正しい仕事

『しゃちょう、やばいっす。下地がブカブカで貼れません！！』と、内装工事職人で中学時代柔道部の後輩の橋本装飾さんから火急の電話が入った。

築４０年近いお家。ご高齢の奥様一人暮らし。お盆で親戚が集まるためにきれいにしたいとのご要望でした。

その『やばいっす』の部分は、大きな本棚を移動した際に発見した裏側。当時は４mmのベニヤだったんですね。状況からして本来の『正しい仕事』は、一面解体して下地を作り直してビニルクロスを貼る。費用と工期が数倍かかることになります。





でもしかし、それは全体からして『正しさ』だけが主張されるだけで、とってもバランスが悪い。

今回の私の選択は、お客様に状況を見ていただいて原因を説明して、『申し上げずらいですが、いい加減な仕事をさせてください！！』と。ブカブカの上からビニルクロスを貼ったのです。はがれてしまう可能性は大きいです。でもきっと、最善の選択であったと思います。

お見積書通りの請求となり、とっても綺麗になって、お客様には想像以上に喜んでいただきました。

『正しさ』は幾通りもあることを学びました。

ではまた。

おさむ