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玉川上水 花マップ

玉川上水沿いの主な野草の生育地図を作ります

ヤクシソウ

2018-08-20 14:33:38 | 秋の花 冊子
ヤクシソウの意味はよくわからないようだ。初冬になって植物が乏しくなった頃に元気そうに緑の葉に鮮やかな黄色い花をつけるのでよく目立つ。葉は付け根の部分が張り出して茎にまとわりつくようにつく(これを茎を「抱く」という)。花はニガナなどの花と基本的に同じ形だが、舌状花の数が多い。舌状花は先端部に細かい切れ込みがある。花の数が多く、数株があると黄色の塊が目立つ。
 玉川上水での出現は限定的である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 
ヤクシソウに来たベニシジミ


ヒヨドリジョウゴ

2018-08-20 14:32:26 | 秋の花 冊子
ナス科ナス属の多年草。スズメノカタビラとかカラスノエンドウなど、鳥や動物の名前をつけた植物の名前は少なくない。ヒヨドリジョウゴは鵯上戸で、ヒヨドリのほうはよいが上戸は酒飲みのことだからよくわからない。スズメノカタビラにしてもカラスノエンドウにしても鳥の布団とか鳥のエンドウ豆のように小さい道具や食べ物をいうというネーミングの原理からいうと、上戸がつくのは腑に落ちない。もともと別の名前が変形したのかもしれない。
 微毛の生えたちょっとアサガオの葉に似た葉で、ナスやジャガイモなど同じナス科の花と似た花をつける。純白で楚々とした美しい花で、花が終わるとジューシーなミニトマトのような果実をつける。果柄が逆U字形につながる。初冬の植物が枯れた頃に赤い実が目立つ。玉川上水にも多く、およそ半分くらいの場所の林縁などでよく見かける。

 

 

 

 

 

 

 


エッセー
 名前に「ヒヨドリ」とつくのだから、灰色とか暗い色の地味な花だろうと思っていましたが、実際に見たら小さくて白い小鳥のような花だったので、その可愛さに感動しました。桜井 秀雄

 面白い名前だと思いました。玉川上水の柵に絡みついて白い花をたくさん咲かせていました。名前のせいか私には大きく反り返った花弁が鳥の翼に見えました。佐藤 留美子

 写真と解説を頼りにこの白い花を探していて初めて見つけた時、想像していたよりもずっと小さかったことに驚き、下向きにぶら下がるように咲く姿がとても好ましく感じられた。毒性があるので試しはしないが、赤く熟した小さな実は、ほんとはおいしいのではないか?と思わされる艶と張りがある。豊口 信行

ヒガンバナ

2018-08-20 14:31:45 | 秋の花 冊子
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。ヒガンバナとは彼岸花で、秋の彼岸の頃に咲くから。それだけで仏教と
のつながりがありそうだが、強い紅色で花の形も「ふつうの花」とは違う印象がある。別名の曼珠沙華は仏教で吉事が起きる前に咲く花とされ、想像上の植物だが、ヒガンバナがそれだとされたようだ。
 特異な花の印象は、葉がなく、枝もないまっすぐな茎の上に一つだけ花を咲かすこと、その花が鮮やかな赤で、大きく、細長い花びらやおしべなどが独特の雰囲気をかもし出すからである。鮮やかな赤は最もめだつ色で、血や火を連想させ、それも「ふつうでない」印象を増幅するようだ。さらに、植物体には実際、アルカロイドという毒物質を含み、こてを食べると
場合によっては痙攣を起こし、死に至るほど危険である。そのこともこの花を「怖い花」と思わせたのであろう。
 日本に広く分布するが、山にはなく里山の植物で、古い時代に大陸から渡来したとされる。田んぼの畔などに植えられ、地下の鱗茎は水晒しするとデンプンがとれるので、飢饉のときに食べる「救荒作物」とされた。玉川上水には非常に多く、全体の3分の2ほどの範囲に生育する。

 

 

 

 

 




スケッチ

エッセー
 子どもの頃、疎開先の山梨の韮崎で、田んぼの畦道にヒガンバナが咲き始めると,母が「そろそろお墓参りに行きましょう」と言っていたのを思い出します。また一面真紅に染まった群落に真っ白なヒガンバナを見るとまことに清楚なイメージです。小島 基男

 ギアナ高地の未踏の山に登った時、日本人のメンバーがひざを痛め腫れが引かなかった。帰国後、彼は整形外科に受診しようとしたが、私はヒガンバナの球根をすり潰して、ガーゼに引き伸ばして、足の裏に貼るよう指示した。5日間で完璧に膝の腫れは引いた。その後、彼は登山を再開したが、膝を腫らすことはないという。関野吉晴

秋の虫が鳴きだすと、祖母は庭の草花を摘み、私の手を引いてお墓まいりに行きました。道すがら真っ赤な花が咲いていました。ヒガンバナを見ると、野良仕事でゴツゴツと荒れた祖母の手のぬくもりを思い出します。水上和子

 名前の通り、毎年決まってお彼岸の頃に鮮やかな紅色の花で玉川上水を彩るヒガンバナを見ると、「ああ、お彼岸なんだ」と自然の確実さを感じます。水口 和恵


ノハラアザミ

2018-08-20 14:28:14 | 秋の花 冊子
キク科アザミ属の多年草。明るい場所に生えるアザミで、チョウやハチがよく来ている。1メートルくらいの高さで、いかにもアザミらしい赤紫色の花で、葉に棘がある。花を支える台である総苞は壺型をしており、そこに爪のようについている総苞片は少し外側に反り返る。
 玉川上水ではススキのあるような明るい場所に多いが、全体としては生育が限定的である。同じような場所に外来種のアメリカオニアザミが見られるが、こちらは全体がゴツい感じで、総苞は大きく丸く、植物体全体に非常に鋭いトゲが生えている。

 

 

 

 

 

 
アメリカオニアザミ

エッセー
 山の草原に群生しているノハラアザミをみかけることがあります。茎の高さが結構あり紫色の花が見事で惹き込まれるような魅力です。ですがつい見とれていて葉の縁に棘のあることを忘れて手懸りとしてうっかり掴んでしまい痛い目に遭ったことが思い出されます。 佐久間 信和

 トゲトゲの葉で身を守り、 赤紫の花が咲く。大好きな花の一つ。野原からいただいてきても野の花の命は短い。やはり野におけ。 住田景子


ノコンギク

2018-08-20 14:27:04 | 秋の花 冊子
キク科シオン属の多年草。ノコンギクは「野紺菊」で、花の色は薄紫色。玉川上水のものではごく薄くて白に近いものもある。野菊の代表のような菊で、丘陵地に行けばごく普通に見られるが、玉川上水には必ずしも多くない。ユウガギクと似ているが、花がよりまとまってつくこと、葉の鋸歯が浅いことが違う。また花の受け皿である総苞の形が、ユウガギクではお椀のような形だが、ノコンギクは細長くコップのような形である。花の断面をみると長い冠毛があり、ユウガギクとは違う。



 

 


宮元


総苞 細長くワイングラスのような形


断面 冠毛が長い

 






スケッチ

エッセー
 紫がかった白や薄紫色の可愛い花です。野菊にはいくつかあり、名前の判定に悩まさ
れることがよくあります。微風に揺れるノコンギクの花に秋を感じます。小口治男

「秋の日ざしを浴びて飛ぶ トンボをかろく休ませて 静かに咲いた野辺の花 優しい野菊 うす紫よ」と 小学校で習ったのはこの花だろうと思う。しみじみ日本の秋。住田景子

初めてこの花の名「ノコ…ギ…」を目にしたとき、「のこぎり」を連想してしまった。図鑑を開いて、野に咲く紺色の菊だと知る。金色の筒状花から薄紫色の舌状花が放射線状に伸びて勲章を思わせるが、葉には鋸歯がある。私の思い違いではあるが、やはりノコのキクだと思った。山岸信雄