裏に回ってみると、こんな感じ。 |
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(参考借り物画像)ショクダイとハイビスカス |
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花はこのような構造。 |
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仏炎苞は意外と綺麗・・・。 |
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んー。 |
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ほらほら、フリルのところは綺麗よね? |
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ショクダイオオコンニャク、ほぼひとりじめで鑑賞できて、とってもお得でした。 |
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ちなみに葉っぱはこんな感じ。 |
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帰りがけにもパチリ。 |
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開花の様子は、Wikipediaからの借り物写真でご紹介します。 |
さてさて、この花はこの後どうなるかというと・・。
開花
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別のショクダイオオコンニャクの花粉をつけた甲虫(シデムシなど羽根をもたないものなど)が仏炎苞の窪みの中に落ちてじたばたすることで、体につけてあった花粉を用いて受粉させる。この時点で受粉機能は停止(雌性先熟)。
替わって雄花群の葯から花粉があふれ出して先の甲虫の体にまたふりかかる。
(自家受粉を防ぐ仕組み)
(今回の筑波実験植物園の場合は、他の植物園から花粉をもらいうけ、冷蔵保存しておいて受粉させたそうです)
運の良い甲虫は花粉を体につけたまま逃げ出し、別のショクダイオオコンニャクの匂いに釣られてまた落ちる。
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受粉後の花は、仏炎苞がしぼみ、花序付属体が中折れすることで、巾着袋みたいな感じになる。
この巾着の中で、受粉した雌花の子房が膨らみ始める。
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全体を支えている花茎はその後も成長し、どんどん太くなり、この袋を高く押し上げていく。
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やがて仏炎苞の巾着は腐って落ち、数千個の果実がむきだしになる。
それぞれが直径3cmほどの果実が赤く熟すと、鳥が食べに来る。
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種のその後は①へ
芋のその後は②へ
①種のその後
鳥のフンとして種がどこかの地面に落ち、根・芽が出る。
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一度に1枚の葉を出し、根元の芋を成長させる。
(寒さか何かの刺激で?)葉を枯らして、芋の状態で休眠する。
(日本で栽培している蒟蒻芋の場合、1年サイクルで成長・休眠するが、
原産地で生育するショクダイオオコンニャクのサイクルの長さは不明)
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(芋から葉を出して成長→休眠、を20年ほど繰り返す)
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休眠していた芋から花芽が出てくる。
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開花(先頭に戻る)
②芋のその後
花茎や果実はいずれ腐って倒れる。
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芋から今度は葉が出てくる
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しばらく葉が成長し、芋を肥大させる。
その後葉が枯れて休眠する。
(日本の芋のように1年サイクルで冬に休眠するのかどうかは不明。多分違う)
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(5,6年間、葉の成長・休眠サイクルを繰り返す)
(芋はどんどん肥大し、最大級では75kgになったという記録もあるそうです)
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休眠後の芋から花芽が出てくる
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開花
(先頭に戻る)
なお、種で増えるだけでなく、ジャガイモのように栄養生殖もするようです。
親芋のどこかから短い走出枝(ストロン)が出て、その先に小塊茎が出来、それを植えることで増えたりもするとか。
■参考情報
(1)国立科学博物館 ショクダイオオコンニャク開花に関するプレスリリース
(2)筑波実験植物園 特設ブログ「コンニャク日記」
咲いて3日程度で枯れて倒れるという予想でしたが、5/31(開花後6日)時点でまだ立っているとか。
ツボミの時と見た目は近いです。
花序付属体表面は、干したミカンの皮みたいな色に変わってきています。
(3)筑波実験植物園 植物図鑑 ショクダイオオコンニャク
葉っぱや茎の写真があります。
(4)Wikipedia ショクダイオオコンニャク
寒めの場所(植物園)での歴代の開花場所リストがあります。
熱帯エリアの植物園ではもっとしょっちゅう咲いていると思われます。
ダンナサマは2011年にインドネシアのボゴール植物園で見たそうです。
(5)ショクダイオオコンニャクの生活史詳説(ブログ)
筑波実験植物園もこれくらい解説してほしかったなあ・・。