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★セブ島の旅・其の12★ホテルの中でカヌー

2013年02月15日 | ★旅行★外国
カヌーとは、カリブに先住したアラワク族インディアンの言葉で、カリブ海周辺の小型舟艇の名称である。それから転じて、世界各地の伝統的な舟艇を指して使われる用法が一般化しているが、明確な定義は無い。なお、現代の英語において「カヌー」と呼ばれうる船舶は、地域により「カヌー」「カノア」「カノ」「ワカ」「ワア」「ヴァカ」など様々な名で呼ばれている。

カヌーの定義の難しさ
こうしたアフリカの伝統船もカヌーと見られる場合がある。
カヌーの定義は多様であり、競技団体による慣習的な定義は例外として、一義には決定できない。パドルで水を掻き、前進する舟全般を指すもの、という考え方もあるが、この定義ではオセアニアで広く用いられている帆走カヌー(Sailing Canoe)や航海カヌー(Voyaging Canoe)は包摂出来ない。船体側にも支点を持たせたオールや艪を使用しない舟艇という考え方もあるが、ミクロネシアで用いられるシングル・アウトリガーの航海カヌーの櫂舵は足で操作するし、ポリネシアで用いられるダブル・カヌー形式の航海カヌーの櫂舵は、ロープで船体に結縛されている。

これはそもそも、カヌーなる用語が近代以降は「ヨーロッパ人の用いる船舶ではないもの」という形で使用されていた歴史から来る必然である。カリブ海周辺の小型船舶の名称を北米大陸から大洋州に至る広大な地域の船舶に応用した時点で、「カヌー」という語の多義性、曖昧性は宿命づけられてしまったと言える。すなわち、「カヌー」という語の内実は、語用論的にしか捉えることが出来ないのである。

なお、日本の競技カヌー界ではカヌーは「カヌー」、アウトリガーカヌーは「アウトリガーカヌー」と呼び、区別している。カヌーやカヤックを使うスポーツ全般をパドルスポーツと呼ぶこともある。
































カヌーとカヤック
現代における言葉の使い分けとして、「カヌー」は基本的にオープンデッキのタイプを指すのに対して、「カヤック」は基本的にクローズドデッキのタイプを指すが、日本においてはカヌーという言葉の中に広義でカヤックを含める場合もある。

しかし、この定義では船体に樹脂製のパッキンを用いたハッチを装備して密閉し、船体と船体の間にクロスビームを渡してその上にデッキを張るという構造を持つ、ポリネシアのグラスファイバー製航海カヌーは、はたして「カヌー」なのか「カヤック」なのか定義できない。

実際にカヌーやカヤックを漕いでいる人たちの間では、ICF (International Canoe Federation)による定義が一般的になっている。 ICFのCanoe Slalom Competition Rules 2009によれば、カヌーとカヤックの定義は下記のようになっている。(原文は英文) 「カヤックはデッキをもつボートで、選手がその中に腰をかけて坐り、ダブルブレードのパドルで推進するものでなければならない。カナディアンカヌーはデッキをもつボートで、選手がその中に膝をついて坐り、シングルブレードのパドルで推進するものでなければならない。」 上記の定義に基づいて、クローズドデッキのカヌーが存在し、オリンピックのスラローム競技にもなっている。 ICFルールによれば、オープンデッキタイプのカナディアンカヌーについては定義が無い。

現代のレジャー用カヤックはリバーカヤックとシーカヤックに大別される。

地域ごとの特徴
現代における言葉の使い分けとして、「カヌー」は基本的にオープンデッキのタイプを指すのに対して、「カヤック」は基本的にクローズドデッキのタイプを指すが、日本においてはカヌーという言葉の中に広義でカヤックを含める場合もある。

しかし、この定義では船体に樹脂製のパッキンを用いたハッチを装備して密閉し、船体と船体の間にクロスビームを渡してその上にデッキを張るという構造を持つ、ポリネシアのグラスファイバー製航海カヌーは、はたして「カヌー」なのか「カヤック」なのか定義できない。

実際にカヌーやカヤックを漕いでいる人たちの間では、ICF (International Canoe Federation)による定義が一般的になっている。 ICFのCanoe Slalom Competition Rules 2009によれば、カヌーとカヤックの定義は下記のようになっている。(原文は英文) 「カヤックはデッキをもつボートで、選手がその中に腰をかけて坐り、ダブルブレードのパドルで推進するものでなければならない。カナディアンカヌーはデッキをもつボートで、選手がその中に膝をついて坐り、シングルブレードのパドルで推進するものでなければならない。」 上記の定義に基づいて、クローズドデッキのカヌーが存在し、オリンピックのスラローム競技にもなっている。 ICFルールによれば、オープンデッキタイプのカナディアンカヌーについては定義が無い。

現代のレジャー用カヤックはリバーカヤックとシーカヤックに大別される。

地域ごとの特徴
北アメリカ アメリカ・インディアンの用いるカヌーの多くは丸太を刳り抜いた丸木舟である。アメリカ合衆国のワシントン州からカナダ、アラスカにかけての太平洋沿岸の温帯雨林、針葉樹林に居住するハイダ族、トリンギット族、クワキウトル族などは樹高60mにも及ぶベイスギ、ベイマツなどの針葉樹を加工してトーテムポールや板葺きの大建築を造り上げてきたが、船の面でも数十人の乗用が可能なカヌーを作り、鮭や鱒の漁に用いた。一方、カリフォルニア州のチュマシュ族だけは複雑な構造を持つ縫合船を用いており、ポリネシアのカヌー建造技術が何らかの形で伝播していたのではないかと考える研究者もいる。またエスキモーやイヌイット、アレウト族が使用するカヤックは、獣骨や木材の骨組みに獣皮を張るという構造であった。カナディアン・カヌーは本来は木材の骨組みに樹皮を張る構造であった。

ミクロネシア ミクロネシアではパンノキを船体にした縫合船のシングル・アウトリガーカヌーが広く用いられていた。小さいものはラグーン内での漁労用であるが、大きなものは十名近い乗員を乗せて数日間以上の外洋航海を行うことが可能な航海カヌーである。カロリン諸島からヤップ島へのサウェイ貿易には、このような航海カヌーが欠かせなかった。また、ヤップ島の石貨の中でも古い時期のものは、航海カヌーによってパラオから運んで来たものと考えられている。

東南アジア 東南アジアでは、シングル・アウトリガーカヌーの他に、ダブル・アウトリガーカヌーも用いられている。また蛋民が用いる家船は、世帯単位でそこに居住しながら漁労を行う為の大型のカヌーである。現在はエンジンを用いているが、本来は帆走カヌーであった。家船はアウトリガーを持たない。 メラネシア メラネシアには、内水面で用いられる小型のカヌーと、外洋を航海するための大型の航海カヌーが存在している。メラネシアの航海カヌーにはシングル・アウトリガーカヌーとダブル・カヌーの両方がある。特に有名なものは、トロブリアンド諸島のクラ交易で用いられた航海カヌーである。

ポリネシア ポリネシアには、シングル・アウトリガーカヌー、ダブル・カヌー、アウトリガーを持たないカヌーの3種類が存在している。マオリのカヌーは殆どがアウトリガーを持たない。ポリネシアの航海カヌーは殆どがダブル・カヌーであるが、域外ポリネシアのテ・プケと呼ばれる航海カヌーはシングル・アウトリガーカヌーである。

マダガスカル島 マダガスカル島の先住民は東南アジア島嶼部から航海カヌーに乗ってマダガスカル島に移住した人々であり、現在でもシングル・アウトリガーカヌーを漁労等に用いている。

北東アジア 日本列島には、各種のカヌーが存在していた。かつて北海道や樺太、千島列島で独自の文化を築いていたオホーツク文化人やウィルタ、アイヌには、それぞれ独自のカヌーがあったと考えられている。アイヌは桂やヤチダモの大木を刳り抜いて作ったカヌー「チプ」を使用していた。チプは基本的には湖沼や河川用の船であるが、過去にはチプに舷側板を取り付けて大型化し、帆を備えた沿岸航海用のカヌー「イタオマチプ」(アイヌ語で「板のある船」の意)を作成し、はるかサンタン(沿海州)にまで渡り、山丹交易と呼ばれる交易活動を行っていた。このイタオマチプを復元しようと試みるグループも存在し、実際に1989年、釧路市在住のアイヌ系住民が復元に取り組み、完成させた。また小笠原諸島には、有史以降最初にこの島に入植したハワイ人たちがシングル・アウトリガーカヌーを持ち込んでいる。

船体の構造

一本の丸太を刳り貫いて作る「丸木舟」の場合、丸太を水に浮かべて自然に水面上に出る側を上にして、中を刳り貫いていくことで船の形状を彫り出していく。

さらに地域によっては、吃水より上の部分に板材を重ねばりする事で、大型化したものも作られている(学術的にはタナ発達と呼ばれる)。特に大洋州や東南アジアでは、丸太を削りだした船底にバウやスターン、ガンネルとなる部材を結縛した縫合船が広く用いられている。日本列島においても近世以前にはこうした構造を持つカヌーが数多く用いられていたが、近代以降、木材の払底やFRP船の普及によって姿を消した。

また日本列島においては船底をはぎ合わせる技法が発達した。こうした構造はムダマハギとかシキ構造と呼ばれるものである。一見すると板材を貼り合わせた構造に見える場合もあるが、学術的には「必ず1本の丸太から2つの船底材を削り出し、はぎ合わせる」という点を重視し、刳り船に含めている。さらにこうした削り出しの船底材の間にチョウと呼ばれるセンターピースを挿入する工法も存在している。

主に寒冷地で使われたスキンボートでは、木材などによって構成した骨組みに、防水処置を施した獣皮や布、樹皮(樺の樹皮などがよく使われたらしい)などを張って船体を作る。

近年では合成樹脂、合板+グラスファイバーなどで船体を建造する例も多い。 レジャーでよく使われるリバーカヌーにはロイヤレックス、ポリエチレン製などが多く、軽くて剛性が必要な競技艇では、カーボンやケブラー・カーボンなどの素材が使われる。

シングルブレード・パドルとダブルブレード・パドル

使われるパドルの違いで言えば、幅が広めでオープンデッキのカナディアンカヌー系のボートは、水を掻く部分が片側だけに付いたシングルブレードパドルで漕ぐ事が普通で、クローズドデッキで幅が狭い傾向にあるカヤック系のボートでは両端に水掻の付いたダブルブレードパドルを利用する事が一般的である。またオセアニアのパドルは地域により様々な形状がある。
出典・ウィキペディアフリー百科事典。