おさむのブログ

日常考えていることや、感じた事を書いています!!

雨漏れのご相談

2010年07月26日 16時07分08秒 | 家づくり
家づくりの仕事をしていて、意外と多いのが『雨漏れ』のご相談です。これってあんまり人には言いにくいことですけど、このブログお読みの方でそういう方がいらっしゃいましたら、あなた様のお家だけではありませんので、まずは勇気を持ってご相談されてくださいね。北澤工務店の近くの方でしたら、ぼくがまず飛んで行きますので。

で、雨漏れなんですが、簡単に発見できる場合もあれば、とんでもなく難しい現場もあります。

北澤工務店に雨漏れのご相談をいただいた場合、次のような方針に則って作業をします。
① まず症状を復元する。『ここだろう』とか『たぶんこの辺』とか言ってコーキングを塗りたくるのは最悪です。症状をきちんと復元するためには、天井を解体したり室内側の壁を壊したりする場合もあります。
② 症状を復元するために散水試験をする。その場合、怪しいと思われる場所に散水せず、下から順番に、スポット的に散水する。全体にバーッと掛けてしまうのはダメです。
③ 漏水箇所を特定したら、一度散水を停止し、再度そのピンポイントに散水して、再度確認をする。
④ 漏水箇所の措置をする。従前のコーキングがあれば、必ずそのコーキングをきれいに撤去してから新規のコーキングをする。上塗してはゼッタイダメです。
⑤ 施工後、もう一度散水試験を行い、漏水しないことを確認する。雨漏れの原因は一ヶ所でないことが多いからです。
⑥ できれば解体箇所の修復をせず、そのまま数ヶ月放置して暴風雨を経験する。散水試験という人工的なものでは限界があるからです。
⑦ ⑥まできちんと確認できてから解体箇所を修復する。

今回のA様は、まさにこの順番で行うことにしました。

ぼくが怪しいとにらんだのは、サッシの角のコーキングでした。じっと目を凝らしてみると、コーキングに隙間があります。そのコーキングを指でクチュクチュしてみるとボロボロはがれてきました。どうも2回目にコーキングをした人がその上からまたコーキングをしてしまい、かえって粘着していないようだ。



ぐーっとアップしてみると

 

下から順番に散水試験を行いました。



がしかし、なかなか漏れてきません。ここじゃないかなぁ・・・と思い、他の所を探し始めてもこれまたなかなか特定できない。やっぱりここしかないよなぁ・・・・と思いながら集中して散水していると・・・・『でてきた!!!!』



散水を止め、にじみが止まってからその場所に印をつけ、再度散水したところまたその箇所から漏水が確認できました。間違いなくこの場所です。1度目のコーキングを撤去することなく2度目のコーキングを塗ったことにより、かえって雨水の逃げ道をふさいでしまったことによる雨漏れであったといえます。

もう一ヶ所も同じように発見しました。



この原因は、鏡板のない雨戸付サッシの角が複雑な形状になっており、ここの措置が不十分であったようです。これで2つの原因ははっきりしました。

A様の場合、雨水でにじんでしまった和室の天井を解体させていただきましたので、この漏水箇所の処置をしたあと台風シーズンにさらし、それでも漏水がないことを確認してから新しい天井を張ります。

雨漏れって、とっても難しいです。

でも、見つかって良かった~!!!(まだ安心はできませんけど。。。)

ではまた。

おさむ
コメント
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