一九九一年(平成三年)の十一月八日のことであった。宗門から学会本部へ、「創価学会解散勧告書」なる文書が届いた。
(中略)
そこには、僧と信徒の間には、師匠と弟子という筋目の上から厳然と差別があり、学会が法主や僧を師と仰がず、平等を主張することは、「僧俗師弟のあり方を破壊する邪見」だなどとして、創価学会並びに、すべてのSGI組織を解散するよう勧告してきたのである。
(中略)
学会員は、解散勧告書の内容に失笑した。
「法主に信徒は信伏随従しろとか、僧が信徒の師だとか、自分たちに都合のいいことばかり言っているが、大事なのは何をしてきたかだ」「だいたい、折伏をしたことも、個人指導に通い詰めて信心を奮い立たせたこともほとんどない、遊びほうけてばかりいる坊主が、どうやって、広布に生き抜いてきた学会員を指導するつもりなんだ!」
「新・人間革命」 誓願 六十七