おさむのブログ

日常考えていることや、感じた事を書いています!!

屋根は過酷です。

2012年09月12日 10時34分56秒 | 家づくり
『雨漏りがするんだけど・・・・』とご相談をいただきました。築40年の立派な外便所です。

天井がこんな感じになってしまっています。



陸棟が経年によって崩れかけていたところに今回の震災が重なりました。瓦をはいで見ると・・・・。



野地板もルーフィングも瓦桟も相当に傷んでいました。特にルーフィングの縮みは著しく、暑さ寒さを40年経験してきた屋根の過酷さを見せていました。『おつかれさん』って言ってあげたくなりましたよ・・・(笑)ここまでなる前には『予兆』があったはずなんですね。何ごともそうだと思うのですが、その時にしっかり対応してあげることができれば簡単な対応で済んでいたはず。ここまで傷んでしまうと大がかりです。

本来であれば野地板まで全部はがして作りかえたほうがいいのですが、時間も費用も大がかりになってしまう。軒先側2列残しでルーフィングと瓦桟を新しくし、瓦を納めることで対応させていただきました。山梨のかわらぶき職人のふるやさん。真っ黒になって真っ暗になるまでがんばってくれて、無事完了。ほんとうに頭が下がります。



ではまた。

おさむ



補強金具

2012年09月11日 04時16分56秒 | 家づくり
新築工事でもリフォーム工事でも、『耐震補強金具』の出番が非常に多くなった昨今。その種類が用途によって、サイズによって、多種多様に存在します。そして各現場では多少多めに金具を準備しますから、各現場からバラバラになった補強金具が物置で混在することになる。混ざってしまうと使い物にならない。こんな標語がありましたよね(笑)『分ければ資源 混ぜればごみ』って(笑)

そんな中?事務所横の物置で、現場監督の石原がごそごそとやっておりました。



担当する市内のH様邸で用いるために仕分けしてくれています。女性ながらも現場監督としてがんばっている姿をパシャリと思ったのですが、帽子がでっかくて写らない・・・。

現場監督の仕事は、以前と比較して比べ物にならないほど高度な知識が必要になりました。ぼくが20年前にやらせてもらっていた頃なんて、大工さんにこき使われる作業員に近いものがあった。現場が散らかり放題で、それをきれいにするのが監督の仕事だ、みたいな(笑)

家づくりの仕事って、やっぱおもしろいなぁ。

ではまた。

おさむ




目の前にある 『幸せ』

2012年09月10日 04時06分37秒 | 家づくり
むちゃくちゃうれしくてうれしくて・・・・・(笑)



いまから17年前に新築工事をさせていただいた、牛久市のS様邸です。ぼくが大工をやって、現場監督を経験して、いよいよ営業に回り始めた当初のころ。セルロースファイバーとハイブリッドソーラーシステムによる全館暖房を採用した素敵なお家です。

『あー、きたざわさん。ソーラーのパネルが急に真っ黒になっちゃったんですけど・・・・・・』

と、電話が入りました。

さっそくおじゃましました。

電話の内容からして、ソーラーシステムのポンプユニット内にあるヒューズが飛んでしまったであろうことがすぐにわかりました。ポンプユニットのパネルを外して、車の中にあったヒューズを交換して、はい!修理完了!!!

その後なんです。

先にも書いたようにS様との出会いは今から18年前です。当時はおばあちゃんもいて、3人の子供たちも小学生でした。ぼくらがつくったこのお家で、18年の年月が流れた。この屋根の下で、S様家族の成長があり、愛が育まれた。

そしてS様はいま、4人の孫に囲まれて暮らしている。

その姿がもう、、、、あたくしはうれしくてうれしくて。。。。。。お断りをして写真を撮らせていただきました。



『幸せ』って、目の前にあるんだなぁ。

『家づくりという仕事を通して、家族の成長を見つめていく』 昨日はそんな思いを、しみじみと感じたのでした。

家づくりの仕事って、すばらしい。

ではまた。

おさむ





S様邸 いい感じです。

2012年09月09日 16時37分00秒 | 家づくり
市内で新築工事中のS様邸、いい感じです。

北澤工務店お得意の、国産杉材による真壁づくりにしっくい仕上げ。さらに今回は、さわらの腰板が引き立っています。



半世紀をこの仕事に打ち込んできた左官職人の吉岡さん。毎度ながらすばらしい仕事をしてくれています。なんといっても北澤工務店は外部も内部もぜーーーーんぶ塗り仕事ですから、『吉岡さんのウデにかかってる』といっても過言ではない。



お引渡しまであと3週間。生まれくる娘を待ち望むような心境です。

ではまた。

おさむ




ありゃ!もどっちゃった。

2012年09月08日 08時22分23秒 | 家づくり
まずは先日のトイレタンクのフロートDIYの記事から。


『トイレの水が出てこないんだけど・・・』とあるお客様からご相談の電話。

おじゃましてみると、トイレタンクの中の結露防止のための断熱材が経年により膨らんでしまい、持ち上がったまま下がらない状態になっている。フロートスイッチだから、下がって出水、上がって止まる、という仕組みだ。これが機能していないことがわかった。

写真を撮ってこなかったのが非常に残念なのだけれど、通常であれば、『タンクを交換するしかないですね。ただこのタンク、もう古い型式のため取り寄せができない可能性が高いです。つまり、便器丸ごと交換ということになると思います・・・』となるのだけれども、そうなると10万円近い出費をいただかなければならない。

気心の知れたお客様でもありますから、ざっくばらんにお話ししてみました。

『もしかしたら割れちゃうかもしれないんですけど、ダメもとでやってみてもいいですか???』

給水管を外し、部材をタンクから取り出して、プラスチック製のフロートを『当たらないようにつぶす』とこをやってみようかと・・・。

エイヤっ!!とりゃぁ~!!と、あの手この手で、しかも壊さないように、フロートを変形させて、タンクに戻したら 『あ~らふしぎ!!』何事もなかったようにジャァーーと元気よく出水したのでした。これでしばらくはお使いいただけそうです。

お客様もたいへん喜んでくださいました。あたくしも我ながらよくできたと(笑)

これも旧型の便器のシンプルな作りだからこそできたんですね。いまどきの便器は電気仕掛けも多くて手が付けられない。昔づくりの良さを実感したDIY?でした。



と、ここまではよかったのですが、昨日おじゃましてみたら、なんとフロートが復元してしまっているではないですか!!!でもって、以前と同じように水が出なくなってしまっている。



もーここまでやったんだから仕方ないでしょう。お客様に新しい便器を購入していただきましょう!!

いやいや待てよ、もちょっとアタマをつかってみよか。だいたいこれでおしまいでは、あたくしの負けって感じですから・・・。

ということで、あの手この手使って、こんな感じにやってみました。『お見事!!』に水が出るようになりました。(笑)



あーーーー、仕事は楽し!!!(笑)

ではまた。

おさむ










富士山

2012年09月07日 07時57分48秒 | 自分のこと
今年は縁あって3度の富士登山を体験させていただいた。

そのうち、頂上までたどり着けたのは1回。

ひとつは9合5勺。そして昨日は8合目。

今回改めて感じた。それは、『富士登山は、まるで人生の縮図だ』と。

頂上に立つだけでは、半分なんだな、と。

プロセスを味わい尽くしてこそ富士登山であり、人生なんだと。

3度の富士登山すべてが、ほんとうにすばらしかった。この体験の深い意味と価値を感じました。





ではまた。

おさむ




『船底天井のお家ですね・・・』

2012年09月05日 04時10分21秒 | 家づくり
8年前に和室のリフォーム工事をさせていただいた利根町のY様邸。その時の工事がたいへんよかったということで、先般あたらしいお客様をご紹介してくださいました。

そのY様邸。実はお恥ずかしながら竣工後のお部屋を見たことがなかった私。今回の震災で壁にヒビが入ったということでご相談を受け補修をしたものの、経年による色違いが著しく、初めておじゃまして対策を練ることにしました。

『まぁあがってあがって!!きたざわさんにどーしても見て欲しいんですよ!!!』と奥様。8年前にリフォームをしたご自慢のお部屋にご案内いただきました。



まぁ!!すてきな空間!!!!!すばらしい。インテリアもビッタシ!!!





子育て期間はこうはいかない。子供のことで手一杯。でも子供が成長し、家族が成長してやがて夫婦二人暮らしになったときには、Y様のような『暮らし』は理想的だと思う。

補修の際、当時もお世話になった左官職人の吉岡さんが8年ぶりにおじゃました時のこと。その吉岡さんがこんな言葉をかけたのだそうです。

『船底天井のお家って聞いてすぐわかりました。きれいにつかってくれてうれしいです・・・・』と。

Y様が8年前のリフォーム工事をいまだに大満足されていらっしゃるのは、できあがった工事が良かったというのはもちろんなのだけれど、その時の担当者や職人がほんとうにすばらしかったのだと、建具や畳、大工仕事や壁を見ながらお話ししてくださる。だからこそ吉岡さんの言葉の中にも『職人魂』を感じ取ってくださるんですね。これまでにもたくさんのリフォーム業者とおつきあいをしてきたというY様。

『安くやってくれるところはたくさんあったんですけど、満足度がぜんぜん違うんですよ。』

そんなうれしい言葉をいただいた昨日の一コマでした。それにしてもうちの職人さんたち、すごいなぁ。

ではまた。

おさむ







草刈りの現場で

2012年09月04日 11時03分07秒 | 世間ばなし
15年来おつきあいをさせていただいているOB施主様が所有される借家。築40年!!かなり働いているのですが、もちょっとがんばってもらおうと、内部のリフォーム工事をご依頼いただきました。

その後、内部は確かにきれいになったのですが、外回りは草がぼうぼう(笑)。せっかくリフォームしたのに、そんな雰囲気がない。ちょこっと汗かいてみよか!!と担当の石原さんに持ちかけたところ快諾。サービス工事のはじまりはじまり(笑・笑)。



朝早くからエンジン掛けましたので、ご近所からクレームが来ないようにそろりそろり。すると、お隣のひとりぐらしのおばあちゃんが出てきた。汗をかいているぼくを見ながらニコニコ・にこにこ。エンジン掛かっているから言葉はわからない。

自転車に乗って出かけたおばあちゃん。すぐに帰ってくるとコンビニ袋をぼくに渡す。なんと、ふたり分のお茶を買ってきてくれたのだ。



『そいじゃぁ、おばあちゃんの家の分も。。。』と言うと、『うちはいい』と手を振る。おばあちゃんの、暑い中働く者への心尽くしなんだ。ただそれだけなんだ。

想えば、うちのおばあちゃんもそうだった。家の前の道路を工事しているとき、トイレの汲み取りやさんが来たとき、何かにつけて『心尽くし』をしていた。なんの見返りを期待するわけではない。ただただ、気持ちの現れなんだ。

『うちはいい』とはいっても、やっぱりおばあちゃんの家も草がぼうぼうだった。『うちはいい』とは言われてもひと汗かくのが人情というものだ。自分の気持ちのままに、少しばかりおばあちゃんの家の周りの草を刈っていると、おばあちゃん、ぼくに手を合わせていたよ。

ひとのこころって、美しいなぁ。

ではまた。

おさむ






トイレタンクのフロート

2012年09月03日 08時16分33秒 | 家づくり
『トイレの水が出てこないんだけど・・・』とあるお客様からご相談の電話。

おじゃましてみると、トイレタンクの中の結露防止のための断熱材が経年により膨らんでしまい、持ち上がったまま下がらない状態になっている。フロートスイッチだから、下がって出水、上がって止まる、という仕組みだ。これが機能していないことがわかった。

写真を撮ってこなかったのが非常に残念なのだけれど、通常であれば、『タンクを交換するしかないですね。ただこのタンク、もう古い型式のため取り寄せができない可能性が高いです。つまり、便器丸ごと交換ということになると思います・・・』となるのだけれども、そうなると10万円近い出費をいただかなければならない。

気心の知れたお客様でもありますから、ざっくばらんにお話ししてみました。

『もしかしたら割れちゃうかもしれないんですけど、ダメもとでやってみてもいいですか???』

給水管を外し、部材をタンクから取り出して、プラスチック製のフロートを『当たらないようにつぶす』とこをやってみようかと・・・。

エイヤっ!!とりゃぁ~!!と、あの手この手で、しかも壊さないように、フロートを変形させて、タンクに戻したら 『あ~らふしぎ!!』何事もなかったようにジャァーーと元気よく出水したのでした。これでしばらくはお使いいただけそうです。

お客様もたいへん喜んでくださいました。あたくしも我ながらよくできたと(笑)

これも旧型の便器のシンプルな作りだからこそできたんですね。いまどきの便器は電気仕掛けも多くて手が付けられない。昔づくりの良さを実感したDIY?でした。

ではまた。

おさむ





現場から

2012年09月02日 18時51分53秒 | 家づくり
15年前に新築工事をさせていただいた市内のO様邸。今回の震災による修復のご相談でおじゃましてまいりました。

これは、室内入り隅部分のクロスの破れです。実に実に、大地震特有の破れ方です。ぼく自身、今回の体験をするまで見たことがなかった破れ方です。壁がX方向Y方向のみならず、全方向に激しく揺さぶられたことがわかります。



このほかにも窓などの開口部を中心に、クロスの破れが散見されます。この場合のお客様の判断が難しい。それは、『またいつでっかいのが来るかわからないし・・・・。』ということ。もし仮に耐震工事や制振工事を付加して施したとしても、それで万全というわけではないから尚難しい。このまま表面を新しくしても同等レベルの地震が来れば、躯体が幾度も揺らされているため仕口が甘くなっていることから、今回以上の被害となるかもしれない。

そこで、『補修』する部屋と『貼り替え』をする部屋を分けて考えていただきました。お客様の目につくところは貼り替え。自分たちの空間で片付け等が大変なところは補修。

・・・・・・・・・・仕事の話しではないのですが、、、あれからもう15年も経つんですね。O様がご結婚されるときでした。小学校のころから知るO様です。『お互い、いい歳になりましたねぇ。。。いい中年だわぁ(笑) 子供もおっきくなって!!!(笑)』

家づくりの仕事は、作って引渡しをして終わり、じゃない。むしろそれからこそ、ほんとうの意味での家づくりの仕事。そんなことも昔から言われていることだけれども、体験を通して感じるこの感覚は、ぼくにとって真実です。

すばらしい仕事です、家づくりという仕事。

ではまた。

おさむ




思わず、いい時間でした。

2012年09月01日 11時55分10秒 | 家づくり
古民家解体の件。ネットで調べて本日お越しいただいたのが、古河にある一般社団法人茨城県古民家再生協会さん。

http://www.kominka-ibaraki.com/

昨日のブログにも書いた通り、これまでにもいろいろな方に見てきていただいたし、費用の件を含め、移築や部材を生かすことは困難であると思っていたので、実はそれほど期待(山中さん石原さん、ごめんなさい!!!)しておりませんでした。

どんな方がお越しになるのかと、不安いっぱいでお待ちしていたところ、、、なんと事務所に現れたのは青年会議所時代の先輩ではないですか!!!これにはびっくりしました。

もう、青年会議所の先輩というだけで信頼感が違います。心情を含めざっくばらんにお話しをすることができました。そして現場へ。

いつみても素晴らしいお家です。



『うわぁ~すごいわこりゃ』『おぉ~すごい、りっぱだ』 と連呼するおふたり。『もったいない!』と。







単に解体してしまったほうが、安くて簡単で早いんです。んなことはわかってるんです。古材を買い取ってもらったって、その維持管理を考えたら思うような金額にもならない。

でも、割り切れないのが人間の心情というもの。割り切ってきたからこそ今、へんてこな世の中になってんだ。

あきらめかけてた事案に、光が差す思いです。山中さん、石原さん、ぜひぜひ、いい方向に実現していきましょう!!!!



ではまた。

おさむ