いったりきたり

いつも通りの日をまじめに過ごしながらにっこりしたりきゅんと身にしみたり

無心にみつめる

2007-09-29 | Weblog
たまに大きいことを考えようと上を見ると、いい恰好の雲が浮かんでいる。
理想とか夢というのはこういうものだなと、ぼんやりと思う。

見上げるばかりの空に身を置き、街を眺めた。
毎日の楽しいことと辛いことの繰り返しの景色。(楽しくも悲しくもないこともたくさんあるけど)
あんなにも現実なのに、こうやって離れすぎていると、いまひとつ取りとめがなくピンとこないものなんだなぁ…

空を通っていくと、光がこっちへと飛んでくる。
なんかひとりでに笑ってしまう―からっぽの心で日の光を浴びた。


空から流れていく景色のように、辿りつきたい場所からわざと遠ざかろうとする人がいる。
9月最後の「Happy Birthday」は、しまい忘れたふりをしてついでのようにと心にえがく。


秋の佐渡に来いっちゃ

2007-09-21 | Weblog
『こさど丸』で約3時間佐渡島に到着。
家を出てからなんと十数時間…たらい舟まで遠かったぁ
(今回はたらい船に乗ろうってことが発端―浅い動機)

たらい舟は…観光客にはおなぐさみ程度の渡しで(そりゃそうだよなーなんたってタライなんだもん)あっけなく終了。実際には入り江で小回りがきくタライ舟は漁師さんたちの間で活躍しているそうです。

遊び心いっぱいの佐渡では金山が素晴らしい。
なにがって!?そりゃあその心意気がさー
来てくれた人を楽しませる、おもてなしの心だよぉ~
史跡なんたら、ちょっと気取ってて「ご自分の想像力を最大に駆使して勝手にお楽しみくださ~い」「デッサンできないお方は、そう、それはあなたの教養の問題じゃない!?」みたいでしょ。
でも、ここは違うんだなー
約280mの坑道には江戸時代をそのまま再現!70体にも及ぶリアルなマネキンが当時の作業の様子を再現してくれています。
しかも、動く、カメラ目線で写真にも収まってくれる。そして、なんとおしゃべりまでも~
「働けぇ~手を休めるな!」と叱責されれば、こっちでは「帰りてぇ~~」「女に会いてぇ~~」などぼやきが…
このマネキンのせいで“世界遺産”にはなれないらしく、痛し痒しってとこでしょうが、私にはとても心に残りました。

羽ばたく朱鷺は素晴らしい。
20m先から静かに鑑賞するのですが、その時一羽が「クワァ」って鳴いたんです。そしたら一斉に朱鷺たちが羽ばたいて…もちろん折の中ですからほんの一瞬ですが。
羽ばたくと、胸の薄紅色が全身に透けるんですね…
今、100羽くらいに増えて自然に帰す訓練中だそうで、佐渡に朱鷺が飛翔する空…それはもう見事だと思います。

オッターヴィオのアリア

2007-09-10 | Weblog
ドン・ジョヴァンニ、第2幕「今こそ、私のいとしい人を慰めに行って下さい」
を聴きました。
青島広志先生のトークコンサートです。

ここの楽曲はウィーンのテノールが難しくていやだと言ったとか!?
これはモーツァルトの書いたテノールのアリアとして最高で、オペラのテノールの歌としても有数の美しさだそうです。
高音で、細かく跳躍する音程、(行って帰ってくるように)転がす技が大変とのこと。
青島先生はそう解説をつけてくれました。

オペラ初心者の私はウムウムという感じで、その超テノールを拝聴しました。

ところで、“ドン・ジョヴァンニ”ってすごいな。
オペラの作品ってこんなんなん???

寝室の狩人、色事のリーサル・ウェポン、キャッチアンドリリースの専門「ドン・ジョヴァンニ」
世界規模でコマし(少々俗的な表現にて失礼)、ぽっちゃりブ~でも博愛的?
この辺りの乗り越えが、たいていの男性が大の苦手としているところでしょうが、
あれこれうるさく注文をつける世の殿方にはないリミッター解除。

「俺が見初めた女はみんな俺に惚れる」!!!単なる思い込みか、それとも実績に裏付けされた自信の現れか。
謎めいて、不敵な、めろめろな、そして孤独な…

いちおうは勧善懲悪劇で“愛なんておよびじゃない”奴が地獄に落ちて「悪人の末路はこのとおり」みたいな感じで終わるそうですが、私が脚本を〆るなら、この凄腕の恋の勝負師にますます成り上がった感で物語を結びたい。

ぜひ一度舞台を鑑賞してみたい!って思いました。

和火

2007-09-08 | Weblog
花火大会の主役はスターマイン?
私は、こぼれんばかりの色とりどりの豪華さや、音楽やレーザー光線と組み合わせたりする華やかな演出よりも、日本の伝統的な花火の単発打ち上げが好き。

カラフルな赤や青、ピンクに緑、子どもの頃見上げた花火よりもいっぱいの色彩で年々鮮やかになってきてるよう。
もちろん、それも楽しいけど、やっぱり私は和火に心打たれる。

和火は、化学薬品を使わない。燃えるときの温度も低いので、色は暗いオレンジ色。
職人さんたちの苦心の作といえる花火だと思う。
最近、そうした和火を蘇らせようとしているのかな!?
今日の伊勢で、1回だけ和火が連続で打ち上げられた。
ハッとしたよー。

次々上がる日本の花火。炭の燃える色そのものです。
線香花火のでっかい版。
華やかな花火に混じって打ち上げられた和火が孤高の美しさとして私の中に深く残った。

長い長い殺人

2007-09-04 | Weblog
ある殺人事件に関係する持ち主の財布が次々自分の主人を語っていく。
語り部が財布???
懐におとなしく収まっているはずの財布が実はいろんな真相を知っている。
財布にしか知りえない真相が思わぬ角度から明かされて…
“宮部みゆき”作品ならではの突飛な設定

私は『人間を描く』ということが好き。
説明文ではなく、ちょっとした仕草や台詞からその人となりをイメージできるような楽しみ方ができるもの。
その点で日本語の真骨頂一人称が大活躍しています。
持ち主、財布?に合わせて、私、僕、あたし、俺…と書き分けられ、自然とそれと気づかぬうちに人物をイメージさせられていくのです。
英語なら“I”だけだもんね。
こんな風味はでないな。

私(わたし):真面目な女性
私(わたくし):お嬢様っぽい、学者とかも…
僕:いくつになってもこう言う人 ドキッ好感
自分:相撲部・野球部
俺:オレオレ詐欺
わし:四国地方のおっさん
あたし:少女A(古っ)オネェキャラ
あたい:ダバダ蓮っ葉
わい:浪速???極道系
わて:自動小銃 姐さん
うち:やっぱ好っきゃネン
おいら:照れ隠し男女
おら:しんちゃん・悟空
ミー:これ…キツイなー
我輩:猫だけにして
某:浪人
朕:ルイ14世
麻呂:安倍晴明 なんとなく
余:チャングムの王様
小生:漱石に出てくるインテリ
わらわ:お歯黒系不遜な女 怖っ
拙者:新右衛門さん
オレ様:ヤケドするから気をつけないといけない…らしい…ハハ
あたくし:デビィ夫人

日本語表記っておもしろい。

うどん ふみふみ

2007-09-01 | Weblog
手打ちうどんに初挑戦!

熟成1時間
踏んで踏んで踏んで~~~回る回るぅぅ~~
小麦粉の塊と格闘。

またまた…熟成
放って置く時間が“うどん”を育てるのさっ
会えない時間が愛育てるのさ by郷)
と同じ!? 熟成って深い。

丸棒で巻いて伸ばしてー伸ばしてー
生地を折り重ね~~切るっ

これがとても瞬発力のいる作業で…
3mmくらいの細さに切るのですが、そうはなかなかさせてくれません。
『台無し麺』製造により…3回くらい包丁を入れただけで降板させられました