第7回「Daigasグループによるカーボンニュートラルに向けた取り組み」
日時:2024年7月11日(木)13時~15時
場所:城内公民館2階 視聴覚室
講師:大阪ガス(株)エナジーソリューション事業部 清水拓哉さん
本日の午後の講座は、いつものフィールドワークではなく座学でした。受講生には、大学を卒業したばかりの方もおられますが、長年働き詰めだったという方がたくさんおられます。市民大学のような学びの場を得られることは本当にありがたいことだと思います。
さて、午後からは、午前の講座内容と関連性がありますが、身近な大企業が実施されている環境活動について学びました。
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本日のお話は9項目と多岐に及ぶものでした。
1.都市ガスのはじまり
2.都市ガス事業について
3.LNG市場の動向
4.国のエネルギー政策と都市ガス業界の動向
5.トランジション期の取り組み~低炭素社会の実現~
6.脱炭素社会実現への取り組み
7.再生可能エネルギー事業の取り組み
8.エネルギーの安定供給とレジリエンス
9.2025年大阪・関西万博
1.都市ガスのはじまり
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明治4年(1871年)、貨幣鋳造の熱処理とガス灯に用いるために石炭ガスの製造を開始、明治38
年に大阪市内のガス灯向けのガス送出開始。1975年天然ガス転換スタートし、1990年完遂。
都市ガスはメタンを主成分とする天然ガスを冷却して液化したガス燃料ですが、大阪ガスさんは
都市ガス事業者なのです。
2.都市ガス事業について
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2018年「大阪ガスグループ」から「Daigasグループ」に名称を変更し、分社化を進めています。
Daigasガスアンドパワーソリューション(株)が製造業務を担っているそうです。
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全て自社の8隻の大型タンカーで輸入されたLNG(液化天然ガス)は、製造所で付臭(安全の
為臭いを付ける)した後、総延長約63000キロにものぼるパイプラインで、工場や家庭などに
送られています。
3.LNG市場の動向
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LNG価格は為替や地政学リスクが大きく影響するが、Daigasグループは長期契約でLNGを
調達することで価格の安定に努めているそうです。
4.国のエネルギー政策と都市ガス業界の動向
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「第6次エネルギー基本計画」の中で、脱炭素化までの移行期での天然ガス利用促進と合成
メタンがキーワードのようです。
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2020年10月、当時の総理は2050年までに「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しま
したが、これは温室効果ガスの排出を全体としてゼロとすることで、排出量と吸収・除去量の
差し引きゼロにすることです。天然ガスシフトや合成メタン(e-メタン)が大きく貢献してほ
しいと思います。
5.トランジション期の取り組み~低炭素社会の実現~
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天然ガスへの転換期(トランジション期)に、「ガスコージェネレーションの普及」や「エネ
ファーム(家庭用燃料電池)の普及」などでCO2削減に貢献したいそうです。
6.脱炭素社会実現への取り組み
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低・脱炭素の鍵といわれる「e-メタン」が一日も早く技術確立し、天然ガスから移行してほしい
と願います。
また、来年開催される大阪万博会場では、メタネーション実証プラントが紹介されるそうで楽しみ
です。
7.再生可能エネルギー事業の取り組み
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幅広い再生可能エネルギー電源の開発を推進中。
➀バイオマス発電:バイオマス専焼発電所の発電容量で国内トップレベル
②風力発電:早くから陸上&海上風力の両方に取り組んでいる
③太陽光発電:全国376ヶ所、約70万kwの太陽光発電を運用
この中で、太陽光発電に関しては、自然や環境破壊の恐れがあるメガソーラーより、各戸の屋根に
設置することを推奨されました。まったく同感です!
8.エネルギーの安定供給とレジリエンス
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都市ガスインフラは、阪神・淡路大震災以降、耐震性の向上に注力してきたそうです。
それにより震災時の復旧時間が大幅に短縮されたそうです。つまり、都市ガスインフラの
回復力、復元力(レジリエンス)が高まったことを意味しています。これで安心だー!
9.2025年大阪・関西万博
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ガスパビリオンの建物形状(写真なし)は屋根がかなり尖がっていますが、これはガスの炎を
イメージしているそうです。地球環境産業技術研究機構、エア・ウオーター、大阪ガスの3社
は、「カーボンリサイクルファクトリー」という実証プラントを公開するそうです。
皆さん、是非万博に出掛けて直接見学してくださいね。
次回は、7月25日(木)
場所:城内公民館
午前:「市内の環境保全活動団体の紹介➀」
午後:「受講生交流会」 です。