piano class emi.i.

いいピアノを弾きたい

ウィーンフィル in JAPAN 2011

2011年10月21日 | 演奏会
10月19日 プログラムF  サントリーホール
・ブラームス 悲劇的序曲
・シューベルト 未完成 交響曲

・マーラー 「少年の魔法の角笛」「七つの新作歌曲集」から
  番兵の夜の歌、ラインの伝説、麗しきトランペットが鳴り響くのは、この世の生活、原光、塔の囚われ人の歌、無駄な骨折り、魚に説教するパドヴァのアントニウス、高い知性への賛歌、死せる鼓手、少年鼓手

バリトンはマティアス・ゲルネ

(そうそう指揮はエッシェンバッハ)

サントリーホールはやはり大きくて、みなとみらい小ホール、オペラシティ、はたまたムズィークフェラインだったらもっと響きに酔うだろうと思ったブラームス、シューベルト。なかなか私の席に音がひとつになってこなくて、(大きなうちわであおぎたかったけど)チェロの優しいppを安らかに聴いていました。
未完成もウィーン節(名古屋弁)のオーボエを期待していたが メンバーがトラ(エキストラ)でなんとも中途半端なソロで残念でした。
パウゼ(赤ワイン)をはさんで聴いたゲルネ。
彼へのリスペクトが全てという絶品でした。一気に総力が結集した。
ゲルネの音楽を支持しない団員はいないでしょう。ひとつになってマーラーの世界を再現してくれた。超難しい音程をああもやすやすと決める技術は超一流だからこそです。歌手もオーケストラのどの楽器も。
きっと現在世界一のマーラーだといっていい。まあ私が断言してもたいした意味はありませんが(笑)、これ以上の演奏を望む人なんぞいないだろうし、マーラー本人も
「Danke viel mal」と云うにちがいない。

ウィーンにいるかのような感覚でした。

ゲルネもウィーンフィルの音を愛しているのだろう、鳴り止まない拍手のあとのアンコールでは打楽器奏者の横の椅子にちょこんと座って、青ダニと雷鳴を嬉しそうに聴いていました。
ほんとうにウィーンという音楽の都の誇るべき「歴史」が東京のある夜に愛すべき音楽家たちの手で再現され そこに居る事ができたしあわせに心から感謝いたします。

近いうちにまたウィーンに行くぞ、と決めた夜でした。

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