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いいピアノを弾きたい

スカルラッティ

2008年05月03日 | 音楽教室
ドミニコ・スカルラッティはバッハ、ヘンデルと同じ年1685年(音楽史的に名産年かも)にナポリに生まれ、イタリア代表?でも500を越えるチェンバロソナタはリスボン、マドリードで王女のチェンバロの師という地位にいたときに作られています。
比較的裕福な生涯だと思いますが、精神的に不遇であったのはどの作曲家も共通。
私はホロヴィッツの演奏を通してスカルラッティに魅せられました。クープランや、ハイドンのように彼らの譜面の奥にある(音譜を起こすことはロマン派より容易かもしれないが)ユーモアやペーソス、思いつくすべての感情、忘れていた感覚さえ隠している楽曲。しかも技術が無くして再現できないお洒落なもの。という認識です。

その
「スカルラッティのソナタ指定3曲から1曲。
 バッハの3声から好きなものを1曲。
 クランマーエチュード3曲から1曲を自分で選択し、6分間にまとめよ。」

以上が今年の毎日音楽コンクール小学生の部の予選課題曲ですと。
これは演奏を聴く側は異常に楽しい!プログラムだけれど小学生に準備させるのは大変なことです::#
音大生でも様式感を出してきちんと演奏できる人は少ないと思います。
かなり高度で質の良い勉強をしていないといけない。
「小学生なんだからスカルラッティも無邪気に弾かせれば美しいよ。」などと音楽の楽しさを謳っている場合ではないようです。

スカルラッティなんて失恋のひとつやふたつ経験してもらわないと・・・・と嘆くのは放棄でしょうか。
もっともっと勉強しなくてはいけません・・。

スカルラッティの皮肉まじりの呼びかけは、
『・・・批評家的ではなく、むしろ人間的に接してください。そうすれば一層多くの楽しみを得ることができるのです。両手の使い方をはっきりさせるために右手にD、左手にMの記号をしるしたことを申し添えます。さようなら。』
だそうです。超おもしろい人だったことでしょう。

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