隠岐から発信!森林・林業普及情報

隠岐地方の森林・林業情報をお届けします。

福井小学校の原木シイタケ栽培 その2

2014年07月24日 | お知らせ

こんにちは。島前担当の高橋です。
今回は緑の少年団・福井小学校の原木シイタケ栽培に関する話題です。
5/19の投稿記事で紹介した植菌作業の後、現在は学校敷地内の木陰で「仮伏せ」中ですが、明後日7/26(土)に親子と先生方でほだ木を学校林に移動させ、「本伏せ」をされる予定です。
本伏せは、ほだ木を直射日光から守りながら、しいたけ菌糸をほだ木にまん延させる事を目的に行います。

この本伏せ作業に向けた準備のため、ほだ木を立てかける土台作りを古濱組合長(隠岐島前森林組合)と2人で行いました。

昼下がり30℃を超える暑い中、資材として必要な小径木を確保するため、チェーンソーで伐採作業を行うと、わずか30分程度の作業で、汗が滝のように流れ、真夏の森林作業の過酷さをひしひしと感じることに。
この時期の森林作業と言えば「下刈り」が代表的なものですが、灼熱の太陽の下、重たい刈り払い機を回し続ける現場技能者の皆様には本当に頭が下がります。

さて、適当な長さに伐り揃えた小径木を学校林に運び込み、いよいよ土台の組み立て作業です。
伏込み場所は、学校林内の大きなクリの木の下を選定。作業にかかると早速「蚊」が襲ってきました。身体は長袖・長ズボンなどで防御していましたが、唯一むき出しになっている「顔」をやられました。
私が3箇所、組合長が4箇所。

顔を襲う蚊を払いながら何とか土台を組み上げ、今週末の本伏せ作業ができる状態になりました。

森林内は、いろいろな種類の草木や昆虫、小鳥などに出会え、また空気もきれいで楽しい場所ですが、一方で蚊やハチ、ムカデ、ヘビなどの対策も必要になります。山に入られる際には、長袖、長ズボン、長ぐつ、帽子、虫除けスプレーなど万全の備えでお出かけください。

 


労働安全パトロールについて

2014年07月23日 | お知らせ

 はじめまして、農林局林業振興・普及第一課の藤井です。

今回は先日6月15日に隠岐島後管内で行われた労働安全パトロールについて書いてみようと思います。

林業は他の業種と比較して労働災害の多い業種です。刈払機やチェーンソーなどを取り扱う必要があり、危険な作業を伴うこともしばしばです。機械の取り扱いはもちろんのこと、伐採時や倒木時など気を付けないといけないことが数多くあります。そこで普及員として林業事業体が正しく安全に事業を行っているか指導する必要があります。今回は労働基準監督署の方や林業・木材製造業労働災害防止協会の方々と一緒に、林業事業体が安全面に関して気を付けているか、実際に現場に行き指導しました。

 

写真はチェーンソーを使い木を伐採しているところです。

①正しい服装で作業しているか

②伐採時に安全確認を行っているか

③チェーンソーの使い方は正しいか

④切り込みの手順は正しいか

現場ではこの4点を確認しながら指導しました。

伐採手法については各事業体概ね良好でした。

ほかにも緊急時の連絡体制はどうなっているか、蜂に刺された際の対応方法はどうなっているか、チェーンソーの1日の使用状況はどうなっているか、給水は適度に行っているかを確認し指導しました。

特にこれからは真夏になるので水分を良くとり熱中症に気を付けていきましょう。

それではまた。

 

 

 


行く手を阻む岩盤

2014年07月16日 | お知らせ

こんにちは。島前担当の高橋です。
先にお伝えしているとおり、隠岐島前森林組合ではFRONT80(農林中金80周年森林再生基金事業)を活用し、民有林の集約化と搬出間伐の取り組みを進めておられます。
5月に本取り組みの一環でOJT研修を開催し、作業道の開設と利用間伐について、岡山県真庭市で株式会社ヤマテックの高下社長さんと齋藤さんにご指導いただいたところです。
その後、9月から本格的に始まる搬出間伐に向け、作業道の開設を急ピッチで進めているところです。

現在は、基幹道計画延長3,115mのうち9割はできており、残り数百メートル!というところでまたまた岩盤に当たってしまったところです。
これまでも4,5回遭遇し、一度はブレーカーを使用しましたが、ザウルスで岩盤の表層をガリガリ剥いだり、少し戻って線形を変更するなどで何とか凌いできましたが、今回は上にも下にも逃げられない場所であるため、本土のレンタル業者からブレーカーを再度借りて作業しています。

隠岐島前地域はそもそも火山の噴火でできた島であり、島前3島でカルデラを形成しています。そりゃ岩盤も出るわけです。

岩盤に当たってしまうと、必要に応じてブレーカーを借りる=新たなコストが発生する、時間がかかる作業なのでその分人件費も膨らむ、となってしまいます。

作業道を開設する際には、現地踏査する際に岩盤が出そうな場所をしっかり確認し、事業費やスケジュールについてもこれを加味したものにする必要があると痛感しているところです。

【写真:ブレーカーで岩盤を掘削中】

 


マイマイガの広葉樹食害、その後・・・

2014年07月07日 | お知らせ

こんにちは。島前担当の高橋です。

6/20の記事でマイマイガによる主に広葉樹の食害についてお知らせしました。

あれから半月が経過し、状況を確認するために恐る恐る西ノ島町大山(おおやま)の現場へ行ってきました。

資料によると「食害を受けた樹木は、2週間程度で回復する」その記述を信じてクヌギの造林地を覗いてみると・・・

 

6/20、クヌギ造林地                       

7/7(本日)

 

6/20、クヌギ造林地 

7/7(本日)

 

6/20、ホオノキ

7/7(本日)

たった半月の間に見事な回復ぶり。その生命力の強さに感動しました!

 

この後、林家のAさんとお話ししてきましたが、

「幼虫の死骸(ウイルス性の病気と寄生虫によるもの)をたくさん見た。今年はさなぎや成虫をほとんど見かけないので、おそらく大発生はこれで落ち着くだろう。」とおっしゃっていました。

油断はできませんが、終息に向かっていることを祈るばかりです。