今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

茂木健一郎氏が朝青龍問題を評して曰く

2007-09-22 23:42:46 | 時事ネタ
「朝青龍の問題は、結局、『規格外』の人をどう扱うかという哲学だ」

私が、医学以外の人間で最近その動向に注目しているのは、脳科学者の茂木健一郎氏と、著書「ウェブ進化論」で有名になったIT企業経営コンサルタントの梅田望夫氏の二人です。

もともとは亀田の岡田先生が主催するHANDSというFaculty Developmentのコースで「ウェブ進化論」が課題図書に指定されてから、梅田氏の著書やブログは常にチェックをしていました。

それとは別にNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で知った茂木氏にも注目をしていたのですが、その二人の対談本である「フューチャリスト宣言」で一気にその二人が私の中でホットになりました。

「フューチャリスト宣言」についてはそのうちコメントを書きたいと思いますが、今日は茂木氏のブログ「クオリア日記」の記載がとてもよかったのでコメントします。

朝青龍問題について茂木氏曰く

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朝青龍の問題は、結局、
「規格外」の人をどう扱うかという哲学
だと思う。
・・・
ボクの理解する「横綱の品格」とは、
まさに、枠をはみ出そうとする
とてつもないエネルギーを御した
ところにこそ生まれるのだと思う。
最初から「いい子」だったら、品格うんぬんを
そもそも問題にする必要がない。

容易に御すことのできない荒々しさを
みがいてこそ、ほれぼれするような
風合いが生まれるのではないか。
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そう!朝青龍問題でいつも感じていた、協会が使う「品格」という言葉に対する違和感はこれだったのです!

最初は、「朝青龍なんか辞めさせろ」と私も思ったのですが、

「やんちゃ」な朝青龍を追い出すのではなく、その「やんちゃ」をつぶさない範囲内で横綱として熟成させるのが相撲協会の度量だと思います。

そんなこと分かってるよ、といわれればそれまでです。

思えば、朝青龍が日本で心の底から尊敬している人物はいるのでしょうか?少なくとも一目置くような・・・

「そんなの関係ねえ!」とでも言っちゃうぐらいが規格外なのかもしれません