キリスト者の慰め

無宗教主義の著者が、人生の苦しみに直面し、キリストによって慰めをえる記録

己自身を吟味せよ

2010-09-26 18:23:48 | 聖書原典研究(パウロ書簡)
パウロ書簡のキーワードに、δοκιμαζω(ドキマゾー)という語がある。 この語は「吟味する、確かめる」という意味であって、 吟味した結果として「是認する」という意味にもなる。 語の使用頻度もそうだが、使われている重要度においても、 この語は、「義(δικαιοσυνη)」とか「キリストにあって(εν Χριστω)」 に匹敵するパウロ書簡のキーワードなのである。 問題なのは、何を吟味 . . . 本文を読む

ヨハネの洗礼

2010-09-19 17:44:08 | 聖書原典研究(共観福音書)
前回の投稿記事において、同じ福音書・同じ記事といえども、 書いている著者によって、その意味あいは随分異なることを書いた。 今回も、マルコ伝とマタイ伝における意味あいの違いを一つ。 どの福音書にも記述されている、イエスがヨハネから洗礼を受ける場面。 マルコにおいては、イエスが水から上がられることに強調点が置かれ、 ヨハネの洗礼は「イエスの復活」という意味あいが与えられ、 マルコ伝そのも . . . 本文を読む

聖書にある個性

2010-09-12 19:16:13 | 聖書原典研究(共観福音書)
聖書には3つの福音書があって、イエスの生涯を伝えている。 (ヨハネ伝は少し別格の福音書だから除外する) マルコ伝、マタイ伝、ルカ伝である。 これらは通常、共観福音書と呼ばれている。 みな、イエスの生涯を伝えたものである。 だが、書いた当事者が違うから、同じような記事であっても、 その解釈は随分と違う。 我々が聖書を読む際、留意せねばならないことは、 彼らの福音書を読んで、イエスとい . . . 本文を読む

信仰=服従

2010-09-05 16:10:23 | 聖書原典研究(共観福音書)
そのとき、ある律法学者が近づいて、 「先生、あなたがおいでになる所なら、どこへでも従って参ります」と言った。 イエスは言われた。 「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない」 ほかに、弟子の一人がイエスに、 「主よ、まず、父を葬りに行かせて下さい」と言った。 イエスは言われた。 「わたしに従いなさい。死んでいる者たちに、自分たちの死者を葬らせなさい」 (マタイ伝8-19~ . . . 本文を読む