家庭医、総合診療、総合内科などなど、ジェネラリストには色々な呼称があります。
誤解を恐れずにそれぞれを大まかに定義すると以下のようになります。
家庭医(family medicine)=新生児のケアから小児、出産、老人のケアまで年齢、性別にかかわらず外来を中心に診療し、家族や地域を意識した診療を行うジェネラリスト
総合診療(general medicine)=総合診療医学会が定義しているのは「総合診療には家庭医療、総合内科を診療の範囲とするジェネラリストが広く含まれ、医学教育、臨床研究も視野に入れている」
総合内科(general internal medicine)=内科を中心に診療するジェネラリスト
ただ線引きはクリアカットではなく、家庭医が入院診療をする事もありますし、総合内科医は小児科、産科はやらないとしても心理社会面へ踏み込んだアプローチをとったりもします。
そして、総合診療が一番広い定義のようです。
それぞれ定義はあるのですが、線引きが曖昧になっている理由にジェネラリスト全てに共通する「ニーズ主義」という考えがあります。
ジェネラリストは自分がおかれた周囲のニーズに自分の診療範囲を対応させます。
家庭医療が専門科として確立されている米国でも、家庭医は最初にお産のトレーニングを一律しっかり受けますが、全員が産科診療を続けているわけではありません。産婦人科医がたくさんいる都会で、必ずしもお産を続ける事が必要とされていないというのが一つの理由です。
自分が働く環境のニーズが診療範囲を決める一因となるのです。
アメーバを想像してみて下さい。
ジェネラリストは周囲のニーズに応じてアメーバのように自分の診療範囲を変形させるのです。
大学の総合診療部で小児診療は求められませんが,地域に行けば小児診療は当たり前のように必要となります。
これを可能にするには、質の高い最初の研修も必要ですが、生涯にわたり学習し続ける姿勢こそが一番求められる資質なのです。
つまり常に新しい事と出会い続け、診療をしながら学習していくReflective Practitioner(反省的実践家)という姿が肝要なのです。
家庭医、総合診療、総合内科という大枠の違いこそあれ、ジェネラリストの診療範囲は自分の周りのニーズに対して自分を対応させた結果はじめて決まるものなのです。
ここまで、ジェネラリストには「ニーズ主義に対応するための反省的実践家」であるという共通する姿がある事を述べました。
しかし線引きが曖昧であるにせよ、家庭医と総合内科医には診療範囲に大きな隔たりがしばしば生じていることも確かです。
そこで、自分が将来直面すると予想される診療環境に応じて、最初の研修を組み立てる必要があります。
その研修をどれだけ質の高いものに構築するかという事をふまえると、家庭医療と総合内科は共通項も多いのですが、やはり別々の研修プログラムや認定医を設定する事が望ましいと思います。
この辺のところは後日書く「3学会合併の動き」の部分でも述べたいと思います。
誤解を恐れずにそれぞれを大まかに定義すると以下のようになります。
家庭医(family medicine)=新生児のケアから小児、出産、老人のケアまで年齢、性別にかかわらず外来を中心に診療し、家族や地域を意識した診療を行うジェネラリスト
総合診療(general medicine)=総合診療医学会が定義しているのは「総合診療には家庭医療、総合内科を診療の範囲とするジェネラリストが広く含まれ、医学教育、臨床研究も視野に入れている」
総合内科(general internal medicine)=内科を中心に診療するジェネラリスト
ただ線引きはクリアカットではなく、家庭医が入院診療をする事もありますし、総合内科医は小児科、産科はやらないとしても心理社会面へ踏み込んだアプローチをとったりもします。
そして、総合診療が一番広い定義のようです。
それぞれ定義はあるのですが、線引きが曖昧になっている理由にジェネラリスト全てに共通する「ニーズ主義」という考えがあります。
ジェネラリストは自分がおかれた周囲のニーズに自分の診療範囲を対応させます。
家庭医療が専門科として確立されている米国でも、家庭医は最初にお産のトレーニングを一律しっかり受けますが、全員が産科診療を続けているわけではありません。産婦人科医がたくさんいる都会で、必ずしもお産を続ける事が必要とされていないというのが一つの理由です。
自分が働く環境のニーズが診療範囲を決める一因となるのです。
アメーバを想像してみて下さい。
ジェネラリストは周囲のニーズに応じてアメーバのように自分の診療範囲を変形させるのです。
大学の総合診療部で小児診療は求められませんが,地域に行けば小児診療は当たり前のように必要となります。
これを可能にするには、質の高い最初の研修も必要ですが、生涯にわたり学習し続ける姿勢こそが一番求められる資質なのです。
つまり常に新しい事と出会い続け、診療をしながら学習していくReflective Practitioner(反省的実践家)という姿が肝要なのです。
家庭医、総合診療、総合内科という大枠の違いこそあれ、ジェネラリストの診療範囲は自分の周りのニーズに対して自分を対応させた結果はじめて決まるものなのです。
ここまで、ジェネラリストには「ニーズ主義に対応するための反省的実践家」であるという共通する姿がある事を述べました。
しかし線引きが曖昧であるにせよ、家庭医と総合内科医には診療範囲に大きな隔たりがしばしば生じていることも確かです。
そこで、自分が将来直面すると予想される診療環境に応じて、最初の研修を組み立てる必要があります。
その研修をどれだけ質の高いものに構築するかという事をふまえると、家庭医療と総合内科は共通項も多いのですが、やはり別々の研修プログラムや認定医を設定する事が望ましいと思います。
この辺のところは後日書く「3学会合併の動き」の部分でも述べたいと思います。