るんるんぴあの♪

ピアノレスナーERIKO。のつれづれ日記
大阪市都島区友渕町のピアノ教室です

老いと向き合う

2013-10-22 | 介護
母の介護認定更新で調査員さんが来られるので
朝からホームへ向かう。
とろ~~んと動きのない時間の中に、母はいた。

3年前に入所したときは、会話もでき、歌も歌い、
ピアノも弾いて、歩行も出来ていたのに。
もう身の回りのことは全介助ばかり、
先月見たときよりもさらに左手のこわばりは進み、
左足も動かなくなっている。
もう歩くこともままならず、
歩行訓練も10歩も出来なくなっている。
自分の名前も訊かれたらうなずくが、もう言葉では出てこない。
そして、私のことももう名前は出てこなくなっている。
「この方はどなたですか?お嬢さんですか?」と私のことを
「知らない」と一言。
ついにこの時がきましたか。。と後になって辛かった。
顔を見たら微笑んでくれるからいいけど。


結局要介護4になって、前より介護段階は進みました。
歌も以前のようには歌わなくなり、
母がよく歌っていた満州の歌をほかの利用者さんの方が覚えていて
逆に思い出しているような状態。
ピアノももうあの縮んだ手では弾けないなぁ。

その後、長男に会って少し愚痴る。
自分で介護したらどうなっていたかな、という私に
「でも3年前のあの状態で、ぎりぎり精一杯やったやん、
あのまま続けてはもうできなかったよ」と長男が言ってくれて
「そうだったよね、今スタッフの人が交代で24時間見てくれているから
母はこの状態を保てているんだよね」と
私が一人では出来ない話だったと思い直す。

主人の両親と私の父は見事にぽっくり3連荘だったので
その分、母が人の老いていくさまを見せてくれています。
孫達はしっかり母のDNAを受け継いでいて
それぞれの個性を生かす分野で頑張っているので
命の鎖はつながって未来に伸びているよ。
何かを見届けようと、何かを私たちに伝えようと
母はまだ命をいただいている。
私も一日一日大切に生きていかねばと再確認した日でした。