金融庁から相場操縦、銀証情報共有違反等で業務停止命令を受けていたSMBC日興が同社の社長や親会社の会長、社長等の一斉処分を発表した。
相場操縦は顧客の信頼を裏切る背信行為であるが銀行・証券間の顧客情報共有も罪深い。
それにしてもコンプライアンス部門の深刻な人員不足を同社トップはどう認識していたのか。
以前から様々なよからぬ噂が飛び交っていたにもかかわらず、である。
処分内容で注目させられたのはSMBC日興社長の半年間無報酬と再建に道筋をつけた後の辞任表明である。
辞任の時期について明確な言及はなかったがここまで言うからにはそんなに先の話ではなかろう。
処分の対象には現職者のみならず不正が始まったとされる当時の社長たちにも及んだ。
報酬の相当部分返納は当然のことだろう。
加えて処分の対象はSMBC日興関係者だけに留まらず親会社である三井住友FGや三井住友銀行のトップにも及んだ。
「銀行から証券に派遣する役員には経験に乏しい分野もあった」とのFGトップの発言は何の言い訳にもならない。