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いいピアノを弾きたい

シファソ

2011年01月10日 | 演奏会
旋律(メロディ)がどんな和音に乗るか(単純な和音か複雑な和音を持って展開しているのか)ずっと右手が同じ音でも左手の伴奏が変化していればそれは曲(お話)として進行していきます。
①和音変化=和声進行を意識して弾くと 基礎工事のしっかりした建物ができます。
②旋律だけを追いかけて弾くと 流されやすいセンチメンタルな演奏になると思える。
少し具体的に例えばリストのコンソレーション3番、旋律で歌おうと弾くと いろんな「小芝居」をしたくなる。
和音を考えバスの変化から曲を作っていこうとすると 曲の奥行きがみえてきて 「小芝居無用」にしたくなります。その小芝居が調性の「決まり」にのっとって考えると その場限りだったり逆に常識的でなかったりするのです。「転調の準備にはいった音」は見逃せないし、それが伴奏に含まれている場合は旋律は「その伴奏の音」を意識していないと いつのまにか転調してたんだね、という演奏になる。例えばそういう音をいつも大事にしている筆頭はチェルビダッケや、晩年のホロヴィッツ、とか
①と②どちらが その人のその時の感性に合うか。という問題で、こうあるべき。という正解は作曲家に尋ねなければわかりません。まあ①プラス②が理想なんでしょうね。
ただ②ばかり先行しがちな生徒さんたちが①を考えるようにすれば音楽の方向、選択肢は広がりますよね。
まだ若い頃 あれも弾きたいこれも弾きたいとがむしゃらにたくさんの曲を譜読みしていた時は そんなこと二の次でしたし、和声進行の面白さにはまった人は 作曲する側に進んでいく。
今年は 遅まきながら和音にこだわって譜面を読んでいきたいと思います…。

ヤマハの新しいテレビCMが「♪ドミソ、シファソ、ドミソ」でした。
最初は普通ドミソ、『シレソ』と学びます。ー- が基本。
シファソは 7の和音。7つ目の音が加わるとほんの少しおしゃれな響きに包まれることになります。

また 幼児の生徒にレッスンで音当てをするとき、①ドミソ、②ドファラ、③ミソド、④ファラドまで正解するけど⑤にミソドと降りたとき、ミソドを「シレソ」と答える子供がいます。それはファラドがへ長調のドミソで④の音を聞いたあとミソドを聴くとミソドがヘ長調のシレソ(の①転回形)に聞こえるんですね。④を聴いた後耳がへ長調をハ長調に転調して聴いてしまう現象。(移動度になっている。)
固定度と移動度の違いも もって生まれた感じ方のひとつなんでしょう。

和音分析は面白くて でも無限ではないので、ぱっぱとこの音は転調した属調のの和音なんだから。ってすぐわかったらどんなに楽しいかと思います。ロマン派、フランス音楽などはまずここは何調か?と5分くらい考えてわからないこともあります(汗)学校で習っている時は 分析より、弾いてなんぼじゃ、っと思ってソルフェージュの時間は苦痛でしたが…。
今からでも遅くはないと思うしかない…。






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