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小説「2023年日本転移」34話

2020年12月31日 | 小説

     34話 幸せな暮らし

2026年5月15日。北海道北見。
数か月ぶりの怪物猟一斉休止で大勢が領地や町に戻っていた。
ユウマとミチも互いの愛を確かめ合って1週間。
領地運営は順調、護衛要員も増えて2か月前に部隊に組織した、
13人で分隊、小隊は4個分隊、中隊は6個小隊、擲弾分隊2個、
自走重機関銃分隊2個、25ミリ自走対空機関砲分隊2個、75自走砲4両、中隊偵察分隊2個、中隊司令部分隊2個、通信隊、補給隊、
整備隊、衛生隊、主計隊、各種車両・・・
1個中隊の規模であるのに人数は700名、対怪物戦闘は重戦闘。

どういう訳か中央領域に武装強化と部隊化を要求したら質問無し
に許可と装備が届き始めたと聞いてユウマは考え込んだ・・・
危機とはいっても軍隊並みの武器、まだ混乱中なのにどうして
支給してきたのか?
治安維持や護衛なら重装備はおかしい。
外海岸の怪物が押し寄せてくるならこの武器でも不足だ。
別の場所に訓練用地を得られるなら規模拡大に不平は無い。

人数は増えたが怪物猟と護衛で収入は充分、中隊訓練も順調だ。
素人農場も順調・・・陸の怪物も活動は低いと発表された。
2か月は帰れない苦しい怪物猟を選んで良かった。
きっと幸せが来ると感じる・・・

16日。
ミチが夕食後の茶を飲み終えて見つめてきた
「あのね・・・出来たの・・・今3か月」
体が固まった
「そうか・・・うん・・・そうか」
「そうか・・だけ?」
「う、うれしいさ・・・」
「それ、うれしい顔?」
「うれしいけど、いきなりだから・・・」
「うん、なんか変な感じだよね、お父さんとお母さんかあ」
「丈夫ならどっちでも良いよ」
「うん・・・」
抱き合って静かに眠るのがこれほど幸せなのだと二人で感じた。

 

 

 

 

 

 


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