大学にいると俗にいう「バイト」をしないと、まともな生活ができません。
このバイトの中身が結構重要です。
いくらわりが良くても、楽しくなければだんだん苦痛になってきます。
つまり単なる労働としての医療の提供だけでなく、日々の学び(自らの成長の実感)であったり、患者さんとの良好な交流がなければ、つらいものがあります。
以前はいわゆる健診のバイトをしていた事もありましたが、提供している健診の内容への疑問、工場のベルトコンベアーでの単純作業を思わせるような流れ作業などなど、苦痛に感ずる事が多い日々でした。
昨年より縁あって総合病院でティーチングのバイトをしています。初期臨床研修制度のおかげか、卒後教育の重要性が徐々に認識され始めていますが、日本の市中病院でティーチングをするだけの人間に、定期的に金を出してくれる機会はまだなかなか無いと思います。
家庭医療におけるteaching physician(教育に力を入れている臨床医)になりたいという私自身の将来のキャリアプランから考えても、大変ありがたいお話です。感謝、感謝。
今日も行ってきましたが、どのような事をしているか書いてみたいと思います。
大体のパターンとしては
午前 :内科外来&救急外来のプリセプティング
午後前半:初期研修医用の症例検討会orレクチャー
午後後半:後期研修医用の症例検討会orレクチャー
こんな感じです。
初期研修医用には、年度の最初の頃はプレゼンテーションの仕方を中心にやっていました。最近は実際の症例検討会がメインとなり、リクエストに応じてレクチャーを入れるといったところです。
意識している事としては
1.午後いちなので、眠らせないように能動的に参加してもらう
2.症候から鑑別を考えながら診療をすすめる思考過程をみにつけてもらう
3.症例検討では、最初に目的をはっきりさせる(何を検討するための会か)
4.症例検討会の最後はClinical pearl(学んだポイントのまとめ)としてまとめる
5.Reflective practitionerとしての姿勢を身につけさせる
=知識を提供するより、自分で調べる術や習慣を身につけられるように誘導
6.飽きさせない!
5.を如何に伝えるか?というのが最近の個人的なテーマです。最近の若手は少し受け身のような印象を受けます。自分もそうだったのか?世代の違いなのでしょうか?こんなことを言っていること自体、年を取ったという事なのでしょうか?
後期研修医用には症例検討を永らくやっていました。
最近は「外来で長期管理を有するメジャーなプロブレム」をトピックにレクチャーを挟んでいます。
こちらも意識する事は初期研修医に対するものと殆ど共通ですが、違いとしては
1.Reflective practitionerとしての姿勢をより強調
2.自分自身が準備に使うエネルギーのコストパフォーマンスを最大限にする
といったあたりです。
つまり
「自分達で調べて、自分達でまとめてきたものに対して、私が補足する形で型通りの勉強では学べないコツを提供する」
ということを目指しています。
Reflective practitionerとして臨床医がやっていくためには、如何に少ない労力で効率よく的を得た情報を収集するか?ということが大事ですので、そのことのロールモデルを示したいと思ってやっているのですが、全体の流れとしてはまだまだ改善の余地があります。
まあ、かっこ良く言えばそういう事なのですが、要は「皆に多くを吸収してほしいんだけど、自分もなるべく楽をしたい」ということなんですけどね。
いや~、教えるという事は本当に楽しいですね。
自分が成長できますし、相手が成長しているのがみえるとさらにうれしくなります。
昔の自分は「教育者」になるという視点が全くなかったのですが、いつからこうなったのでしょう?
考えてみれば家庭医の仕事(特に外来)は殆ど教育といえます。患者さんに如何に自分の健康について学んでもらうかという事がかなりのウェートを占めるんですから。
このバイトの中身が結構重要です。
いくらわりが良くても、楽しくなければだんだん苦痛になってきます。
つまり単なる労働としての医療の提供だけでなく、日々の学び(自らの成長の実感)であったり、患者さんとの良好な交流がなければ、つらいものがあります。
以前はいわゆる健診のバイトをしていた事もありましたが、提供している健診の内容への疑問、工場のベルトコンベアーでの単純作業を思わせるような流れ作業などなど、苦痛に感ずる事が多い日々でした。
昨年より縁あって総合病院でティーチングのバイトをしています。初期臨床研修制度のおかげか、卒後教育の重要性が徐々に認識され始めていますが、日本の市中病院でティーチングをするだけの人間に、定期的に金を出してくれる機会はまだなかなか無いと思います。
家庭医療におけるteaching physician(教育に力を入れている臨床医)になりたいという私自身の将来のキャリアプランから考えても、大変ありがたいお話です。感謝、感謝。
今日も行ってきましたが、どのような事をしているか書いてみたいと思います。
大体のパターンとしては
午前 :内科外来&救急外来のプリセプティング
午後前半:初期研修医用の症例検討会orレクチャー
午後後半:後期研修医用の症例検討会orレクチャー
こんな感じです。
初期研修医用には、年度の最初の頃はプレゼンテーションの仕方を中心にやっていました。最近は実際の症例検討会がメインとなり、リクエストに応じてレクチャーを入れるといったところです。
意識している事としては
1.午後いちなので、眠らせないように能動的に参加してもらう
2.症候から鑑別を考えながら診療をすすめる思考過程をみにつけてもらう
3.症例検討では、最初に目的をはっきりさせる(何を検討するための会か)
4.症例検討会の最後はClinical pearl(学んだポイントのまとめ)としてまとめる
5.Reflective practitionerとしての姿勢を身につけさせる
=知識を提供するより、自分で調べる術や習慣を身につけられるように誘導
6.飽きさせない!
5.を如何に伝えるか?というのが最近の個人的なテーマです。最近の若手は少し受け身のような印象を受けます。自分もそうだったのか?世代の違いなのでしょうか?こんなことを言っていること自体、年を取ったという事なのでしょうか?
後期研修医用には症例検討を永らくやっていました。
最近は「外来で長期管理を有するメジャーなプロブレム」をトピックにレクチャーを挟んでいます。
こちらも意識する事は初期研修医に対するものと殆ど共通ですが、違いとしては
1.Reflective practitionerとしての姿勢をより強調
2.自分自身が準備に使うエネルギーのコストパフォーマンスを最大限にする
といったあたりです。
つまり
「自分達で調べて、自分達でまとめてきたものに対して、私が補足する形で型通りの勉強では学べないコツを提供する」
ということを目指しています。
Reflective practitionerとして臨床医がやっていくためには、如何に少ない労力で効率よく的を得た情報を収集するか?ということが大事ですので、そのことのロールモデルを示したいと思ってやっているのですが、全体の流れとしてはまだまだ改善の余地があります。
まあ、かっこ良く言えばそういう事なのですが、要は「皆に多くを吸収してほしいんだけど、自分もなるべく楽をしたい」ということなんですけどね。
いや~、教えるという事は本当に楽しいですね。
自分が成長できますし、相手が成長しているのがみえるとさらにうれしくなります。
昔の自分は「教育者」になるという視点が全くなかったのですが、いつからこうなったのでしょう?
考えてみれば家庭医の仕事(特に外来)は殆ど教育といえます。患者さんに如何に自分の健康について学んでもらうかという事がかなりのウェートを占めるんですから。