企業システム・レビュー・ネット

企業経営を左右する企業情報システム(経営+ITソリューション)のデータバンク作りを目指す

◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-07-17 09:15:05 | イベント/セミナー情報

 

                  <イベント/セミナー情報>

タイトル:技術者の心の病気を予防する<詳細>

会場:樋口研究室 東京(五反田)オフィス(東京都品川区西五反田2-6-3 東洋ビ
    ル )

日時:09年7時23日(木) 午後3時ー5時30分

料金:2万1000円

主催:樋口研究室

内容:心の病気(うつ病)は、IT現場で大きなリスクになってきている。心の病気の仕
    組みは、ある程度、解明されていますが、その原因は特定されていない。とこ
    ろがITエンジニアが、メンタル問題を起こす前には、一定パターンの発症サイ
    ン(前兆)が出ている。このサインは現場のリーダーや管理者に見過ごされが
    ちであり、そのまま放置すると、心の問題に発展する可能性が高まる。メンタ
    ル問題を「事後の治療」ではなく「事前の予防」で阻止出来るかどうかを考え
    る。これが同セミナーの目的。


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-07-16 09:18:32 | イベント/セミナー情報

 

                 <イベント/セミナー>


タイトル:セールスフォース・ドットコム CRM Essentialsセミナー<詳細>

会場:六本木ヒルズ森タワー39F セールスフォース ・ドットコム内セミナールーム(東
    京)

日時:09年7月23日(木) 

料金:無料

内容:クラウド・コンピューティングの需要は急速に拡大している。ビジネスで成功を
    達成するためにクラウド・コンピューティングのもつ力を理解し、投資効果をあ
    げることはかつてないほど重要なものになっている。 コストを増やすことなく、
    ビジネスを成功させるには?セールスフォース・ドットコムのユーザーは実際
    に次のような導入効果を得ているという。・52% リードの増加・34% 売上げの向
    上・23% サービス&サポートコストの削減・30% 顧客維持率の向上・80% アプリ
    ケーション開発作業の削減 。今回のセミナーでは、リアルタイムのクラウド・コ
    ンピューティングがいかに企業を成功へ導くのかデモを交えてご紹介する。


◇企業システム◇賃貸売買のアクロスがセールスフォース・ドットコム採用で売上高20%UP

2009-07-15 09:14:27 | ユーザー

 【ユーザー】セールスフォース・ドットコムは、アクロスコーポレイション(本社:兵庫県尼崎市)が、「Force.com」上で開発したさまざまな業務アプリケーションの活用で業務の効率化を実現、さらに09年1月には、顧客情報の正確な把握と広告予算配分の最適化により、売上高を20%向上したと発表した。 (セールスフォース・ドットコム:09年7月6日発表)

 【コメント】アクロスコーポレイションは、センチュリー21加盟店として関西エリアで4店舗を構え、賃貸物件の紹介・管理、物件の売買仲介を展開、関西の加盟店では取引実績トップを誇っている。同社は、これまで顧客情報管理にExcelを使用していたが、ビジネスの成長と案件の増加に伴い事務負担が膨大となり、入力の漏れやミスが発生するという課題を抱えていた。 こらの状況を改善するため、新システム導入を検討開始。当初はパッケージソフトの導入や独自開発を検討したが、初期費用だけで数百万円というコストが発生することから、アクロスコーポレイションにとっては非現実的であった。このような経緯を経て、セールスフォース・ドットコムのクラウド・サービスを検討、顧客管理だけでなく、全社横断でフロント業務関連のシステムが低コストで迅速に構築できると判断し、導入を決定。Force.com上に開発した新システムは、4カ月という短期間で開発され(07年9月から開発を開始)、08年1月に本格稼働し、現在、顧客管理や、物件情報の管理、広告予算配分の最適化などに使われている。

 アクロスコーポレイションはセンチュリー21グループの一社として1995年に設立、関西エリアにて4店舗を手がけ、賃貸物件の紹介、賃貸物件の管理、物件の売買仲介などの不動産仲介業を展開している。現在、クラウドサービスが注目を集めているが、クラウドサービスを導入して一番成果が現れやすいのは、このアクロスコーポレーションのような中堅企業であろう。ワード/エクセルなどオフィスソフトだけで処理するには、いろいろと障害が発生して事務の効率が上がらない。さりとて、自社でサーバーとパッケージソフトを導入し、専門のシステム要員によりカスタマイズするにはコストがかかり過ぎる。

 このような場合、クラウドサービスの採用することにより、経営に直結する成果を得ることができる。まず、システムを立ち上げる期間の短縮化が図れ、選任のシステム要員を置く必要もない。さらに、アプリケーションソフトについてはクラウドサービス側にあらかじめ用意されているものを活用すればよく、余程の特殊なアプリケーションでない限り、既存のクラウドサービスで十分対応可能だ。セキュリティについても今のところクラウドサービスに重大な問題は発生していない。むしろ自社でシステム構築した場合した方が、ウイルスやハッカー攻撃に対する防御のためのソフトや専門要員の配置が必要となり、コストの面でも問題が発生するだろう。

 アクロスコーポレイショングループ賃貸COO兼CIOの三澤 裕史 氏は「セールスフォース・ドットコムのクラウド・サービスは、いまや当社のビジネスを支える基盤となっている。店舗業務の効率化だけでなく、経理部門の作業負担軽減、経営判断の迅速化が実現し、売上高はサービス導入前に比べ20%増加した。今後検討している店舗数の拡大にも自信が深まった」と語っているが、クラウドサービスのユーザーの生の声として重みのある発言だ。大手企業でも各部門のシステム化の手段として、クラウドサービスは十分に検討に値するシステムである。ただ、企業の貴重なデータを外部に出すことに踏ん切りがつかない場合は、企業内に閉じたプライベートクラウドシステムを構築する手だってあろう。(ESN)


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-07-14 09:18:03 | イベント/セミナー情報

 

               <イベント/セミナー情報>


タイトル:“ITでオフィスを元気にする!”コスト削減・生産性向上<詳細>

会場:大塚商会 本社ビル 3階(東京都千代田区飯田橋2-18-4 )

日時:09年7月22日(水) 午前10時ー午後6時

定員:各コース50人

料金:無料

主催:大塚商会

内容:[第一部]基調講演 今後50年を生き抜く新経営パラダイム ~コスト削減経
    営からの転換 持続した売り上げと利益を出し続ける経営へ~   [第二部]
    特別セミナー 売上拡大を実現する顧客戦略 ~BREA理論による顧客戦略
    構築手順~   内部統制報告制度二年目の効率化に向けた検討ポイント~
    これまでの内部統制支援の経験に基づいて確立した、次年度以降の対応を
         効率化するための方法論~   その他


◇企業システム◇長谷工コーポレーションが仮想化技術によりサーバーを1/2以下に統合

2009-07-13 09:21:57 | ユーザー

 【ユーザー】TISは、マンション建設最大手の長谷工コーポレーションが、マンション事業を支える重要データ(設計図面・現場写真)等が保存されている情報系システム120台のサーバ統合プロジェクトを全面的に構築し、第1段階のシステムが09年4月にカットオーバーしたことを発表した。 今回のサーバ統合プロジェクトでは、対象サーバ120台を2011年の秋までに3段階に分けて統合していく予定だ。第1段階の統合ファイルサーバの構築によるプラットフォームは、09年4月にシステムがカットオーバーし、安定稼働している。今後は既存サーバのリース終了に併せて、第2段階、第3段階で機器増設を行い、新システムへのデータ移行を随時実施していく予定。 (TIS:09年6月22日発表)

 【コメント】今回の構築では、サーバ用途、要求性能に応じて、次の4種類の最適なサーバー統合方式を選定して、高い拡張性を持ち効率的で安定運用が実現できる基盤を構築した。

 ①仮想化集約によるサーバ統合  :  仮想化ソフト+ブレードサーバ+大容量スト
                         レージ
 ②物理集約によるサーバ統合  :  ブレードサーバ+大容量ストレージ
 ③機能集約によるファイルサーバ統合  :  大容量ストレージ
 ④機能集約によるバックアップ統合  :  大容量ストレージ

 また、高性能かつ高可用性を兼ね備えた大容量ストレージで全てのデータを一元管理することで、格納される全てのデータに対する信頼性を確保し、サーバ個別のストレージ管理から全ストレージの一元管理を実現。サーバ個別のバックアップから集中的バックアップへと一元化を進めることで管理コストの大幅な削減が可能になった。

 今回のプロジェクトにより再構築されたシステムの3年後の全面改定時には、以下のような成果を想定しているという。①サーバ台数への効果:非統合の場合と比較して、1/2以下に集約 ②ディスク容量への効果:非統合の場合と比較して、約40%削減 ③ハードウェア保守コストの約40%削減 ④運用管理業務を一括して実施することによる人的リソースの有効活用 ⑤各サーバ・システムに対する仕様が標準化され、高いセキュリティレベルを確保 ⑥大規模災害のBCP対応の向上 ⑦グリーンIT(CO2排出量)への効果:非統合の場合と比較して、CO2排出量の約60%削減

 仮想化によるサーバーの統合は、現在多くのユーザーにおいて検討され、既に統合化を終えたユーザーもある。今回の長谷工コーポレーションの事例は、サーバーの統合化を終え、3年後にはサーバー数を現在の1/2以下に削減の見通しが立っている成功事例である。この事例は、仮想化によるサーバーの統合は一部分であり、物理集約、機能集約によるものが多く含まれることが分かる。

 実は仮想化はメインフレームに時代から開発されてきた“古い技術”であるが、企業システムにサーバーが多く採用されている現在、これらのサーバーの機能を最大限に発揮させようということで仮想化技術が見直され、サーバーの統合には欠かせないツールとして、今や企業システムの中心課題にまで上り詰めているわけである。もともと仮想化技術が開発されたは背景は、当時高かった半導体メモリーを何とか
物理的容量以上に使いこなす方法はないか、ということで編み出され苦肉の策であったわけだ。

 問題は、そんな素朴な発想で開発された仮想化技術が、だんだんと企業システムの奥深くに入り込み始めたことに一抹の不安が残る。今回の長谷工コーポレーションの事例は、一部に仮想化技術を取り入れた統合化なので問題はないが、“ストレージの仮想化”などというテーマが具体化の段階に入りつつある最近の動きには注意が必要ではなかろうか。企業システムがサーバーはいうに及ばず、ストレージまで仮想化された場合、システム全体としての安定性は保証されるのであろうか。

 金融や航空の大規模システムがダウンして社会問題化したことは、つい最近のことである。もし、仮想化されたシステムにトラブルが発生した場合のサポート体制は、誰が負うのか。ユーザーなのか、ベンダーなのか。この辺の問題を曖昧にして企業システムの仮想化を論じるのは無謀としか思えないが、いかがなものであろうか。(ESN)


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-07-10 09:32:42 | イベント/セミナー情報

タイトル:クラウド基盤を支えるストレージ仮想化テクノロジーご紹介セミナー 
        ~ファイル仮想化技術とILMソリューション~<詳細>

会場:Platform Solution Center (東京都港区浜松町2-4-1世界貿易センタービル<
    受付30階>)

日時:09年7月21日(火) 午後2時ー5時10分

定員:50人

料金:無料

共催:富士通、富士通ソーシャルサイエンスラボラトリ、F5ネットワークス

内容:同セミナーは、仮想化技術によって複数のボリュームを単一のボリュームとし
    て統合し、さらにファイルストレージの運用管理を自動化することによるストレ
    ージ構築の柔軟性、運用コストの削減を実現した画期的なソリューションをご
    紹介。また、ユーザーが最適な仮想・統合ソリューションを選択するための富
    士通の考え方と取り組みをご紹介。


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-07-09 11:06:37 | イベント/セミナー情報

 

                 <イベント・セミナー情報>


タイトル:ITILセミナー「どうしてうまくいかない?! - ITILとサービスマネジメント」
        ~ ITIL、ISO20000、その現場 ~<詳細>

会場:サン・マイクロシステムズ 山王オフィス(東京都千代田区永田町 2-11-1 山王
    パークタワー 12F)

日時:09年7月15日(水) 午後3時ー4時30分

料金:無料

主催:サン・マイクロシステムズ

内容:ITILをベースとした、IT運用の効率化を目的とするツールは世の中にたくさん
    ある。しかし、サービスマネジメントの構築は、ツールを導入すれば終わりとい
    うものではない。いかなるツールやプロセスも、実際の運用に浸透していかな
    ければ無駄な投資になる。サービスマネジメント構築の場面ではそれを阻む
    様々な問題に直面する。同セミナーでは、ITILやISO20000といったサービスマ
    ネジメントの基本的な考え方を解説しつつ、その導入の現場ではどのような問
    題が起きやすいのか、また、それをどのように乗り越えたのか、実際の事例
    を踏まえてご紹介する。


◇企業システム◇永和システムマネジメントがTISのSaaS対応SNSを導入

2009-07-08 10:09:16 | ユーザー

 【ユーザー】TISは、情報システム開発やパッケージ開発、教育・コンサルティングなどを幅広く手がける永和システムマネジメント(本社:福井県福井市、代表取締役社長:西村 輝雄)が社内SNS「SKIP」をインターネット経由で利用できる、月額料金固定のSaaS型サービス「SKIPaaS(SKIP as a Service)」を導入したことを発表。同サービスは、TISが独自開発した社内利用に特化したSNS製品 「SKIP」のSaaS版であり、拠点が異なり、業務上での接点も少ない情報システム開発に従事する永和システムマネジメントの社員約220名のために、情報共有と組織の活性化を目的として導入されたもの。永和システムマネジメントでは「SKIPaaS」の導入後、①「小集団活動」の活性化②拠点や部署を超えた社員間の交流が活性化など社内コミュニケーションの活性化が実現。 (TIS:09年6月26日発表)

 【コメント】永和システムマネジメントでは、社員同士の交流・繋がりを促進させるため、社内ブログのツールを利用するなどの施策を実施してきたが、導入後ある程度の期間が経つと書き込みや閲覧の件数が思ったほど伸びず、意図した社員間のコミュニケーションの活性化が上手く図れないなどの問題があった。そこで同社では、新たな組織活性化のシステムの導入を検討し、TISの社内ベンチャーカンパニー「SonicGarden(ソニックガーデン)」が提供するSNS製品「SKIP」のSaaS版サービス「SKIPaaS」を08年9月より導入した。導入後の社内SNSの運営と利用の活性化を重視して検討したため、余計なシステム運用・管理の手間がかからないSaaS型サービスという点を高く評価したもの。

 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、人間と人間の関係変革ツールとして、現在企業システムの中においても大きな注目を集めつつある。これは社内ブログのみではカバーしきれない部分の機能をも提供することにより、社員間のコミュニケーション課題を解決するナレッジマネジメントツールとしての役割を担うことを可能としたためである。米国オペラソフトウエアのウイリアム・ラデューショル会長はSNSの位置づけを次のようにしている。つまり企業システムは①業務プロセスの変革②企業組織の構造変革③組織と組織の関係変革(サプライチェーン)④人間と人間の関係変革(SNS)という進展をたどり、そして⑤クラウドコンピューティングに至るというということである。

 SNS「SKIPaaS」は、SaaS対応が一つの特徴だ。SaaSにより①専用サーバーの手配が不要②面倒なインストール作業が不要③バックアップなどの面倒な運用が不要④インターネットがあればどこでも利用が可能―などのメリットが得られる。「SKIPaaS」の実際の運用はTISの社内ベンチャーカンパニーのSonicGardenが行っているが、同社ではアマゾンのクラウドサービス「Amazon EC2/S3」をインフラに利用して「SKIPaaS」のサービスを提供している。このため同社は「Amazon EC2/S3」の豊富なノウハウを有している。

 SonicGardenは「Amazon EC2/S3」を利用する上での注意点として次のような点を挙げている。①EC2の仮想サーバーは停止すると、ディスクの内容が消滅する②サーバーは、米国か欧州での稼働となり、ネットワークレスポンス遅延が発生する③日本では、料金の支払いはクレジットカードのみ。詳しくはhttp://www.skipaas.jp/まで。(ESN)


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-07-07 09:11:49 | イベント/セミナー情報

 

              <イベント/セミナー情報>


タイトル:コスト削減につながる原価管理業務改革セミナー<詳細>
        ~企業経営に寄与する原価管理とは~

会場:日本アイ・ビー・エム大阪事業所2F セミナールーム1(大阪市西区靭本町1-10-10)

日時:09年7月14日(火) 午後1時30分ー5時20分

定員:40人

料金:無料

内容:“社内の無駄を無くしてコスト削減を実現するには”“収益力向上を通じて競争
    力優位を維持するためには” 100年に一度といわれる世界不況の今だからこ
    そ取り組むべき原価管理の業務改革について、「あるべき姿」を考えるセミナ
    ー


◇企業システム◇自動掃除機の代理店がセールスフォース・ドットコムのクラウドを導入し成果

2009-07-06 09:53:51 | ユーザー

 【ユーザー】セールスフォース・ドットコムは、自動掃除機「ルンバ」の日本総代理店であるセールス・オンデマンド(本社:東京都千代田区、代表取締役:木幡 民夫)が、セールスフォース・ドットコムのクラウド型カスタマーサービス&サポートアプリケーション「Service Cloud」を導入し、高い顧客満足度を維持していると発表した。セールス・オンデマンドでは、09年2月、低コストかつスピード導入が可能で、柔軟な拡張性を持ったセールスフォース・ドットコムの「Service Cloud」を活用したサポート体制を導入した。導入後は、各拠点で入力したデータを、ユーザ主体、製品主体など、さまざまな視点でリアルタイムに把握できるようになり、効率的なサポート体制を確立することができた。また、メンテナンスや修理依頼のトレンドを製品ごとにダッシュボードで可視化し把握することで、ユーザから依頼を受ける前にメンテナンスサービスのお知らせをするといった、プロアクティブなサポート活動も実現、高い顧客満足度を維持している。さらに製品の改善点に関する要望や故障個所なども、レポート機能を使って集約することで、日本のユーザの現状を米国iRobot社に迅速に報告できるようになった。 (セールスフォース・ドットコム:09年6月24日発表)

 【コメント】現在セールスフォース・コムのサービスは、 日本郵政グループ、 三菱 UFJフィナンシャル ・ グループ、みずほフィナンシャルグループ、 損害保険ジャパン、 日立グループ、ジョンソン ・ エンド ・ ジョンソン、 小田急電鉄、 リロケーション ・ ジャパン を含む、 世界59,300社に利用されているが、今回日本市場での導入ユーザー事例にセールス・オンデマンドが新たに加わったもの。

 現在、クラウドコンピューティング(CC)やSaaSのテーマでセミナーを開催すると、どのセミナーでも満員御礼が出るほどの盛況ぶりとなる。それだけ関心が高いというわけであるが、セミナーに参加する人々の思いは相当違うのではないか。SIベンダーは新しい商売のネタになるかどうかの情報収集、パッケージソフト会社は企業の今後の存亡を掛けての情報収集、そしてユーザーはホンとに使い物になるかどうかの情報収集と、それぞれ思惑は違うようなのだ。

 ただ、共通にいえることは、ひょっとしてCCの登場によって市場の構造ががらりと変わるかもしれないという漠然とした思いは同じだということだ。もし、このままCCが普及するなら、要するに計算センターへの外部委託という、昔盛んに言われたことが、今また息を吹き返えすということになる。ただ、用語が計算センターがIDCに、外部委託がCCやSaaSに変わったことのようだけのことのようにも思える。

 これまでもASPなどにより同様な試みはなされてきてはいたが、遅々として普及は進まず、ASPでサービスを始めたベンダーも途中で提供を中止するところも出始める始末であった。今回のCC/SaaSが同じ運命をたどるのかというと、今度ばかりはうまくいきそうなのである。それは高速の光ネットワークが張り巡らされた環境が出現し、しかもネットブックなど低価格なPCが商品化され、さらにデータセンターも仮想化され、以前とは比べ物にならないくらい環境の整備がなされているからだ。現実にアマゾンがEC2/S3、グーグルがGoogle App Engineとしてクラウドサービスを開始し、日本のベンダーによりアマゾンのEC2を利用した商用サービスも既に開始されている。

 これまで日本のIT環境は米国に比べ常に遅れてきたが、今回のCC/SaaSで一挙に米国を追い抜くことも夢ではなくなってきた。それはブロードバンドネットワークの環境が日本は世界でもトップクラスにあるためだ。現在米国ではオバマ大統領が率先して「スマートグリッド」構想に実現に向けて動き出しているが、裏を返せば、現在の米国の電力網は古くて使い物にならず、新規に作り直さねばならないという事情があり、ブロードバンドも国土が広く十分にカバーしきれていないのが現状だ。

 今後の企業システム構築には自社にサーバーを導入するのではなく、まずCCを導入することを考え、それでカバーできない分野は止む終えず自社にサーバーを置く、といったようなコペルニクス的発想の転換が求められているのではなかろうか。(ESN)