開業医の妻のたわごと

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退院時のお見送り

2010年08月11日 12時47分38秒 | Weblog
数日前、親友のお誕生日に

全快祝いも兼ねて(一年前に子宮筋腫の手術を受けた)写真の花束を贈った。

花束のアレンジは、お店におまかせだったけど、なかなかカワユイ私好みのものだったので

あげる前に思わず写真に納めた(笑)。


突然話は変わるが、と言っても病気関連の事だけど、

先日、サザンの桑田さんが癌で手術を受けた。


友達にかなりの桑田ファンが居てCDコピーをよくくれるので、

私は彼の直接のファンでは無いが、何となくいつも桑田氏の事は気になっている。

もちろん好きな曲も多い。

♪いとしのエリリン(ん?)♪とか、♪つなみ♪などあげたらきりがないほど。


それで、桑田氏の病状、手術はとても気になっていたので

新聞報道やTV報道などをチェックしていた。


ある日(多分、8月3日)の新聞の記事に桑田氏の手術の詳細計画が載っていた。

「食道を半分切って、胃を持ち上げて約6時間に及ぶ手術になるだろう」と書かれていた。


「あれ~、スゴイ手術やな、父ちゃん」と隣で朝食を食っていたオッサンに言うと、

「ああ、無事終わったんやね」とこともなげに言った。

「え~?これからするみたいやで。」と私。


「有名人の場合は成功して終わってから報道するのが常識なんだよ。

手術は計画されても開けてみないとわからない。6時間かかる、って予測だけでは書かないよ。

君だって、お腹を開けてみないと胃の一部を取るか全摘になるか判らないと最初、外科医が言っただろ。」


は~、知らなんだ。

これから(記事掲載の後)からするものと思っていた。

何だか肩すかしをくらった感じ。でもね、ウレシイ肩すかしだったけど。



さて、今日、私が本当に書きたかった本題はこれから(って、いつも長くてスミマセン・笑)。

実はさ、私、ミーハーでアホなもんだから、

退院時には主治医やナースさんが玄関で私に花束を贈ってくれて、

みんなで見送ってくれると思っていたんだ。(有名人でも無いのにね。笑)


去年は2回も某大都市の大病院に入退院したのに、

退院時は朝、師長さんが部屋へ来て「エリリンさん、今日退院ですね。おめでとう。」と

言ってくれただけだった。

あ、その日の担当のナースさんもそう言ってくれたけどサ。


私は玄関前での華々しい「祝・退院」が欲しかった。

皆に囲まれて「おめでとう」と祝福を受ける。その時TVカメラが回っている(何でや!笑)。


夫に昨夜、その話をしたら、夫は大爆笑。

「君ね、毎日、何人の人が退院していくと思っているんだ?

それなら、退院の人たちに集合時刻を決めて、退院お祝い人を病院が雇って玄関先に配置するか?

ただでさえ忙しい医師や看護婦がそんな行事をやっていたら病院機能は完全にマヒするよ。ゲラゲラ。」

と笑いやがった。


クソ~。


それでも私は食いついた。

「あのね、一生に一度あるかないかの大病。その門出(?)なんだから、

お金払ってでも見送って欲しかったわ、私。

例え、入院費が10万円高くなってもエエからさあ。貯金おろすからさあ。」


夫はまだ笑っている。そして

「高額の費用を自費で払う都会の産科なら、そういう費用込みでやっているかもしれないな。」と

笑いながらのたまった。


ウ~ン・・・、

私は息子を田舎の国立付属病院で産んだから、その時もそんな華やかさは全く無しだった・・・。


そうだ、いつか、息子が結婚して、万一(?)嫁が来て、孫を出産したら、

その日は私は正装して、5人ぐらいのお祝いババアを雇って、

今日の写真のような花束を持って、玄関で待機しよう。

夫には、そのときにカメラ係を頼もう。


この話を最後まで聞いていた夫は、あきれ顔でこう言った。

「地味に、こそっと退院したい人も居るんだよ。」



追記:またまた長くなりますが、夫が勤務医だった時、
玄関先まで患者さんを見送ったことが一度だけあったと話しました。
それは、入院直後に亡くなった人(とその家族)だったそうです・・・。
コメント (2)
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