茨城県にもいくつかサイクリングコースがあるが、書籍などでは筑波りんりんロードや霞ヶ浦などが取り上げられることが多い。
県北部に住むサイクリストは久慈川沿いを走ることが多い。
久慈川は茨城県の北部を流れる河川であり、明治や大正の頃はたびたび氾濫した。
もっともひどいときは500人くらいの犠牲者がでたこともあるらしい。
氾濫を抑えるために川の両側に堤防が築かれた。
この堤防上にサイクリングロードが設けられている。
太平洋に面した河口から川沿いに上流へと約20キロある。
信号もないのでスイスイ走りやすい。
休日にはサイクリストの姿をけっこう見かける。しかし、それでも混雑するほどではない。
堤防の上にあるから眺めがいい。
上流に向かうと、左側にゆっくりと蛇行しながら流れ、キラキラと輝く川面が見えることがある。
白鷺が飛び交うのを見かけることがある。少し上流に白鷺の群生地があるのだ。
右手には広々とした田圃や点在する家を見ることができる。
その奥には山が見える。
久慈川のあたりは、関東平野の北限で、この辺りから平野が終わり山が始まる。阿武隈山脈の南端である。
サイクリングコースを少し走ると右手に山が見える。大理石を採石しているあたりだ。そこの近くに真弓神社がある。八幡太郎義家が戦勝祈願をしたという。
当時の状況からすると、このあたりまでが朝廷の支配が及んでいる範囲である。これをすぎると陸奥になる。
義家も、関東平野を離れ、いよいよ、戦いの場に行くのだという気持ちになり、祈願したのではないか。
久慈川の田圃の上を吹いてくる風はどことなく草の香りがする。
秋には黄金色に染まった稲穂が風でさわさわと揺れる。
トンボもひょいひょいと飛んでいる。
空を見上げると、トンビが大きな輪を描いているのを見かけることもある。
久慈川には、ものすごい景色があるわけではない。
史跡がいくつかあるだけかもしれない。
でも、渡しにはそれで十分だ。
風は見たい人だけに見える。
見ようと心を傾ければ何かを語りだす。
何もない自然の田舎の景色が気持ちを落ち着かせてくれる。
だから飽きもせず何度も走るのだ。
県北部に住むサイクリストは久慈川沿いを走ることが多い。
久慈川は茨城県の北部を流れる河川であり、明治や大正の頃はたびたび氾濫した。
もっともひどいときは500人くらいの犠牲者がでたこともあるらしい。
氾濫を抑えるために川の両側に堤防が築かれた。
この堤防上にサイクリングロードが設けられている。
太平洋に面した河口から川沿いに上流へと約20キロある。
信号もないのでスイスイ走りやすい。
休日にはサイクリストの姿をけっこう見かける。しかし、それでも混雑するほどではない。
堤防の上にあるから眺めがいい。
上流に向かうと、左側にゆっくりと蛇行しながら流れ、キラキラと輝く川面が見えることがある。
白鷺が飛び交うのを見かけることがある。少し上流に白鷺の群生地があるのだ。
右手には広々とした田圃や点在する家を見ることができる。
その奥には山が見える。
久慈川のあたりは、関東平野の北限で、この辺りから平野が終わり山が始まる。阿武隈山脈の南端である。
サイクリングコースを少し走ると右手に山が見える。大理石を採石しているあたりだ。そこの近くに真弓神社がある。八幡太郎義家が戦勝祈願をしたという。
当時の状況からすると、このあたりまでが朝廷の支配が及んでいる範囲である。これをすぎると陸奥になる。
義家も、関東平野を離れ、いよいよ、戦いの場に行くのだという気持ちになり、祈願したのではないか。
久慈川の田圃の上を吹いてくる風はどことなく草の香りがする。
秋には黄金色に染まった稲穂が風でさわさわと揺れる。
トンボもひょいひょいと飛んでいる。
空を見上げると、トンビが大きな輪を描いているのを見かけることもある。
久慈川には、ものすごい景色があるわけではない。
史跡がいくつかあるだけかもしれない。
でも、渡しにはそれで十分だ。
風は見たい人だけに見える。
見ようと心を傾ければ何かを語りだす。
何もない自然の田舎の景色が気持ちを落ち着かせてくれる。
だから飽きもせず何度も走るのだ。