![]() |
ミレニアム2 火と戯れる女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫) 価格:¥ 924(税込) 発売日:2011-11-10 |
![]() |
ミレニアム2 火と戯れる女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫) 価格:¥ 924(税込) 発売日:2011-11-10 |
読了。
1巻が相当面白かったので、早速2巻を読みました。借りられてラッキー。
2巻はタイトルが示すとおりの続編で、基本的にミカエルとリスベットを中心にして物語が進んでいくところは変わらないですが、一冊(文庫版は二冊)で完結した内容になっていた1巻とは違い、2巻は完全に続きモノになっておりました。ちゅうか、「オイオイここで終わるのかよ」みたいな幕引きなので、ファンになった人は間違いなくすぐにでも3巻を読みたくなるのではないかなと。僕もそうですし。
しかしまあ、続きは続きということで、2巻の内容について少々。
僕の第一印象は、「一気に話がキナくさくなったなあ」というもの。物語の様式そのものが変わったというか、「過去に起こった事件に関する謎を解明する」という体を保っていた1巻と違い、2巻では「現在起きている事件を追いかける」というタイプのサスペンスに様変わりしていました。コレが実に面白い。
や、なんといいますか、事前情報ナシで読んでいることもあって、どういう方向に物語が進むか想像していなかっただけに、死亡フラグびんびんに立ててるキャラが本当に作中で死んだときは思わず引き笑いが出ました。
本を発行したあともミレニアムに籍を置くことにするとか、ミアの「子供ができたっぽいけど大切な時期だから一段落してから報告する」って台詞とか、正直「オメーら死ぬ気満々すぎるだろ!」と突っ込みながら読んでました。日本のオタクはフラグに敏感になっているので気をつけるべきだと思います。海外の著者は。
というか、僕は少し『ミレニアム』を舐めていて、2巻を読み始めるまでは(1巻が面白かっただけに)「これを超えるのは難しいだろうなあ。続編は微妙になるのがお約束だし」と思っていたんですよね。結論から言うと、その推測は大きな誤りで、2巻も非常に楽しめました。引きが引きだけに、完成度という点で1巻と比べるのは酷かもしれませんが、物語に工夫が凝らされている点は相変わらずスゲエです。
個人的に1巻で一番ゾクゾクしたのは、ミカエルとリスベットが初めて直接対面するシーンでして、二人がすでに出会っている以上、あれよりも衝撃的な〝出会い〟は描けないだろうと考えていました。
ところが、まさかリスベットが殺人犯として指名手配されることになり、それによってミカエルとの距離感の描写にこんなに深みが出ることになろうとは。パソコンをハッキングされていることを承知で、リスベットと連絡を取り合いながら真相に近づいていくミカエルという構図の作り方に、思わず舌を巻いてしまいました。うーん、大したもんですね。こりゃ評価が高いのも頷けるってもんです。
そんな感じで、できるなら今週中に続きを読んでしまいたいと思ってます。
ちなみに、最後はどうでもいい話で締めますが、2巻で一番衝撃を受けたのは、リスベットの父親が明かされるシーンでも、過去が明かされるシーンでもなく、ミカエルがハリエットと肉体関係を結んでいることが明らかになるところでしたwwwwwwホントしょうもねえオッサンだなコイツwwwwww