いったりきたり

いつも通りの日をまじめに過ごしながらにっこりしたりきゅんと身にしみたり

ヨルダン・イスラエル・ドバイ Vol20

2015-02-14 | 海外旅行

第12ステーション イエスが十字架で息をひきとった場所
現在はギリシア正教の管理下です。
たくさんの人が列をつくって順番を待っていますが、祭壇の下には十字架が建てられた跡を示すプレートがあります。

 

昼の12時から暗くなって、3時になったころ、イエスは大声で「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」叫びます。
それは「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味です。

そしてイエスはついに息をひきとります。
すると、、神殿の幕が上から下まで真二つに裂け、また地震があり、岩が裂け、また墓が開け眠っている多くの聖徒の死体が生き返ったといわれます。

「わが神、わが神、なにゆえ私をお見捨てになったのですか」という絶望的な言葉は、深く胸に刺さります。

神の子がこんな絶望の声をあげては困る?? イエスの神性を脅かしてしまうんじゃぁ・・・??

非常に悲痛な叫びです。
イエスの苦しみは本当に耐え難いものであって、とても人間的です。
耐えがたい苦痛に断末魔の叫びだったのではないでしょうか。

もしイエスが完全なる神だけであるなら、こんな叫びはあげません。
でも、もし、イエスが十字架刑など痛くもかゆくもなく、穏やかな微笑を浮かべて天に召されていったならイエスの受難はまったくの「受難」でなくなってしまいます。
そう思うと、ゲッセマネでの精神の受難、そして血を流しながら絶え絶えに苦しむ肉体の受難、受難が受難であるべく、最後の一幕だったのかもしれないです。

祭壇の下では、みんな手で十字を切り、口づけをしている様子です。
私はその光景を少し遠巻きにみながら次へ進みます。