活性化センターを中心とした森林・林業関係者の努力が実り、今般、隠岐島産スギ間伐材を佐賀県の(株)伊万里木材市場へ出荷する運びとなりました。今回は初出荷を記念して、林業関係者など約100人が出席して式典が開催されました。
はじめに、活性化センター会長である松田隠岐の島町長が挨拶をされ、出荷にかける決意を述べられました。
続いて来賓の中から島根県 溝口知事、(株)伊万里木材市場 林代表取締役からお祝いの言葉がありました。
次に主催者4名が船首・船尾にお神酒を注いで航海の安全を祈願しました。
続いては来賓の方々によるテープカットならぬ「丸太カット」。
見事に丸太が切り落とされ、船が九州の伊万里木材市場へ向け出港しました。
隠岐島後地区では現在、スギ蓄積量の7割が利用可能な林齢に達しており、島後の森林は木材資源を活用しながら森林整備をする転換期を迎えています。この成熟度と蓄積は県下のトップレベルです。
しかし、島内の木材需要は近年低迷し、素材生産量は大幅に減少しています。
一方で、このところ大手木材製材加工業界では、国産スギ材を合板や集成材等に積極的に活用している状況です。素材価格も上昇傾向にあり、輸送コストの低減化により、島外へ隠岐産スギ材を移出することは、今後ビジネスとして大きな可能性があります。
活性化センターでは、今回の伊万里工場への出荷を契機として、今後とも継続的・安定的な出荷を図っていくこととしており、隠岐地域の林業の活性化にとって、大きな一歩となると期待されます。
隠岐地域においては、今回の取り組みをはじめ、「隠岐(しま)の木利用拡大プロジェクト」として、島内の豊富な「スギ」「マツ」を中心として、島外への出荷を含めた需要拡大と供給体制の整備、販売ルートの確立を図り、隠岐の木の利用拡大を進めていくこととしています。