[ストライクウィッチーズ劇場版 公式HP]
http://s-witch.cute.or.jp/movie/
観てきたああああああァァァ!!!!
取り急ぎ、新潟での公開初日にパンフレットだけ確保しておいたんですが、これがまた珍しく大正解。ファーストデイ割引で観に行ったときには、すでに売り切れてしまっており、新潟のオタクの多さ作品人気の高さが伺えました。
や、面白かったです。なんつーか、良くも悪くもテレビシリーズの『ストライクウィッチーズ』を踏襲しているので、アレが好きな人は気に入るだろうし、アレが嫌いな人はやっぱり受け付けないと思います。
具体的には、宮藤が相変わらず命令違反しくさって、しかも説教するのが新人ウィッチ一人という、いわば主人公補正に守られまくった状態なので、テレビシリーズを観たときに「宮藤の独断専行は頂けないなあ」とか「宮藤が命令違反しても結果オーライになるのは嫌だなあ」とか感じてしまった人は、劇場版も基本あんな感じなので気をつけてくださいとだけ言っておきます。ハイ。
……こんな書き方をしていることからもわかるように、ぶっちゃけ僕自身にとっても宮藤はあまり好きなキャラではないんですけど、ただまあコレさえ乗り越えてしまえば、良い意味で〝いつもと変わらない『ストライクウィッチーズ』〟に触れることができるので、ファンにとっては非常に嬉しい映画でした。
以下ネタバレ。
初っ端からシャーリーの出番多くて俺得\(^q^)/うめぇええええwwwww
ひょっとして宮藤以外の501では、シャーリーの出番が一番多かったのでは。あのボートレースは「ヴェネツィア=ウンディーネ」という構図しか思い浮かばないオタ野郎にとっては非常に美味しい絵面でしたし。あと何気にボートに身体を預けるルッキーニに女の色気が出てきてるように見えたのは僕だけですか。
そしてハイデマリーさんが想像していたよりもめちゃくちゃ強キャラで焦り。なんか元ネタの軍人さんがスーパーな人だったらしいですが、そういうの知らなくても、新型ネウロイの存在を物差しにすることで、各キャラの力量を表すのがすげえウマイと思いました。そういう意味では、お姉ちゃんと天使は規格外すぎますが。
全体通して、やはり少し尺が短かったのか、サービスシーン的なものがなかったのは残念でしたけど(風呂とか風呂とか)、ソレを除けば物語に必要な要素が過不足なく散りばめられていたと思います。これまでフミカネさんのイラストとか、設定のみお目見えしていたキャラが続々と登場したのも嬉しいところ。
ちなみに、僕は最終的に宮藤が魔法力を取り戻すというオチは知っていたので、そこにどういうふうに持っていくのか気になっていたんですけど、一度宮藤に重傷を負わせたのは英断だったと思います。上にも書いたように『スト魔』という作品は、あまりにも宮藤の持つ主人公補正が強すぎるのが問題だったので、結局最終的にはご都合主義で助かってしまうとしても、ああやって自らが傷を負う展開を経由したことにより、多少なり宮藤の行動原理というものに説得力が出てきますので。
ただまあ、やっぱ好きか嫌いかでいうとあまり好きではないキャラなんですけどね!(好きか嫌いかで言ってない)
なにはともあれ、最後に出た「つづく」の文字がブラフでないことを願っております。
カールスラントを取り戻そうぜ!! ウィッチに不可能はない!
[シャーロック・ホームズ シャドウゲーム]
http://wwws.warnerbros.co.jp/sherlockholmes2/
観てきました。面白かったー。
以下ネタバレありの感想です。
前作を観たときは、何よりも「シャーロック・ホームズなのにアクション映画!?」という新鮮な驚きが楽しめたんですが、今回はその路線は変わらず。むしろ、アクション色がやや強くなっている印象を受けました。「シャドウゲーム」というサブタイトルを見たとき、最初に『遊戯王』が思い浮かんだんですけどもちろん全く関係ありませんでした。
や、ホントに面白かったです。およそ二時間があっという間に過ぎてしまった感じ。こういう感覚を味わえる映画はありそうでないので、僕にとっては非常に「当たり」だったと言えるのではないでしょーか。
なんていうか、とにかくエンタメとしての完成度が高いんですよね。こういう展開がめまぐるしい作品というのは得てして説明不足になりがちですけど、その都度ホームズとワトソンの目的がハッキリと示されるので置いてけぼりにされることがないのですよ。
精査に見ていくと突っ込みどころ満点の物語ですし、意地の悪い見方をすると「盛り上がりそうな場面のツギハギ」というふうに見られなくもないんですが、コミカルな人物描写と、ジョンウーばりのモーションを駆使したアクションシーンがテンポ良く挿入されるので、見ている人間を飽きさせるということがありません。
個人的には、全ての要素が無駄なく繋がっている構成がスゲエと思いました。強心剤や携帯酸素ボンベはわかりやすかったですけど、まさか最初に出てきたお遊びのニンジャごっこにまで意味を持たせていたとは。
そうした構成の妙は人物描写にも現れていて、ともすればワガママで子供じみた嫌がらせとしか映らないホームズの行動は(実際にワトソンと離れたくないという気持ちは大きかったんだろうけど)、すべてワトソンとその奥さんを巻き込まないようにするためだったと明かされるくだりには、思わず心の中で「エエ話や」と呟いてしまいました。他にも背中を預け合いながらバトってるときに、ホームズが銃弾を込めたライフルをワトソンに渡すところなんかも、いわゆる理想のパートナー像を体現している感じで、すげえニヤニヤしちゃいましたし。ああいうの好きなんですよね僕。
ちょっと意外だったのは、物語の序盤でアイリーン・アドラーが死んでしまったこと。
もっとも、実際に彼女の死体がホームズに突きつけられたわけではないので、モリアーティ共々生きていて次回作があるなら登場する可能性が大きいですが、あの英国製峰不二子は今回も引っかき回す役を担うと思っていただけに、早々に物語から退場してしまったのがすごく意外でした。では沢城さん今のお気持ちをペリ犬風にどうぞ。「酷いですわ酷いですわ!」ありがとうございます。
あとホームズが馬に乗るシーンはたぶん誰でも吹くと思う。僕が笑ったので。劇場が笑いに包まれたので。
なにはともあれ、面白い映画でした。
推理要素が少なかったり、揚げ足を取ろうと思えばいくらでも取れるシナリオだったりと、わりと好き嫌いがわかれそうな作品なので力強く薦めるのは憚られますが、個人的にはめっちゃオススメですということで一つ。
[ドラゴンタトゥーの女]
http://www.dragontattoo.jp/
つうわけで観てきました。
結論から言うと端折りすぎ。元々、二時間半の尺に収まるわけがない話なんですが、それにしたって明らかにコレは原作既読の人を対象に作ってますよねーと。なんの前情報もなしに映画を観た人たちに、どの程度内容を把握できたのか聞いてみたいレベルであらゆる展開から〝途中経過〟が完全にすっ飛ばされていました。
例えば、ミカエルが課せられた罪が罰金刑のみになって二ヶ月間服役するという部分はなくなっていますし、ヘンリックからの依頼を受けるくだりも極力シンプルにするために過去の絡みやミカエルの葛藤は描かれずに、全体を通してアッサリ気味に物語が進行していきます。また本来であれば複雑怪奇な様相を見せるヴァンゲル家の面々も、必要最低限しか顔見せしないせいで印象が薄く、原作から感じる「スウェーデン文化のおどろおどろしさ」はそれほど表に出てきません。
これらの点を鑑みるに、やはり『ドラゴンタトゥーの女』、『ミレニアム』の本来の魅力を知るためには原作を読む必要があると思いました。
ただ、逆に言うと原作既読の人間にとっては満足のいく出来だったと言えるでしょう。
早い話、この映画ってダイジェスト版として考えるとよくできていて、配役された役者は(ミカエルは少し違ったけど)どいつもこいつもピッタリで、原作小説を読んでいるとき頭に浮かんだイメージほぼそのままだったのは嬉しい驚きでした。
同様にミカエルの拠点となるゲストハウスや、ストックホルム&ヘーデスタの街並みなども本当に頭の中で思い描いていた通りで、このへんは「小説の映像化」としては非常に高いレベルだったと思います。
(ネタバレここから)一番大きな原作改編としては、アニタが既に故人で、ハリエットと入れ替わって生活していたという部分だと思うんですが、コレもやっぱ尺の都合だったんだろうなあ。(ネタバレここまで)
というわけで、面白い映画ではありましたよと。
んー、でも、原作厨(笑)みたいでイヤなんですけど、やっぱ『ドラゴンタトゥーの女』を観て興味ひかれたって方には『ミレニアム』原作を読んで頂きたいなー。
主人公二人が初対面するシーンのワクワク感とか、ヘーデスタの謎解きとか、そこで再び絶望につき落とされたあとのミカエルの大逆襲とか、ミカエルの逆襲の切り札をもたらすリスベットの頼もしさとか、それらすべての要素が収束していく快感は、二時間半の分量では伝えきれないと思いますので。
しかしあれですね、コレはR-15の映画なんですけど、16歳になりたての高校生プラトニックカップルが一緒に観に行ったら気まずくなるんだろうなあ――とか想像してニヤニヤしてしまうよね!(オッサンの発想)
[M.I.4 ゴースト・プロトコル]
http://www.mi-gp.jp/
やっべー、超面白かったwwwwww
実は年明け早々、映画『けいおん!』の余韻も冷めやらぬうちに観てきたんですが、これがもう想像をはるかに超える面白さで吃驚。トムクルーズはかっこいいし、アクションシーンは一見の価値アリだし、何より物語(ストーリー)をめちゃくちゃ楽しめたというのが一番意外で一番嬉しかったポイントでした。ぶっちゃけハリウッド映画って物語はオマケみたいなもんじゃーん、とか舐めてたのが申し訳ない気分。DOGEZAー!
んで、軽くあらすじを説明すると、今作は主人公のイーサンが刑務所から脱獄するという、非常に衝撃的なシーンから始まります。難易度の高いミッションのために、犯罪を犯して投獄されているイーサンの力が必要になり、今回チームを組む仲間たちがそのミッションの前哨戦としてイーサンを助けにきたという流れ。
もうなんか、僕はこの導入でグッと興味を惹かれてしまったんですけど、こっから先もマジで息をつかせない展開の連続。最初にハイテクオモシロ装置を使ってミッションに挑むというのは相変わらずで、そのミッションに横槍が入って失敗してしまうというのもお約束――と思わせておいて、なんとミッションで失敗したことにより、イーサンたちが原爆で世界大戦を引き起こそうとしているテロリストとして指名手配されてしまうんですなー。最初にミッションを持ってきた局長も死んでしまうし、久しぶりに「これからどうなるんだろう」と手に汗を握る展開を味わうことができました。ハイ。
なんつーか、中盤までの展開が何気に細かいというか、伏線が上手く張られていて、イーサンが投獄されていた理由などがミッションに関わってきたり、仲間たちとの関係にも影響をもたらしたりするのが、地味ながらも巧みで感心してしまったり。このへん『インセプション』などに代表されるように、ワリとハリウッド映画って登場人物の心情描写に関してはフィーリングで掴むしかない傾向があると思っていたので、良い意味で予想を裏切られました。
あと個人的にツボったのは、中盤から終盤にかけて世界中を飛び回りながら孤軍奮闘するイーサンのチームが描かれる今作で、最初の舞台になったのがドバイっつーのがまたなんとも運命的というか。だってホラ、『けいおん!』の映画で律が卒業旅行で行きたい場所として挙げてたし。鼻血がドバドバイだし。あの日、映画館で『M.I.4』観ながら思わず笑いを堪えたのは、僕と友人だけだっただろうな……(^q^)
と、あんまり長々と書くのもアレなので、いきなり結論というか、深刻なネタバレなので反転しつつ言ってしまいますけど、イーサンの奥さんが実は生きていたというオチがめちゃくちゃ僕の好みでなあ……。
たしかに一つ一つのアクションシーンはかっけぇし、話の流れも王道ながらツボは抑えているし、スリリングな演出は四作目になって磨きがかかっていると思うんですけど、このオチがなければここまで絶賛することはなかっただろうなと。
終わりよければ全てよし、なんて言葉が示す通り、オチってホント大事だわ。
つーわけで、面白い映画なので皆さんも是非。映画館に足を運ぶ価値はあると思いますということで一つ。
[映画けいおん! 公式HP]
http://www.tbs.co.jp/anime/k-on/
観てきました。
つーても、もう一週間前の話ですが。感想書くのが延び延びになってしまったのだわ。
で、まず最初にお断りしておくと、僕は『けいおん!』という作品(漫画、アニメどちらも)が特別好きというわけではありませんでした。
そりゃ、好きか嫌いかの二択だったら好きですけど、世間で大盛り上がりしているのには少しついていけなかったというか、ぶっちゃけ「このキャラが好き!」みたいなのもありませんでしたし、強い思い入れがあったわけではありません。
あと、原作は緩い感じで、言葉を選ばずに言うと「普通に面白い四コマ」どまりだったんですけど、逆にアニメは良くも悪くも味つけが濃すぎて、特に終盤の「ここで泣け!」みたいな感動の押し売り的な部分が少し鼻につくところもあったりして。
つまり『けいおん!』というのは、すごくよくできた作品だというのは理解できるものの、僕という個人に対してはそれほど訴えかけるモノが強くない作品だったのですよ。
でも、映画を見て、その印象が一変。
もーね、一言でいうと、劇場版『けいおん!』最高でした!!!!
この一言に尽きます。
なんつーか、上記したアニメ『けいおん!』に感じていた物足りなさのうちのひとつって、アニメを最終回まで通して観たときに、キャラ描写もメインのストーリー描写も、どこかどっちつかずで中途半端な印象を拭いきれない部分にあったんですよね。本当に淡々と日常を描くだけ(細部には色々と凝っていましたが)かと思いきや、妙に演出過剰な感動回(笑)みたいなのがあったりして、どっちなんだよ、と。
また売りであるはずのキャラ描写に関しても、唯が代表的ですけど、「さすがにそれはない」と少し引いてしまうような言動を取ることがあって、しかもそれが原作にないアニメオリジナルの描写だったりもして、どーも最終的にはイマイチのめり込むことができなかったんですけど。
すごいですね、劇場版。この手の不満が一切ありませんでしたし、遡ってアニメで微妙な感じだった部分の印象まで好転させてしまうという無双状態。演出過剰に見えたテレビ放映の最終回も、劇場版で裏を描かれたあとだとホントに見え方が変わって困ります。泣きます。
ちゅうか、本編であれだけ色々な経験をして、学祭のステージどころかロンドンでぶっつけ本番の演奏をしたりもして、そういう唯たちが梓に演奏を聴かせる直前に屋上で交わした「今までで一番緊張してるよ」という台詞の重みっていったらね。散々手が温かいことをネタにしてきたムギの手が緊張で冷たくなってる演出の巧みさっていったらね。もー、ヤバイですよ。最高ですよ。唯たちが梓を大切に想う気持ちと、梓が唯たちを大切に想う気持ちが重なるとき、世界の声が聞こえますよ。映画館から出てくるときため息止まらなかったもんなー。いい話すぎて。
あと、ラノベなんかで「劇中のキャラたちが旅行に行く」というエピソードがあると、大抵は作者のくっだらない旅行記をキャラがなぞるだけになってしまうという例が多いので不安だったんですが、ソレも完全に杞憂に終わったのが何気にスゴイと思いました。逆に観ていて「オイオイオメエら! せっかく海外行ってるんだからもっと変わったことしろよ!」と突っ込みそうになるくらいでしたし(褒め言葉)。
ホント、ロンドンに行くのがメインかと思ってたのに、その前の段階から描写しはじめて、最後は卒業式の裏で締めたのは驚いたよなあ。特別なことがなくても楽しめるのが『けいおん!』という作品なんですよ、というスタッフさんたちのプライドが伝わってくるような作りに拍手を送りたいと思います。お見事!
いやー、映画見に行くつもりって書いたらweb拍手で「きっと最終回を見直したくなります」というコメントを頂いていたんですが、まさにそんな感じで。素晴らしい二時間でした。
コレはBD出たら買っちゃいそうだなーということで一つ。