piano class emi.i.

いいピアノを弾きたい

B好き

2010年11月25日 | 演奏会
バッハ、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、ブルグミュラー、Bで始まる作曲家が好き、なぜならB型だから。その証拠にかどうかわかりませんが B-durのBachのパルティータも大好き。(爆)(BAKU!)

この曲を聴いているとしあわせに、弾くともっとしあわせな気持ちになるからです。
そういう音楽的趣味、趣向の合う生徒さんにも、(波長の合う)この曲を勧めてレッスンでも頻繁に取り入れています。(もしかしてその人たちもB型?)同じように音楽、ピアノが好きでも 細かい趣向は分かれて当然だと思うほど音楽にも多様な魅力があるから。
安定した穏やかな美しさ。少々日常生活が思うようにいかなくても、そんなことどうでもいい。この音楽を聴ける、享受できることだけでいいじゃないか、と思います。
自分の生徒さんが同じようにこの曲が好きだといって 毎週さらってきてくれて、ここはこうしようよ、とかこうなっているとか共有するだけで これ以上のしあわせはないと。
サラバンドの和声展開なんか もうまいっちゃいますよね。(只今、生ビール&お酒一合、飲酒してます)
今日も、レッスンでそのBdurをサラバンドまでレッスンして、そのような曲に対する感想を生徒さんに話した。
同感している様子だった。(嬉)
そのあと、レッスン曲は Beethoven ソナタ「熱情」1楽章。
そうすると どうだろう、このままでしあわせ?もっともっとがんばらなくちゃいけない。熱情はBeethovenの熱?それが弾き手や聴き手のわたしに何を与えているのか。
たった今 この現状をかみさまに感謝しなくちゃ、と思ったわたしがもっと何かをしなくては、もっとしあわせにならなくては。もっと勉強しなくては!とむくむくとエネルギーがわき起こるかのごとく、心安らかではいられない。

これがBeethovenの中期、傑作の持つ魅力でしょうか。眠っていた(バッハで眠りについた?)細胞が急に騒ぎだしたよう。弾いている本人もそうでしょう。体温が上がりますよね。

レッスンが終わって(一杯飲んで^^;)これを書きながら考える。
先に熱情をレッスンして、バッハの組曲に戻ると、こんなに興奮しないのか?

答えはそういう順番にしたことがないので、今はわからない。
しかし、酒のつまみには いいネタではあります。m(  )m


  バッハのB-durの途中で 手を痛めてお休み中のNさん、早く善くなってまたたくさんの「B」を勉強できることを祈っています。

Bach B-dur Boutou Bubun.

















どうしても弾きたい! 続き

2010年11月24日 | 音楽教室
あれから数回のレッスンを経て 結局彼女がやりたかった曲は『まだ』。と本人も認めることとなり、違う曲を発表会に選びました。オーケストラでの演奏が有名なスケールの大きな曲だったので、もっと大きくなって彼女の生の音自体に重さ、迫力が出てきて弾いた方が良い。もっと体重が増えてから。

背の高さや、指の長さではなく、自然に鍵盤にかかる重み。が、いい音を出す大きな要因です。
子供のうちは、白魚のような華奢な指より、クリームパンみたいな手の方が、安定して上手に聞こえます。
大きな太い音、ゆったりとしたレガートがかかった音の元は 手や腕の重さです。がんばってがんばって出した大きな音は痛い音がします。
大人になり 自然に脱力できれば手の重さはそんなに重要ではないといえるのですが。(脱力ってのがまた大変難しい;;)

さて今日までに40曲は選曲できました。(祝)
あとは新人さんたちと私(汗)。
新人さんのデビューの姿がまだ想像がつかないでいます。あと3ヶ月後どのくらいの曲が弾けるんだろう?と。
そしてどういう構成にしたら全員が楽しめるのか、準備を進めたいと思います。

PS. Air MailのCDが無事ドイツの友人宅に届きました!
友人のメールによると、どうも開封された様子。税関で開けられていたようです。(税関でそのCDを聴いていたらと想像すると楽しいのですが、まさかそこまでチェックしている暇はないでしょう^^。)5週間かかりましたがちゃんと届く世の中でした。速達にするほど急いでもいなかったのですが、これからはExpressにしようかな。


ラフマニノフ パガニーニの主題によるラプソディop.43 第18変奏

2010年11月21日 | 演奏会
オーケストラとピアノのための曲で、このブログでも何度か書いた記憶がありますが、この18変奏だけをピアノ曲(1台用)にアレンジしたものがあれば、と探しているピアノ弾きは多い。
とても簡単なアレンジの譜面は既に持っているのですが 簡単にするためか調も違って どうも物足りないのです。

それが今やピアニスト、今井顕氏のアレンジの譜面が出版されておりました。
どうしてもこれを発表会で弾きたいというN君がコピーして持ってきてくれました。ありがとう!
これだけオケのパートもピアノパートの合間に入れてあると厚みも出て ピアノだけでも弾きごたえがあります。(もちろん弦楽器にはかなわない旋律をピアノが弾くのは歯がゆいのですが 仕方ない)
そして「ミュッセ」というサイトにいくと欲しい譜面を自分用に製本して送ってくれるそうです。
その譜面の最初に『このアレンジを公開の場で演奏する場合は今井顕の編曲だと明記すること』みたいな印刷があったので、その譜面はアップしません。

またYouTubeでは 今の演奏も過去のお宝演奏も聴くことができ、本当に便利な世の中。
知らない曲を勉強するのも 楽な時代になりました。
30数年前 母と何軒もレコード屋さんをまわって買ったウェーバーのピアノソナタのレコードとか、苦労して手にしたもののありがたさ それが後に思い出になることもなくなるのは、それはそれでどうかとも思うけれど。
そのネットの動画のおかげで1954年?だったかのラジオ放送で流れたケンプのフォーレの夜想曲6番、という絶品や 今をときめくYuja Wangというかわいらしいピアニストの超絶技巧の演奏も何種類も聴くことができました。
彼女の演奏の中でカルメンファンタジーというすごいテクニックの演奏を聴けるのですが、そのわきにあのホロヴィッツが同じ曲を弾いている動画もあるぞ、とサイドバーに目に入る。ぜひ聴かなければ!とクリックすると Yuja Wangの方がテクニックがすごいんですね(泣)あのホロヴィッツ様よりすごいと思わせる。(この曲のこの録音に関して)
そして再生回数も見れば 世界中にこれだけクラシックファンがいるのか、とかこんなに素晴らしい人がいるんだとか、こんな素敵な曲があるんだとか、家のリビングでお酒を飲みながら無料で知ることができる。
なんかおそろしい時代だともいえます。

(それなのに CDにダビングした録音を海外にいる友人に手紙を添えて郵送したのですが、相手に一ヶ月たっても届いていないのも現実。泣)


最後に2台のピアノのためにアレンジされた18変奏の冒頭部分の譜面  これはラフマニノフ自身の縮小版 









フランスの作曲家

2010年11月16日 | 演奏会
フランス人作曲家の曲を 「フランスもの」といういいかたをしますが、フォーレ、ラヴェル、ドビュッシー、ラロ、シャミナード、グノー、サン・サーンス、プーランク、アーン、ダマーズ(現在の作曲家)など

先日フランスものばかりのコンクールが行われ、その講評を書くという仕事の関係で しばらくそれらの曲の楽譜ばかり読んでいました。
寝る前に「水の戯れ」のCDを聴いた夜は明け方 あのリズムによって覚醒し引き続きすぐ忘れるような夢をみて起きました。脳裏に焼き付いた とはこのことかと思ったのでした。
新しいリズム。新しい音階。新しい響き。(新しいとは1800年前後からみて)弾き手の感情をはさまない、物語を読む側になる(主人公になるのではなく)音楽。客観性。色彩感・・・。瞬間的な、泡のように消えるけれど映像が残るような音。

「ドイツもの」といわれるそれ以前の作曲家たちに(特にベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーあたり、) 聴いてもらってぜひ感想をききたいなあと思いました。
みんな驚いたことでしょう。

フランスっておしゃれなのね、て思ったかなあ。






ウィーンフィル 日本公演2010

2010年11月11日 | 演奏会
昨日14ヶ月ぶりにウィーンフィルの響きを聴くことができました。
今回1日から10日の間に7回の公演 (4つの違うプログラム3人の指揮者)というパワフルなツアー。
3日のオフにコントラバス奏者の富士山滑落事故による死亡、という訃報が舞い込み 今年のツアーは団員にとってもファンにとっても忘れられない年になると思います。
写真はサントリーホール前のオーストリアの半旗です。サントリーホールの旗も並んで。

サロネン指揮 マーラー9番!ということでチケットを求めたのですが サロネンの「自身のコントロールの及ばない事情」(いったいなんなの?)という公演キャンセルで、86歳 フランス人指揮者プレートルがシューベルト2番とベートーヴェン3番エロイカ、というプログラムでした。今となってはこちらの方が魅力的だったともいえる。

当然のように美しいサウンドに包まれ シューベルトもベートーヴェンも極上なもので、非常にしあわせなひとときを過ごすことができました。
プレートル&ウィーンフィルも昔聴きましたが、その時より指揮者の存在感は増し、素晴らしかったあ。
指揮者の顔がよく見える席で聴いたので、通常より早めのテンポで英雄の2楽章葬送行進曲を緊迫感にあふれ振り終えたあとの間に団員にキスを送っていた。キスを送るしぐさがよく似合う。ちょっとバーンスタインを思い出した。
何年経ってもメンバーが少しずつ変化していても(どんな指揮者がきても)ウィーンフィルのサウンドはゆるぎない。(とりあえず25年は変わってない。)
弦楽器と木管、金管の絶妙な一体感はどこから生まれるのか。老舗の歴史とそれを守る環境がそのままあることに安心を覚えます。変わらずに上質を提供し続ける。母国の音楽を継承する姿勢。

また来年もこの贅沢な空間に身をおけるように毎日を過ごしたいと思いました。