昨日野暮用で愚妻と隣町に出かけた。
所用を済ましてバス停に戻ったのだがあいにくバスが出たばかり、20分ほど待つ羽目になった。
休憩を兼ねて昼食を、と思ったが土地勘はない。
周りを見渡すと少し先に「結婚披露宴 法事、各種ご宴会」を看板を掲げたややレトロっぽい割烹料理店が目に入った。
「法事」はともかくとして今時、街の割烹料理店で「結婚披露宴」なんてあるのかねぇ、と思いつつ暖簾をくぐった。
店内には遅い昼食を楽しむ3,4組の客がいたが待たされることはなかった。
驚いたのがメニューの豊富さとユニークさだ。
その次に驚くのが料理が出てくるスピードである。
3番目には値段の安さである。
筆者がオーダーしたのはサンマー麺と握り寿司のセットだったがこんな組み合わせはかってで遭遇した記憶がない。
オーダーした筆者もずいぶん変わり者だねぇ。(笑)
スピードについてはわれわれよりも遅く入店した一人客が早々に鍋焼きうどんを平らげ店を出ていったことで十分立証できるだろう。
安さにについては愚妻がオーダーした煮魚定食で例証しよう。
主菜はマグロ、カンパチの煮つけだが大ぶりの塊が4個もある。
小鉢はマグロの剥き身、シラスおろし、冷ややっことお新香、みそ汁のお椀が付く。
ご飯は当初大もり状態で運んできたがさすがに量が多かったので店員に減らしてもらうよう交渉していたが2度目に運んできたものもまだ多かったので再要請していたほどだ。
いやはや凄いサービスである。
その上店員のきびきびとした応対も過不足がなく素晴らしい。
150%満足して店を後にしたのだがなんだかテレビ番組「孤独のグルメ」の主人公になったような気分であった。
まだまだ日本の食堂文化も捨てたものではないねぇ。
いよいよ今年もあと1週間を残すだけになった。
1年の節目に振り返ってみるのもいいだろう。
一番大きな出来事は外出中に突如TIA(一過性脳梗塞)を発症したことだ。
歩いている途中に、本当に何の前触れもなく足がもつれるようになった。
丁度泥酔状態のように千鳥足になってしまったのだ。
それと同時に呂律が回らなくなってしまった。
しかし歩行の方はしばらく休んでいたらほぼ真っ直ぐ歩けるようになった(ただ一度だけエスカレーターに乗った時よろめいて手すりにもたれかかってしまったことがあった)。
問題は言語障害の方だった。
定地は徐々に軽くなってきたが完全に回復するには2,3日かかった。
後でネットで調べたらTIA発症者の3割ほどは真性脳梗塞につながるとのことだ。
その後行きつけのクリニックでこの経験を話したらこっぴどく叱られた。(笑)
何故すぐ救急車を使ってでも専門機関を診断を受診しなかったのか、と。
「今から行きましょうか?」と聞いたら「もう遅いよ」という返事だった。
「何とか難は免れた」と感じた一瞬だったねぇ。
知らないことはまだまだ多いのだ。
NHKの朝ドラ「ちむどんどん」を楽しんでいる。
ストーリー展開もさることながら私にはもう1つ別の楽しみがある。
タイトルバックに出演者に続いてドラマ制作を支える技術スタッフが紹介される。
昔の映画などでは「時代考証」やら「殺陣指導」などをよく見かけたがこの番組ではさらにデティールあるいは抽象的な分野が紹介されるのだ。
ドラマの舞台が沖縄なので「沖縄ことば指導」や「三線指導(必ずしも正確な表現ではないが、以下同様)」があるのは分かるがそれ以外に「風俗考証」「テーブルマナー」や「新聞考証」「医事考証」「所作指導(テーブルマナーとは別に)」なんてものもある。
それらがドラマのどの場面で使われていたのかドラマの中で探すのである。(笑)
多くの場合想定はつくのだが中には分からないまま15分ほどのドラマが終了してしまう時もある。
そんな時はわが視聴能力の注意不足を恥じるのみだ。
それにしてもドラマ制作は多くの人々に支えられているのだねぇ。
本書については以前から存在そのものは知っていたが気になったので改めて読んでみることにした。
この書物はいわば若者による冒険旅行の旅行記のようなものなのだが著者の好奇心や冒険心がふんだんに盛り込まれている。
今はそのスタートに当たる香港・マカオ編を読破中だが通常の旅行ガイドブックとは異なった楽しみが得られるのである。
著者は香港には予定外の長逗留になったようでいろんなところに出かけている。
日本語や英語が通じないので筆談を重ねたり騙されないようにヒヤヒヤしたり、でディープな体験は実に面白い。
街中を歩き回る様は今はGoogle map やストリート・ビューが手助けしてくれる。
本書に出てくる飲食施設なども多くは現存しており読者は著者と認識を共有できるのだ。
むろん時代背景が異なっているので時の流れを感じさせることもあるがそれはそれで歴史を勉強できる。
香港は近く行政長官が交代する見通しなので民主化運動抑圧が強化されることは必至である。
果たして香港はどう変わっていくのだろう。