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【漫画】天使のKATTE

2011-02-22 | 漫画
天使のKATTE (チャンピオンREDコミックス) 天使のKATTE (チャンピオンREDコミックス)
価格:¥ 580(税込)
発売日:2011-02-18

 微エロブームというか、萌えエロ系の漫画のタガが外れ始めた時代の先駆者、水兵さきさんの新刊。

 ……と。

 たしかに先駆者ではあるんだけど、微妙に自分自身がブームに乗り遅れた感が否めない作家さんだよなあ。水兵さんの作品はいくつか読んでるんですけど、どれもこれもイマイチ楽しめないんですよね。つまらなくはない、でも読み返すほど面白くない、みたいなライン。今回もこの例に漏れず、ぶっちゃけ裸を描いてもあまりエロくない絵柄、というのは、こういう系統の作品においては致命的なのかもしれないなと思ったりも。
 つーか、ちょっと前までは某『いいなりあいぶれーしょん』なんかと同系統というか、作家さんの発想がおかしくて(良い意味で)他との差違を生み出せていたんですけど、一番最初に書いたみたいに、現状、ヲタ系漫画(ラノベとかもそうだけど)のタガが外れ切っちゃってるのは、「タガが外れていること」を売りにしている作家さんにとっては辛いだろうなあ。
 こういうのって、ヲタ系の作品に限ったことじゃありませんけど、創作のネタが枯渇し、使い回しが当たり前になっている昨今、なにかとインパクト重視の設定がもてはやされているじゃないですか。そういう状況に僕自身慣れきってしまっていて、もはや「天使は常に裸で過ごしていて、服を着ると逆に羞恥心を感じる」程度の設定じゃ何も感じなくなっているのは、よくよく考えると恐ろしいことなのかも。
 唯一面白かったというか、「コレはやりすぎだろ!」と突っ込んでしまったのが、第二話の全裸シーソーだけってのは、ちょっと、なあ。毎回、全裸シーソーと同じくらいインパクトのあるネタで攻めることができれば、また少し評価は上向いたと思うんですが。それも発禁とのチキンレースって感じですよねー。
 というわけで、ネタの新鮮味は皆無、そのうえ絵柄もエロくないということで、この手の作品が珍しくなくなった時代においてはちと厳しい内容でしたねということで一つ。


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