ベトナムの子どもたちに奨学金を――FUJI教育基金

ベトナム南部・北部の中学・高校生、大学生に奨学金を贈って勉学の支援をしています。

2011年奨学金授与の旅(ベトナム南部):旅の記録(4) by Takahashi (10月2日)

2011-11-23 | 奨学金授与の旅

2011年10月2日 お天気晴れ

ヴォーティサウ高校、グェンディンチュウ中学校学生20人と1日ハイキング

[午前中:サム山登山]

朝一、近くのマーケットを探検。

アオザイの生地や地元の食べ物を見て回った。


途中、少年が物を売りに来た。

子どもを利用して物を売らせ、裏で操っている人が世の中にはいる。

よく聞く話なので、何も買わなかった。


マーケットの外へ出ると、片足のない人がお金を求めている姿を目にした。

ベトナムへ来て似たような光景を見過ぎてしまったからか、あるいは元から冷めているのか、何とも思わなくなっている自分に気付く。

人間慣れることも、割り切れることも時に大切だと思う。

でも、感情の薄れが無関心へと繋がらないよう、気を付けたい。


その後、学生と共にサム山へ向かう。

目的地に到着すると、誰の指示があったわけでもなく、皆バスを降りるなり隣に座っていた学生とペアになり、手をつなぎ、歩みだした。


サム山の中間地点にあるフックディエン寺まで、少々急な階段を登ること10分。

途中、お坊さんがたくさん集まり、体育座りやあぐらをかきながら、チェーらしき美味しそうな物を食べている姿を発見。

日本のお坊さんのイメージとは違い、とてもラフな感じ。


お寺から街を見渡し、景色を楽しみながら、写真撮影パーティー。

人が油断しているスキを狙っては、シャッターを切るカーさん。


その後、希望者のみ引き続きサム山登山。

途中、疲れ果ててバテる私たち日本人。

それに対し手を握り、引っ張ってくれる学生。

足元に気を付けてと、誘導してくれる学生。

後ろから押してくれる学生。

優しい…。

急な山道をしばらく登り続け、何とか到着。


頂上で撮影した集合写真は、皆汗だくになりながらも誇らしげ。

地上を見渡すと、綺麗な山や川、田んぼが視界一面に広がる。

どれが何だかわからなかったけれど、きれいな景色に見とれ、安らぎを感じ、身体いっぱいに新鮮な空気を吸い、再び来た道を戻る。


下山途中、地元の人が木に成っている小さな実をわけてくれた。

あの実が何だったのかは不明。

カーさんがベトナム語で聞いてくれたけれど、どうやらよくわからなかった模様。

小さく、黄色い実で、不思議な味がした。


昼食はフォー。

久しぶりの軽食で、胃がほっとため息をつくのを感じた。

初めて2種類の麺が混ざっているフォーを食べた。

阿部さんが描いた、女子中学生のスケッチ

前や隣に座る学生に何度か質問し声をかけてみたけれど、その後会話が続かず。

心と気力が折れ、しばし沈黙。

[午後:クルージング]

下手に手を出したり、左右に揺れると、今にもひっくり返りそうなボート。

360度見渡すかぎり緑に包まれた自然の空間。

木々が深々とそびえ、水面は花や葉で覆われ、木の隙間からは、サギがひょっこり姿を現す。


途中、大きなボートから小さなボートに乗り換え、さらに奥へと進んで行く。


ボートの台数に制限があり、半分以上のメンバーがしばし待機。


予想外に長い待ち時間だったため、ついにカラオケ大会が始まった。

最初は学生、次に先生、そしてFUJI教育基金へと順番が回ってきた。

ルーンさんが私の知らない日本の曲を披露している姿を見て、何だか恥ずかしくなった。

昔の曲だからではない。

日本を知らなさすぎる自分を改めて自覚。


その後ゲームをして遊び、ようやくボートにありついた。


絵に描いたような美しい景色。

ベトナムではじめてゴミ一つない自然に触れた今回のクルージング。

緑の香り。

鳥の鳴き声。

風の音。

申し訳ないことに、しばし学生のことを忘れてしまった。

ボートに乗り、心地よい向かい風をあび、気持ちよさそうにする鈴木さんの表情が懐かしい。

初めて来たという学生も、笑顔が絶えなかった。

普段はいつも勉強か家事に追われているのかな。


残念ながら展望台へは時間の関係で行けず。

でもクルージングで充分幸せ。


いちど皆でホテルに戻り、けん玉や駒の遊び方が伝授された後、学校へ戻り、学生は各自自転車などで帰宅。

      

夜は、久しぶりに会食ではなく、FUJI教育基金の皆さまとのみの晩御飯。

飲酒派。

無飲酒派。

どちらもいける派。

お酒により、自然と座る位置が大体決まる。

      

明日はいよいよ(個人的に)最終日。


*高階さんのウェブサイト http://blog.canpan.info/maripo
                 http://vietnamworkcamp.com
                 http://fiwc.jp/index.html


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