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いいピアノを弾きたい

シュテフェン・ヴラダー&クレメンス・ハ‐ゲン

2008年05月09日 | 演奏会
昨日浜離宮朝日ホールで、Beethovenチェロソナタ3番、ピアノソナタ月光。Bach無伴奏チェロ組曲1番、Brahmsチェロソナタ2番を聴きました。
ピアノのシュテファンはウィーンホッホシューレ時代のヒーロー。最年少でベートーヴェンコンクールで優勝したので彼の師匠のペーターマンデル教授人気が高まったほどでした。勿論昨日もシュテファン目当てで出かけていったのでした。
私も当時ペーターマンデル先生の日本人のお弟子さんとコンタクトを取り(ウィーン行きを薦めて下さった先生のお弟子さん)フォアシュピーレン(一度自分のピアノを聴いてもらう機会)を作ってもらえないかお願いしたのですが「カインプラッツ」=「席はいっぱい」ということでクリスト教授にとってもらうことになったんだった・・・とやはり知った顔をちらほら会場で見かけて20年前のことを次から次へと思い出したのでした。ペーターマンデル先生の名前さえ忘れていました・・・。

チェロはハーゲンカルテットのチェリスト。
シュテファンのピアノはなんといっても柔らかい音(ウィーンの男性で硬い音の人はいませんが)そしてちまちましていない音楽。(なんだか書いているうちにハーゲンダッツのストロベリーが食べたくなってきたけども)ハ‐ゲンのチェロもいぶし銀系ではなく輝き艶のある音で、昨夜のステージはとてもきらきらとしたもの(きんきんではなく)が2階席の私のところまで漂って包まれました。ステージの上に一枚板をのせた上で演奏していたので、ちょっと響きすぎて16分音譜は聴き取りにくかったです。

もともとチェロソナタ3番がなんだか苦手で(ベートーヴェンが未亡人にうつつを抜かしているというかロマンティックな旋律が他の作品の美しさと違って落ち着かないというか・・・)月光ソナタも幻想的風なという要素を際立たせていてやはり他のソナタとちょっと違うよ、という曲で、らしからぬ感じはよく伝わっていましたが、しかし3楽章はちと速過ぎではないかと・・・。

後半のバッハはやはり3大Bの中でも神様。
何度聴いても素晴らしい作品をハーゲンは自在に操っていました。
最後のブラームスはそれまでの作曲家からの開放感とブラームスの情熱が重なっていた。抑えつつも・・・。

贅沢なプログラムのアンコールはヴォカリーズ

シュテファンに代表されるようにウィーンのピアニストはグルダを除いて強烈な個性がない演奏でアクがなく圧倒されることもなく 決して停滞することなく流麗で美しいのですね。



浜離宮朝日ホールビルから徒歩3分?くらいの「成冨」のお蕎麦がおいしかった!
次回も時間に余裕があれば「腹ごしらえはあそこで、」と決めました。

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