piano class emi.i.

いいピアノを弾きたい

2年目、3年目

2009年11月28日 | 音楽教室
3歳児から大人の方まで、教えています。
ちいちゃな子供たちの中には ①ママがある程度弾ける人も、②私は(ママ)音符読めません。③私(ママ)もできませんし、パパさんはピアノのせんせいがこわかった子供時代の恐ろしい記憶しかないので(涙)、ピアノなんか弾けなくてもいい!という(できれば子供がこんなにやりたいといわなければやらせたくない!という親御さん(笑)(以上は子供さんがピアノやりたい!という場合)
又④子供本人はできればやりたくないがママに逆らえずやるハメに・・というケース。
・・・・というように多様なパターンの『始まり』があります。

どんな環境にあろうとも みんな似たような教材と私の20数年(指導歴)の経験のもとに同じようにレッスンがスタートするわけです。
でも十人十色、進み方はみんな違う。
本人も親御さんも私も どうなるんだろう?と手探りです。
きっといやだけど来ているんだろうな?という子は ちょっとかわいそうに思うのですが、そんな場合も「きっといつかやっててヨカッタ!と思わせるぞ。」と逆に闘志を燃やします。(だって私は本当にそう思っているのだ!)

しかしながらなかなか最初のひと月、半年・・くらいたってもこの子は「楽しんでレッスンにきているのか?」「同じ注意が続くがちゃんと訊いているのか?」という半信半疑のレッスンが続く子供もいます。 
でも 今
2年目遅くとも3年目になると「私の云っていることはこの小さな子にちゃんと伝わっている。」と確信を持てる時が必ず来るのだということを実感しています。
教材が2冊目3冊目に進む頃の時もあるし、発表会を経験したあと、というときもそれもさまざまなタイミングでその嬉しい瞬間が訪れるのです。それはじわーっと染み込むようなしっかりとした感動です。
きっと本人も自信がついているだろうし、根気よく正しく楽譜を「自分で読んで自分で音にする。」という基礎力。それが第一段階終了といえるでしょう。
「譜を読むことを放棄する」ことにならないように。
あとは反復練習ができるかどうか、という違う壁と闘うことになる、それも学ぶこととはこういうものだ、と習慣にする。
そこからは本人の「どれだけ上手になりたいか。!」にかかってくる。
もっとうまくなりたい、どうしてもこれができるようになりたい!という執着が困難を克服できるのですから。

いっとき この子は続くかな?と思ってしまったことを反省しながら この子にこれを要求するのは無理かな?と思っても 常にもっともっと!と思って小言を懲りずに云い続けようと思うこの頃です。

『ショパンの音楽記号』

2009年11月25日 | 
久しぶりに大きな本屋さんに行きました。
好きですね、あの匂い。
案の定読みたい本ばかりがどんどん新しく並んでいて(喜)、大人買いせず?自制して(涙)2冊だけ購入のうち一冊を音楽を愛するみなさまにご紹介いたします。

セイモア・バーンスタイン著
『ショパンの音楽記号』 ~その意味と解釈~
音楽之友社 刊

自筆譜フェチでもあるので、無数にある自筆譜の写真も嬉しいのですが、いつも楽譜を読んでいて「なんじゃこれ?」というたくさんの疑問・・・音大時代も先生に訊けなかった?ちがうな なんかおかしいけどまあこんな感じかな?で訊くまでもない。とすませていた多くの疑問。
そしてそれがきっと間違ってはいないだろう。というよろしくない「ぼけ」意識=阿呆にスルドイ突込みをいれてくれる参考書となります。

・ブラームスに頻繁に出てくる『poco f 』
・だんだん大きく。という意味のヘアピン マーク。見るからにだんだん大きくしてよ!って作曲者の声が聞こえてくるようですよね。でもその記号のすぐそばにcrescendoがあって しつこいなあ(汗)と思ったりしたこと。逆に同じだんだん大きくのヘアピンマークのすぐ下にdim.の言葉・・・。
・ベートーヴェンのespressivo   なんとこれにはテンポを落として演奏することを意図していた!!等々 譜例の数も多く(全部自筆譜ではありませんが)
・ショパンのペダル記号の*マーク・・・ペダルをあげて!マーク・・・これも真面目にペダル機能をはずすとおかしなものになるので、無視したりしていましたが、違うショパン自身の演奏におけるシークレットというか技がふんだんに詰め込まれているのだ!という意見。
このバーンスタインさんの解釈・・・かなり説得力のある解答はこれからじっくり熟読してレッスンで役立たせていただこうと思います(笑)

・・・力強い助っ人になりそうです。

『Buddy-Buddy』Suite  

2009年11月23日 | 演奏会
去年から我がクラスにきた新海美音さんと彼女の親友という桝井美結さんの作曲した連弾曲を作曲者お二人が演奏するというので、オーチャードホールに聴きにいってきました。(11月21日)
この演奏会はヤマハ主催の「第38回インターナショナルジュニアオリジナルコンサート」という大きなイヴェントで、世界に広がるヤマハ音楽教室日本4600、海外1600教室の中のジュニア専門コース 研究クラスで生徒さんたちが自ら作曲した曲・・・総数はいったいいかほどか?  その中の去年のベスト13に選ばれた楽曲の披露演奏会。
美音ちゃんはもうヤマハは辞めてしまったのですが、(桝井さんはその後もヤマハで、作曲アレンジの勉強を続けられています。)在籍した時のこの作品がとても優秀なので、この栄誉の中彼女の云う「アイカタ・・・美結さん」とまた練習に励んで大勢のお客様の前で素晴らしい演奏を聴かせてくれました。オーチャードホールという大舞台で・・。

『Buddy-Buddy』(仲良し)Suite 組曲
1Break Out
2in the mirror
3Happy Monday
の3曲の組曲です。タイトルだけみても(当時の)小学5年生?とは思えないほど洒落ているし、私は去年すでに優秀曲だけCDになっているので、聴いてみてください。と家で聴かせてもらってびっくり仰天の完成度。ジャズを思わせるノリのいいリズムと和声・・・思わず『え~こんな曲を作っているの~!!スゴスギ』と聴き終わって興奮して部屋中をどかどか歩き回ったほどでした。

久しぶりに生演奏を聴いたけれど 暗譜でのりのりで、色違いの素敵なドレスの6年生の二人の演奏は「自作自演というものの完璧度」・担当の先生のご指導もあったのでしょう、ふたりの仲良し度はピークに発揮され 大変微笑ましく感心しきりでございました。

ヤマハという大企業のシステムもまざまざと思い知ったし、その他の演奏者たちも素晴らしかったし、彼らのこれからの音楽人生が豊かなものになるよう祈るばかりです。

譜面に書いてあるものからしか何も生み出せない私からすれば これだけの作品を創りあげる想像力と構成力と耳・・・。もうすでに彼らは立派な音楽家です。
ヤマハからItou PIANO KLASS に来てよかった!と思ってもらえるようにしなければいけません。しょうがない・・・もっと厳しくするっきゃないわ。(爆)

この演奏会の模様は BS朝日にて2009年12月23日16時から放送されます。
是非 子供たちの「表現したがっているココロ!」をご覧くださいませ。

くるみ割り人形 トレパーク

2009年11月16日 | 音楽教室
月曜クラスの子供たち、12月12日の発表会の曲がやっと見通しがたち、ほっとしているところです。ほんとにほんとに やっとほっと・・・。『YH』とちまたで云うかどうか知りませんが・・まさしく『YH』であります。・・といっても祝日があるため、残りあと3回じゃない に に 2回!のレッスンで発表会です!

チャイコフスキーのバレエ曲をチャイコ自身がバレエのおけいこ用にオーケストラ版をピアノソロ用にアレンジした曲を選んだSちゃん。彼女もバレエを習っていて、クリスマスにこの曲を踊るらしい。前回の発表会から「発表会はチャイコフスキー!」と決めている(かわいい。)たしか
「『チャイコフ好きー』なんだね。」といったら スルーされたんだっけ・・・
大人の手で弾いても無理のある譜面を最後少し音を減らして、挑戦しています。
私も弾いてあげたいので、弾くけど最低10回は練習しないとテンポで弾けないところがあります。(汗)
きっとどなたも『ああ~!あの曲ね』と御存知のにぎやかな曲です。ロシアの踊り・・コザック?でしたっけ?(腕を組んでしゃがんで足を交互に出す踊り)弾いているとバレエ観たくなっちゃいますね。弾くのも踊るのもた~いへん。
曲を知っている(とても速いテンポの曲!)からか、すべての子供の習慣か、音もよく把握していないうちから「速いテンポ」で弾きたがって、一曲を弾き始め、終わるまでに『速い 超おそっ、超はやっ、』のテンポ変化の連続で いったい何を弾いているのかわからない時期。忍耐期を数週間過ごして テンポの一定という安定期に至るのです。
この忍耐期を いかに『短くすませるか。』ここがこれからの課題ですね。生徒さんにとっても私にとっても・・・。(運指を決める、アーティキレーション、ペダル、難所を無くす・・・練習期間)
安定期にもやることはたくさんありますけど、それがイコール音楽する時間と云えます。
忍耐期が過ぎれば それはそれは楽しい音楽の時間がやってくるのですから。
ヤッホー!
これも『YH』だ!


PS.次回11月30日はレッスンあります。12月21日はお休みです。連絡ミスをしました。すみません。よろしくお願いします。



ベートーヴェン ソナタ悲愴 3楽章

2009年11月01日 | 音楽教室
レッスンが終ってピアノの部屋のドアを開けるとリビング中がすごい煙。霧がかかっているような・・・。
煙の正体は夫が私のかわいい生徒さんたちに御馳走したかったようで、ちょうど焼き芋が焼きあがっていました。欲しかった燻製鍋を買って、いろいろなものを燻製にして楽しんでいるのですが、さつまいもも15分中火で焼いてそのまま15分蒸すと見事「焼芋」ができあがるのです。(いつかベーコンを作るのが目標なんですが・・・。)

こどもたちはアツアツで、ふーふー云いながら、帰りの電車の時間も気にしながら、中腰で(椅子に座っているほども時間もないほどの慌ただしさで)食べていた。(^^)
そのレッスンでは悲愴の3楽章をやっているのですが、その旋律がテレビドラマの「渡る世間は鬼ばかり?のテーマソングに似ていると誰かがいっていた、という話題になり、『♪どれミ♭ふぁミ♭れミ♭ どっそそ』と遊び弾きをして、次の子供も来て交代でちょっと食べて、その子も悲愴の2,3、楽章を課題にしていたので、おやつタイムとソラミミアワー?なんだか日曜ということもあって、ゆったりしたレッスン日でした。
ベートーヴェンのソナタと焼き芋とテレビドラマのテーマ曲・・・。不思議なつながり。
あのテーマ曲を作ったヤクルトファンだった羽健さん(ピアノもめちゃうまでしたね・・)・・・悲愴の3楽章のレッスンで話題になっているとは思わなかったでしょうね・・・。

悲愴の2楽章、、、緩徐楽章で自然に旋律に心を込められるように弾けるようになった中学1年生たち・・・大人になったなあと、年長サンのころをそっと思い出していました。
3楽章はひとことでは言い表せないが、2拍子のテンポにさらりと乗って決めるとこびしっと決めましょう。
最初の『♪そどれミ♭・・・』の指は1213・・・がベストだと思っています。