おさむのブログ

日常考えていることや、感じた事を書いています!!

通夜説法

2007年02月27日 20時32分01秒 | Weblog
北澤工務店で仕事をしてもらっている大工さんのお父さんが亡くなられ、今日通夜式が執り行われました。

厳粛に式が進められ、終わりに通夜説法がありました。

『・・・・・・・・・・安心して成仏していただけるように、残された遺族の皆様が、仲良く健康で平和に生きられることが、最大の供養です・・・・・』

実に簡単明瞭な言葉の中に、大いなる存在を感じた一言でした。

その後 『通夜振る舞い』 が設けられました。

以前の私は、悲しみの席で酒を飲んだり、あくせくとお酌にまわっている遺族の方を見て、ものすごい違和感を感じていました。

でも最近のぼくは違う見方をしています。

悲しみのときに、あくせくと世話しなくせざるを得ないような仕組みを、先人の知恵がそうさせたのではないか、ということです。悲しみに打ちひしがれないように、わさわさと動き回らざるを得ないような環境を。

反面、帰り口で 『寄ってってくれよぉ~』 とその席を案内する遺族の姿が痛々しい。

そう思うと、通夜振る舞いも遠慮せずにご馳走になったほうがいい、と思えるようになった。故人の思い出話は尽きることがない。

明日は告別式。

通夜とは格段に異なる悲しみの、時間と空間がやってくる。

ではまた。

おさむ

注文住宅と個人旅行

2007年02月22日 17時35分04秒 | Weblog
今年の夏、我が家では念願の海外旅行を計画しているのですが、面白いことを発見しました。

13年前に新婚旅行でお世話になったある小さな個人旅行専門店と、大手旅行会社で比較検討することにしました。

大手旅行会社はパンフレットもしっかりしていて、安全性や安心感を前面に打ち出しています。もちろん価格はびっくりするくらい安い。でも、よくよく調べていくと、『フリープラン』 という名目であっても、チョイスできる選択肢は限られていて、まるでベルトコンベヤーに乗せられているような感じ。恐らく、家族全員そろっての海外旅行なんてこの先できるかどうかわかりませんから、せっかくなら、あっちも行ってみたいし、ここではゆっくり滞在したい。

そんな要望をかなえようとすると、あらあら、金額が恐ろしく上がっていくではないですか。それに加えて、大手旅行会社は個人旅行よりも団体旅行が得意分野であって、きめの細かい対応が難しいようだ。

もう一方の小さな個人旅行専門店は、古びれたオフィスで、パンフレットもオリジナルのものは決して立派とはいえない。金額も概算ばかりで、見積もりを出してみないとわからないという。ただ、担当してくださった方が、恐ろしく現地通で、実にかゆいところに手が届く案内だったのです。

数日後、その専門店から見積書が届きました。家族5人ですから、それなりに立派な金額ですが、大手旅行会社から比べたら安いといえる。決してシステマティックではないが、なにより担当者の専門的な知識に恐れ入った感じです。

結局まだ決断にはいたっていませんが、数日のうちにその小さな専門店に依頼するつもりです。

これって、注文住宅の地元工務店と、ナショナルブランドのハウスメーカーの関係にとっても似ているなぁ、と実感した私でありました。

ではまた。

おさむ

雨漏れの原因

2007年02月17日 17時47分12秒 | Weblog
建築の4大クレームというのがあります。『雨漏れ』 『床鳴り』 『タイル割れ』 『クロス割れ』 です。

その中でも、もっとも懸案となるのが 『雨漏れ』 です。

写真は、20年前に某有名ハウスメーカーで建てられた建物です。

内部での雨漏れが進行し、躯体が危うく全損するほどのシロアリと腐朽菌の食害を受けました。外部から見分けるのが難しく、年に何度かの台風のときだけ雨漏れがしました。

2×4工法というのも、悪条件の一つとなりました。合板は水に弱いのと、主要材である北洋系のパイン材は、極端にシロアリや腐朽菌に弱いのです。

その原因がこの写真です。

よくよく見てください。

板金の立ち上がりがありません。切りっ放しです。塗装とコーキングでしばらくはもっていたかもしれませんが、まるで付け焼刃です。

私がこれまでに経験したこともないよな、ものすごい食害が進行していました。

なんでもそうですが、サインは出ていたはずです。

そのサインを軽く見ずに、是非ご相談ください。車には車検があり、人間には人間ドックがありますが、長く住まう家だけは、建てたら建てっぱなしというわけには行きません。

ご連絡をお待ちしております。

少し怖いお話でした。

ではまた。

おさむ

交通事故

2007年02月11日 20時50分00秒 | Weblog
昨日、近所で交通死亡事故がありました。

小学1年生の元気な命が一瞬にして失われました。

加害者は、同じニュータウン内に住む同世代の男性。

ほんとうに私たちは、奇跡的なバランスの上に生きています。

少しの、ほんのわずかな、タイミングで、奈落の底に落ちます。

被害者親族一同が、加害者親族一同が、奈落の底です。

のど元を過ぎるとなんとか、の例えよろしく、また同じことが繰り返されていきます。

あー、人生とはいったい・・・・・・。

ではまた。

おさむ

喜びの連鎖

2007年02月10日 18時36分55秒 | Weblog
『雨漏れをみてほしい』 との相談を受けました。早速お邪魔してみると、その状態はかなり進行しており、シロアリの食害も相当受けているようでした。

壁を壊し、内部を診断。本来頑丈なはずの梁に、鉄筋棒を差してみると ”ズボズボッ” と際限なく入っていくではないですか!!

長い間の雨漏れで、シロアリと腐朽菌によりすっかり腐食してしまっていました。勇気を出してベランダの下地材をハンマーでこじ開けてみると、”ズボッ” っとまた入っていってしまった。外観上はまったく気づかない状態なのに、中身はすっかり空っぽでした。

僕が観たところ、デザイン重視の、無理な納まりが原因だと判断しました。数年は持つかもしれないが、長い年月を経たら必ずしわ寄せが来るような納まりでした。当初から問題があったとのことで、某有名工務店の建売分譲なのだそうですが、その対応にお客様も憤慨していました。

結局、ベランダを壊し、デザインよりも耐久性・メンテナンス性に主眼を置いて修繕することになりました。

『せっかくだからこの際、お風呂もリフォームしたい』 とのうれしいお話までいただきました。

数日後、二件隣のお友達の方から 『うちも雨漏れしているみたいなんだけど、観てほしい』 旨の連絡をいただきました。

早速その現場で屋根に上り作業をしていると、今度はハス向かいの方から、『実はうちも心配なことがあって・・・・・』 とのお話。でもやっぱり知らない人をうちにあげるのは勇気がいるし、不安です。かなり躊躇していらっしゃる様子。でもやっぱり観てもらいたい・・・・。複雑な心境のお客様の気持ち、痛いほどわかります。

『こうやってここでお話しするのも何かのご縁ですから、私が拝見する分には費用もいただきませんので』

ということで、お邪魔することになりました。

すると、一軒目のお客様と同じように、雨漏れが原因でシロアリの食害が進行していました。シロアリです、と僕が言うと、お客様は飛び上がるようにして絶叫しました。

どう見ても納まりの悪いデザインです。同じ某有名工務店の作品です。何度も何度も見てもらったそうですが、いつもコーキングを打つだけで、最近では全く来なくなってしまったとか。

『観てもらって良かったわぁ~。ほんと、よかったわぁ~。』 それからご近所の方が集まって、井戸端会議。家がたいへんな状態なのですが、良かったよかったの笑顔。笑顔。笑顔。私も笑顔、担当してくれている長澤君も充実の笑顔。笑顔。

喜びの連鎖を実感した出来事でした。

ではまた。

おさむ

ご契約

2007年02月05日 17時46分32秒 | Weblog
本日、I様の新築工事建築請負契約が締結されました。

I様、ほんとうにおめでとうございます。

僕の仕事は家づくりです。だから、『受注』 は日常の中で当然のごとく業務として存在しています。でも、お客様にとっては一生に一度の大事業。まるで単純、まるで簡単明瞭なことなのですが、このポジションの違いをついつい忘れてしまう。

『施主様にとっては、一生に一度の大事業なのだ。数あるハウスメーカー・工務店の中から、氾濫する情報の中から、悩みに悩み、北澤工務店に白羽の矢を当ててくださったのだ。その決断をされたのだ。』

この事実を、現場の末端の末端まで、深く深く感じてもらいたい。

足場やさんは年間に1000棟仮設足場を掛けるそうだ。基礎やさんは50棟。クロスやさんは100棟。屋根やさんは800棟。一番少ないのは大工さんで年間3から4棟・・・・・。そのうちの一棟では困るんです。こなしてもらっては困るんです。施主様の命がけの家づくりの一端を担う以上、その気概なき職人は現場に入ってはならないのです。

実際にはなかなか理想のようにはいきませんが、心からそう信じています。

これから紙に描かれた家が形を現してきます。まるで子供が生まれて来るかのような気持ちになります。これから先、結婚と同じで、新婚当時と同じような気持ちでは生活していけないでしょう。現実には多くのハードルがあるに違いありません。すれ違いや、もしかしたら喧嘩をしてしまうこともあるかもしれない。

でも、困難に出会ったときこそ真価が問われる。正に人生そのもの。

I様と固い握手をしました。一緒に最高の、世界にたった一つの、I様だけの理想の家をつくっていきます。さあ始まりです。

ではまた。

おさむ

節分ですね。

2007年02月03日 22時20分29秒 | Weblog
今日は節分。豆まきの日ですね。

『おにはーそと!!!ふくはーうち!!!』 とあちこちで声が響き渡りました。

風情が少なくなった今日。外が少々あったかですが、いい慣習だなーと感じたのでした。

そうそう、福豆を年齢分食べるっていうことなのですが、39粒・・・少々きついですねー。

ではまた。

おさむ

過去の記憶

2007年02月01日 17時50分08秒 | Weblog
昨日は20年前の記憶をたどってみたりしたのですが、今日は30年前の記憶がよみがえりました。

実家の前を通り過ぎたときのことです。実家の前には 『すがも』 と呼んでいた駄菓子屋さんがありました。小学校の通学路ということもあって、当時はいつも子供たちが群がっていました。

がらガラと滑りの悪い入り口を入ると、くらーい店内。左手にじいちゃんばあちゃんが喜ぶようなせんべい、袋詰めのお菓子があった。右手に通路になっていて、ジュースの冷蔵庫とアイスのケースが並んでいた。その後ろは、、、、、くじがずらっと並んでいて、あめ玉とか、砂糖がいっぱいついた駄菓子とかチョコボーが並んでいた。カステラ、ベビースターやタマゴぼーろ、ハートチップルは出始めだったかな、プロ野球選手のカードが入ったポテトやチョコまん、、、、、ジュースの王冠にはくじがついていて10円とか20円とか当たったっけ!!!!アイスはホームランバー、たまご型のアイス、メロンの形をしたアイスは高かったような・・・・そういえばスーパーヨーヨーとかも!!!!あーなつかしい!!

そのすがものおばさんは子供が授からず、晩年はご主人と二人暮らしでした。おばさんは数年前になくなり、おじさんは昨年亡くなったのだそうです。そして、そのすがものお店も、今日解体され、更地になってしまいました。

その前を通り過ぎたとき、当時の記憶が、正に、走馬灯のように駆け巡りました。寂しさの中に、なんというか、ありがとう、ありがとう、という言葉が激しく胸を打つんです。

過去の形が少しずつ失われていく。いまのうちに、目に焼き付けておきたい。そう強く感じた出来事でした。

ではまた。

おさむ