電子マネーといえば90年代から数々の実験が繰り返されたものの、なかなか日の目を見ることが出来なかった。しかし、ついにEdyとSuicaという金融機関を母体としない企業から始まった電子マネーは着実に浸透しつつあるように見える。今後はこの2つの争いかと思っていたが、まだまだ新しい敵が待ち構えているようである。
ポストペイの発想
EdyもSuicaも原則として事前入金が必要であり、カードに残高が十分あるかどうか気にしなくてはならない。つまりプリペイの仕組みである。それに対して、使った分だけあとで精算するというのが、ポストペイの考え方である。つまり、小口決済を行う時にICカードの残高がいくらかを気にする必要はないし、入金の手間もない。と聞くとクレジットカードを思い出すが、まさに小口決済のポストペイを実現しようとしているのは、クレジットカード会社なのである(詳しくは9/25日経「カードビジネス総力戦(4)少額利用狙え――新技術、便利さ追求。」を参照されたい)。
ポストペイとする場合には、利用限度をどう設定するのか、センターとの残高チェックをどうするのか、などの疑問も湧く。100円の決済のために、通常のクレジットカードと同様のセンター通信を待つというのは有り得ないからだ。そのあたりの仕組みがどうなるのかは判らないが、利用に当たっての手間がプリペイ型と変わらないならば、プリペイや残高確認が不要な分、ポストペイの方が便利である。となれば、プリペイ型に対する強敵出現となる。
究極のポストペイ
先の日経記事によれば、決済用のICはカード型だけではなく、キーホルダー型なども考えられているという。しかし究極の認証手段はICではなく、生体認証である。JCBは既に小口決済の認証に指先の血管の形状を利用するという技術を実用化しようとしているそうである。インターネットが匿名化を押し進めている一方で、生体認証は究極の個人認証である。クローン生成へのインセンティブとなりそうで怖い話でもある。
ということで、電子マネーを取り巻く戦況は、方向性が見えてきたというより、まさにこれからということになる。
ポストペイの発想
EdyもSuicaも原則として事前入金が必要であり、カードに残高が十分あるかどうか気にしなくてはならない。つまりプリペイの仕組みである。それに対して、使った分だけあとで精算するというのが、ポストペイの考え方である。つまり、小口決済を行う時にICカードの残高がいくらかを気にする必要はないし、入金の手間もない。と聞くとクレジットカードを思い出すが、まさに小口決済のポストペイを実現しようとしているのは、クレジットカード会社なのである(詳しくは9/25日経「カードビジネス総力戦(4)少額利用狙え――新技術、便利さ追求。」を参照されたい)。
ポストペイとする場合には、利用限度をどう設定するのか、センターとの残高チェックをどうするのか、などの疑問も湧く。100円の決済のために、通常のクレジットカードと同様のセンター通信を待つというのは有り得ないからだ。そのあたりの仕組みがどうなるのかは判らないが、利用に当たっての手間がプリペイ型と変わらないならば、プリペイや残高確認が不要な分、ポストペイの方が便利である。となれば、プリペイ型に対する強敵出現となる。
究極のポストペイ
先の日経記事によれば、決済用のICはカード型だけではなく、キーホルダー型なども考えられているという。しかし究極の認証手段はICではなく、生体認証である。JCBは既に小口決済の認証に指先の血管の形状を利用するという技術を実用化しようとしているそうである。インターネットが匿名化を押し進めている一方で、生体認証は究極の個人認証である。クローン生成へのインセンティブとなりそうで怖い話でもある。
ということで、電子マネーを取り巻く戦況は、方向性が見えてきたというより、まさにこれからということになる。